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旅行記:アメリカ国立公園(世界自然旅)

13.岩山だらけ (2003/6/4:晴

 ザイオン突入

 グランドキャニオンの次に向かうは、ザイオン国立公園(Zion National Park)。数々の巨大な岩山がそそり立つ、自然の宝庫である。

 ザイオンは、実は計画段階で失敗した公園の1つだ。日本のガイドブックを見ていると、しょせんザイオン・キャニオン(Zion Canyon)周辺を軽く観光するぐらいしか手がないように思えるが、こここそアクティビティのメッカ。ロッククライミングや乗馬が盛んだし、ハイキングにしても、コロブ・キャニオン(Kolob Canyons)からザイオン・キャニオンを縦断するもの、ナローズ(The Narrows)を上流から丸1日~2日かけて縦走するものなどがあり、遊び甲斐のある場所だったのである。

 しかし、今さら期間を延長するわけにはいかないので、今回は3泊4日で可能なところを周ることになる。残りは、また別の機会に取っておこう…

  さて、グランドキャニオンのノースリムを発ったら、フレドニア(Fredonia)、カナブ(Kanab)を経て、東口から入場することになる。道中は、街中以外は閑散としていて、快適なドライブを楽しむことができたが、さすがにゲート近くになって、交通量が増加してきた。そして、ゲートを越えるとまもなく、正面にチェッカーボード・メサ(Checkerboard Mesa:2033m)が登場。マス目模様の変わった岩山だが、このエリアのランドマークである。

Checkerboard Mesa
チェッカーボード・メサ

  ここからは、ザイオン=カーメル山ハイウェイ(Zion-Mt Carmel Highway)を西へと走っていく。カーブの多い道だが、周囲には変化に富んだ景観が広がり、思わず何度も足を止めてしまう。不思議な模様と形をした岩が次々と現れ、素晴らしい限りだ。

Zion-Mt Carmel Highway
ザイオン=カーメル山ハイウェイにて

  こうしてドライブを楽しんだら、トンネルの手前で車を置いて、キャニオン・オーバールック(Canyon Overlook)へと歩いてみる。岩盤上を淡々と歩くと、30分ほどで展望台へ。ここからは、この先向かうザイオン・キャニオン方面が見渡せ、実に気持ちが良い。

Canyon Overlook
キャニオン・オーバールックより

  車に戻ったら、トンネル(交通整理をしているため、結構待たされる)を抜けてスイッチバックの急下降。振り返れば、先ほど立った展望台の下にグレートアーチ(Great Arch)が口を開けている。キャニオンの底へと下ると、左手にブリッジ・マウンテン(Bridge Mountain:2074m)やウォッチマン(The Watchman:1995m)が聳えてくるが、今日はここまで。予約しておいたWatchman Campgroudに入り、長い1日を終えた(このキャンプ場、シャワーがないので心配したが、ゲートのすぐ外で浴びられるとのこと)。

Great Arch
グレートアーチ

The Watchman
ウォッチマン (右)

 岩壁に包まれて

 そして翌日、いよいよ本格的にザイオン・キャニオンを攻略する。まずはご多分に漏れず早起きし、朝焼け間際に出立。無料のシャトルバスに乗って、博物館前で下車し、最も高いウエスト・テンプル(West Temple:2380m)と、そこから連なるタワーズ・オブ・ザ・バージン(Towers of the Virgin)を鑑賞する。標高差1000m前後の岩壁群は圧巻だ。

Tower of the Virgin
ウエスト・テンプル(左)とタワー・オブ・ザ・バージン

 陽が昇ってきたところで、ザイオン・キャニオンを奥に進むことにする。再びバスに乗車し、バージン川(Virgin River)に沿って峡谷を分け入っていく。両側には高さ600~800m程度の岩山がいくつも屹立し、迫力満点。これをただ通り過ぎるのはもったいないので、いったん下車し、展望台から目の前に聳える司教の宮殿(Court of the Patriarches)などを見やった。

