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旅行記:アメリカ国立公園(世界自然旅)

34.絶賛の地 (2003/6/29:晴時々曇

 再びの絶景ドライブ

 朝、テントから出てみると、頭上には素晴らしい青空が広がっていた。これを逃す手はないので、さっそくドライブに出かける。昨日、GTTSの東側は霧で何も見えなかったので、まずはそこからだ。

 セントメリー・レイクを左に見ながら走ると、カーブを曲がったところで、ワイルドグース島(Wild Goose Island)を望む展望地が現れた。するとどうだ、切り立つ山々が見事に湖面に映し出され、この世のものとは思えない絶景が広がっているではないか。ここはグレイシャーを代表する景観で、よくガイドブックや絵葉書などにも登場しているが、それに恥じぬ、見事な景色である。

St Mary Lake
セントメリー・レイク

 しばらくはこの眺望に見惚れていたが、混まないうちに先に進むと、次のサンポイントからも、南には湖面越しの切り立つ山々、北にはそそり立つゴーイング・トゥ・ザ・サン・マウンテン(Going-To-The-Sun Mountain:2939m)が迫る。ガンサイト・パス(Gunsight Pass)へのトレイルヘッドからはジャクソン氷河(Jackson Glacier)が遠望でき、さらにローガン・パスに向けて高度を上げるにつれ、渓谷越しに次々と雄大な山々が展開する。多くの人がここを絶賛しているのも納得だ。

Sun Point
サンポイントより

Going-To-The-Sun Mountain
ゴーイング・トゥ・ザ・サン・マウンテン

Clements Mountain from GTTS
GTTSから見上げるクレメンツ・マウンテン

Reynolds Mountain from GTTS
レイノールド・マウンテンなど

  再びの絶景ドライブを大いに堪能し、ローガン・パスにたどり着く。ここを少し下ったところで車を止め、近くの展望台まで行こうとすると、なぜか若いマウンテンゴートが迷い込み、のんきに草を食んでいた。なんて無防備な…この子の行く末が少々心配だが、健やかに育つことを祈ろう。

Mountain Goat
マウンテンゴートの子供

  こうして元来た道を引き返し、テントを片づけたら、次の滞在地、メニー・グレイシャー(Many Glacier)に向かった。

 トレイル銀座へ

 いったんゲートを出て、ロウアー・セントメリー・レイク(Lower St Mary Lake)に沿って北上。バブ(Babb)の分岐を左に折れて、緩やかに登っていくと、まもなくシェアバーン湖( Lake Sherburne)が目の前に現れた。ここも湖面に山々が投影され、美しい光景だ。ゲートを越えてさらに進めば、やがて左手にスウィフトカレント・レイク(Swiftcurrent Lake)が登場。この辺りからはいくつもトレイルが延びており、まさにトレイル銀座と呼ぶべきところ。今日を含め、残り3日間はここから歩くので、実に楽しみである。

Lake Sherburne
シェアバーン湖

Swiftcurrent Lake
スウィフトカレント・レイク

 今日、明日と泊まるSwiftcurrent Motor Innのチェックインを済ませ、早めの昼食を取ったら、さっそく歩き始める。まずはスウィフトカレント・レイクの西岸に沿って歩いていくが、ここは歩く人も少なくのどかだ(おそらく、湖を縦断する船があるせいだろう)。湖の端まで来たと思ったら、ちょうど船が到着してしまい、次の湖までしばしの混雑。そして、ジョセフィン湖(Lake Josephine)の湖畔まで歩くと、他の人たちは別の船を乗り継ぐので、また一人旅となった。

Lake Josephine
ジョセフィン湖

Flower
周辺には花が多い

 ここから湖に沿って徐々に高度を上げていくと、次第に展望が開けてくる。しかも色とりどりの花が数多く咲いているので、飽きることがない。さらに登っていくと、やがて湖の端が近づいてきた。船はようやく着こうとするところで、これなら追いつかれる心配はなさそうだ。

  この辺りのトレイルは快適そのもので、雄大な山々を眺め、美しい花々やベアグラスを愛でながら、緩やかに登っていく。まもなく左には美しいグリンネル・レイク(Grinnell Lake)が現れ、素晴らしい眺めが広がる。前方にはグリンネル滝(Grinnell Falls)と、その背後に聳えるガーデン・ウォール(Garden Wall)と呼ばれる岩壁も見えてきた。が、ここで鎖がかかり、この先通行止めの印が…

Grinnell Lake
グリンネル・レイクを望む

Way to Garden Wall
ガーデン・ウォールに向けて歩いていく

 雪庇だらけの道

 これからが本番だというのに、こんなところで行き止まりなんて…ほとんどの人たちは、ここで水浴びなどして戯れているが、正直承服しがたいものがあった。良く見れば、先を歩く人がいるし、この先しばらくは何の問題もなさそうだ。ならば…いけないこととはわかっていても、禁を破って鎖をくぐり、そのまま歩いてみることにした。

 案の定、しばらくは何の問題もなく歩くことができたが、徐々に雪が深くなり、所々で雪庇(雪の張り出し)が見られるようになってきた。先人たちの踏み跡を頼りに越えていくのだが、片側は崖になっているところが多く、一歩間違えば奈落の底に転落してしまうので、慎重に足を運ぶ。しかし、越えても越えても雪庇だらけになってきて、相当に難儀する羽目となった。

 先ほどまで前を歩いていた人は撤退し、踏み跡も乏しくなってきた。もう止めようかとも思ったが、あと少しで引き返すのも癪なので前進。しかし、足がすくむような斜面が現れて大苦戦!その先は踏み跡もなくなり、いくつも危険な箇所が現れた。それでも、時には斜面を下に迂回して通過し、時には上に迂回して越えたりと、可能な限り安全なルートを探して踏破。ついに岩壁が眼前に迫った。

  だが、ここからは道が完全に雪に覆われ、正規のルートがわからない。地形で判断して進むが、周囲が雪だらけのため、それも無駄骨となり、ゴールのグリンネル氷河(Grinnell Glacier)がどこかもわからなくなってしまった。ここまで来たら、氷河がどこだろうと構わない。とにかく展望の良いところに行こうと、グリンネル滝の真上に向かって下っていく。ここも雪だらけの上に道がなく、かなり苦労したが、草木をかいくぐって、どうにか良い場所を見つけることができた。結局行き止まり地点から2時間半もかかってしまったが、ここからは今まで歩いてきた谷と湖が一望でき、素晴らしい限りである。

Grinnell View
来し方の谷と湖を望む

Looking up at Garden Wall
ガーデン・ウォールを見上げる

  帰りも危険極まりない道が続くが、慎重に歩を進めてなんとかクリア。無事通行止めの場所に生還したら、後は楽々と下っていく。宿に戻った頃にはすっかり夕暮れ時となっていたが、最後まで歩き通すことができ一安心であった。

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