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旅行記:アメリカ国立公園(世界自然旅)

5.季節の壁 (2003/5/21-22:晴

 やることがなくなり…

 昨日までで、ひとまずヨセミテ渓谷でやろうとしていたことは終えてしまった。まだ2日ほど残っていたが、ここまで晴天に恵まれるとは思っておらず、思いがけずやることがなくなってしまったのだ。

 本来なら、ヨセミテはこんなものではない。手っ取り早いところではハーフドームに登るという手があるし、ハイシエラ(High Sierra)と呼ばれるバックカントリーに行けば、山ほど素晴らしいハイキング・コースがある。1ヵ月かけてジョン・ミューア・トレイルを歩くことだって可能だ。しかし、まだ雪解けの進んでいない現状では、これらは実行不可能なのだ(ハイシエラに関しては、もともと7月からオープンなので、今回は諦めていたのだが…)。季節の壁には、どうにも逆らえないのである。

 この時期でも行ける所を考えると、他にはマリポサ・グローブ(Mariposa Grove)に行って巨大なセコイアの森を見るとか、あるいは近くのセコイア&キングスキャニオン国立公園(Sequoia & Kings Canyon National Park)を訪れるという手段もある。だが、ヨセミテに関してはレンタカーの手配をしておらず、バスもない中では動きようがない。この後の予定も決まっているから、今さらヨセミテを出てしまうわけにもいかず…せっかく晴天が続いていても、これではいかんともしようがないのだ。

  そこで、残りの日はオセアニア旅行記の宿題を仕上げることに注力することにした。

North Dome
宿から見上げるノースドームとロイヤルアーチ

 最後の晩

 こうして2日間は部屋にこもり(と言ってもテントキャビンには電源がないので、昼間、人が出払った時に公共スペースとなる建物の電源を借り、夕方前まで使用する)、何とか残りの旅行記を仕上げることができた。このところ調子の悪かったパソコンも、この時ばかりは正常に動作してくれて助かった。

 そして、ヨセミテ最後の晩を平穏に過ごしていると、突然、奥の方から「キャーッ!」という黄色い声が聞こえてきた。何事かと心配していると、しばらくして小さい男の子たちが興奮気味に走ってきて、「クマが、クマが現れた!」と言った。まもなくサイレンがなり、客に注意を促している。

  聞くところによると、どうやらキャンプ・ファイヤーのようにみんなで囲んで食事をしていたところ、クマが現れたのだという。実際目撃した子にはかなり怖かったらしく、その後落ち込んでいる子供の姿もあった。まぁ、それは無理もないだろう。

 しかし、このようなことになった原因は、もともとは人間がゴミを平然と捨て、それに味を占めたクマが人間を襲うようになったことにある。特にここ数年のヨセミテのブラック・ベアの動向はひどく、車を踏み潰したり、人を襲う例が出てきたため、あまりに危険な個体は処分されることすらある。対策としても、ゴミはむやみに捨てない、匂いのするものはフードコンテナに収納する、キャンプ時にはクマ缶(Bear Canister)を使用する、などといった規則が設けられるようになっている。今後は、このような悲劇が生まれないよう願うばかりである。

 のろのろ移動

 そしてヨセミテを発つ日。3連休直前の23日(金)10時にバスで出発し、マーセドからは悪名高いアムトラック(Amtrak)で南下する。列車はほぼ定刻通りに出発したものの、途中でダイヤが乱れ、しばらく停止した後、トラックよりも明らかに遅いスピードで走るようになった。乗客も呆れ気味だったが、みんな慣れっこなのか結構冷静で、おしゃべりに興じている。そんななか日本を訪れたことがあるというご婦人に話しかけられ、日本では食事が美味しかったとか、温泉に入って(裸になるので)ビックリしたとか、そんな話で盛り上がったのであった。

 やがて終点のベイカーズフィールド(Bakersfield)に着くと、再びバスに乗り換えてラスベガス(Las Vegas)に向かうのだが、しばらくして現れたのはグレイハウンドのバス。実はこの便だけ共同運航という形を取っていた(とこの時知った)のだが、グレイハウンドのバスは、治安が悪くて旅行会社では扱わないようになってきている、と聞いていたので少々不安であった。しかも夜の便…

 車内は、確かにあまり雰囲気の良いものではなかったし、一時近くで口論になったりもしたが、結果的には、喧嘩を売られたり、物を盗まれたりすることはなかった。そして、ラスベガスに着いたのは深夜2時過ぎ…人気がなく嫌な感じだったが、予約しておいたGolden Gate Hotel & Casinoに駆け込み、事なきを得たのであった。

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