Zion Canyon
ザイオン・キャニオンにて

 次のバス停、Zion Lodgeで降りたら、ここからはハイキング。近くのエメラルド・プール(Emerald Pools)へと歩いてみる。ここはお手軽コースなので、朝も早くから家族連れで賑わっているが、そんな中を淡々と進むと、30分ほどでミドル・プール(Middle Pool)に到達。しかし期待を裏切る景色だったので、さらに足を延ばしてアッパー・プール(Upper Pool)を目指す。さらに30分弱で行き止まりとなり、予想を下回る池が出現するものの、見上げる岩壁は圧巻だ。徐々に暑くなってきたので、木陰で少々休むことにした。

Under the Middle Pool
ミドル・プールの下側

Looking up at the Upper Pool
アッパー・プールから見上げる

  分岐まで戻り、先ほどと逆側に進路を取ると、ほどなくしてミドル・プールから流れ落ちる滝と、その裏側を通る道が見えた。これを通らない手はないので、急な道を下って滝の裏へ。ここは水飛沫が飛んできて気持ちよいし、くりぬかれたような岩壁も見応えがある。家族連れには良いだろう。

Emerald Water
滝の裏を通る

  こうして楽々ロッジまで戻ると、昼時を迎えようとしていたので早めにランチを取る。既に結構な暑さで、おそらく35℃は越えているであろう。ここで英気を養い、午後に備えた。

Angels Landing
エンジェルス・ランディング

 恐怖と感激?

 午後には、有名なエンジェルス・ランディング(Angels Landing:1765m)に登ることにした。日本のガイドブックによると、「ロマンチックな名前が付けられているが、頂上までのトレイルはかなりキビシイ」「とても険しく危険を伴う。無理せず引き返す勇気も必要だ」「断崖絶壁を登る区間もあり、転落の危険を伴う」とあるので、それがどれほど危険なものか、検証してみようというわけである。

 うだるような暑さの中、トレイルヘッドから歩き始める。中途半端な時間帯のためか、周囲には誰一人おらず、実に静かだ。最初は緩やかな道が続くが、次第に角度がまし、高度が上がっていく。飛ばし過ぎないよう注意しながら登っていくと、ほどなくして狭いレフリジレーター・キャニオン(Refrigerator Canyon)に入り、日陰で過ごしやすくなった。道は整備されていて歩きやすく、全く問題ない。思いのほか楽なものだ。

  しかしまもなく、眼前にウォルターズ・ウィグルズ(Walter's Wiggles)と呼ばれるジグザグの急登が出現した。かなりきつそうだったが、道はそれほど大変ではなく、思ったより楽にクリア。やがて視界が開き始めると、分岐となったので右折。すると、ついに鎖場が登場した。ここからが本番である。

  気を引き締めて尾根を登るが、思ったほど急ではなく、鎖を使わずとも登ることができる。登るにつれ、徐々に尾根が狭まり、高所恐怖症なら足がすくむかもしれないが、個人的には全く問題なく、拍子抜けするほど。結局恐怖を感じることなく、一度も鎖に触れることもなく、あれよあれよという間に頂上に到達してしまった(雨の日だったら怖かったかもしれないが)。

  頂上からは絶景、と思っていたのだが、思っていたほどの眺望ではない。確かに、景色は良い。両側にザイオン・キャニオンが見渡せ、目の前にはグレート・ホワイト・スローン(Great White Throne:2056m)が迫っている。しかし、今ひとつ物足りないのだ。恐怖と感激を同時に体感できると期待していただけに、少々残念であった。

Lower-view from Angels Landing
頂上からの眺め

Upper-view from Angels Landing
上流方面を望む

Great White Throne
グレート・ホワイト・スローン

 頂上には誰もいなかったので、ぼんやりと辺りを眺めていたが、しばらくして「ホゥ!」と叫びながら登ってきた連中が現れたので退散。帰りも淡々と下って、何事もなくキャニオンの底まで戻っていった(この時間になると、登ろうとする人は多くなっていた)。そして、後は大人しくキャンプ場へと帰るのであった。

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