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チベットの旗

旅行記:チベット(世界自然旅)

42.早くも亀裂 (2004/10/27:晴時々曇

 パンコル巡り

Palkhor Chorten
パンコル・チョルテン

 2日目は、話し合いにより10時半まで自由時間になったので、早起きしてパンコル・チューデ(白居寺)に向かう。門前には9時前に到着したが、まだ開門前なのか、観光客は見当たらず、チケット売り場も無人で、仕方なくタダで入ってしまった。

 するとまもなく、左手にパンコル・チョルテンが見えてきた。これは有名な仏塔で、8階13層という独特の構造をしている。さっそく荷物を預けて、中に入っていくと、ちょうどチベタンの巡礼者がやって来たところだったので、それに従って参拝。各部屋を訪ねながら、時計回りに巡っていく。段々と階を上がるにつれ、なんだか自分が敬虔な仏教徒のような気分がしてきて、このまま悟りの境地に達しそうだ。

 幸い人がまだほとんどいなかったので、全ての神仏や壁画を眺めながら巡っていくと、5階まで上がったところで後続に追いつかれたらしく、たちまち大混雑に巻き込まれてしまった。狭い梯子を掻き分けるように登り、本尊のドルジェ・チャン(持金剛)や周囲の景色を望むが、混雑は増すばかりだったので、一通り周ったら、そそくさと下界に降り立った。

 ここから、巡礼者は裏手のリンデン学堂に登っていくので、そちらに付いて歩いてみる。一般の観光客は見当たらないが、ここからの展望は格別で、パンコル・チョルテン越しにギャンツェ市街まで見渡すことができるのだ。この展開には大いに満足し、最後に大集会堂も訪れて、時間一杯まで滞在したのであった。

Palkhor Monastery
リンデン学堂からの眺望

 本当にガイドか?

 ギャンツェからシガツェまでは全面舗装されているので、快適に疾走し、2時間足らずでシガツェに到着。ここはまずまず大きな街だが、見所はタシルンポ寺(扎什倫布寺)に尽きるので、車を置いたらさっそく出かける。

 ちょうど昼時ということで、ドライバー、ガイドともども昼食に向かう(日本人のカップルは車内で食事を取る)が、どうも目ぼしい店が見当たらない。それに機嫌を悪くしたのか、ガイドは突然「では、タシルンポ寺に3時集合だ」と勝手に決めて戻ってしまった。私とカナダ人は目を丸くしたが、ともかく時間が限られているので、すぐに寺に向かった。

 中に入ると、思いのほか人が少なく不安になったが、その予想はすぐに的中した。既に昼休みになってしまい、堂内に入れないのだ。

 幸い、ケルサン・ラカンの入口が開いていて、恐る恐る中に入ると、僧侶が拝観を許してくれた。この寺には歴代のパンチェン・ラマの霊塔があり、その贅を尽くした造りは圧巻だ。その後、クンドゥン・ラカンの扉も開いているのに気づき、そっと参拝させてもらったが、他はどうにも入ることができない。これは困った…

 しかも、午後の開門は3時からということで、集合時間と重なっている。まさかこれを知ってのガイドの仕業とは思いたくないが、かと言って閉門時間を知らないのも問題だ。この寺は普通の観光でも有名なところなので、本当にガイドなのかと疑いたくなってしまう。

Zhashenlunbu Temple
タシルンポ寺

 冷淡な態度

 ほどなくして同行の3人とも会ったが、皆が皆、このまま帰るわけにはいかないということで、ガイドの設定した時間は無視することにした。やがて、3時が迫るとチベタンが続々と現れるようになり、混み合う中、3時前にまずチャムカン・チェンモが開門。ここには金剛仏としては世界最大の弥勒座像(高さ26m)があり、その神々しさもあって、いきなりチベタンの巡礼者で大混雑だ。

 ここを首尾よく抜けると、隣りも3時きっかりに開き、これで一通りは眺めることができた。他の人たちより先に入口に戻ったら、ガイドが心配そうに待っていたが、昼休みの時間を知らなかったのかと問うと、「知らなかった」とのこと。ますます心配になってきた。

 こうして予定より30分ほど遅れて出立すると、ここからさらに西へと疾走していく。乾いた大地が広がるだけで、はっきり言って何もないうえ、未舗装路で揺れも大きくなってきた。が、本日宿泊予定のラツェ(拉孜)までは155km、およそ3時間かかるというので、黙ってやり過ごすしかなかった。

 途中、ユロン・ラ(悠弄拉山口:4950m)を越え、サキャ(薩迦)への分岐を見送って走り続けると、6時半過ぎ、ようやくラツェの温泉にたどり着いた。ところが、事前にここに入ろうと話していたにもかかわらず、車はそのまま通過してしまう。慌てて止めて、ガイドに問い質すと、「6時半に閉まった」とぬかすではないか。先ほどまで営業時間を知らないと言っていたのに…

 そこで、確認のため温泉の前まで行って欲しいと頼むと、わずか数百メートルの距離にもかかわらず、「許可を取っていないので入れない」などと言ってのけるのだ。こう言われたらもう、呆れてものが言えない…結局そのまま市街に向かい、拉孜農民娯楽旅館に泊まったが、他の同行者も苦笑するばかりで、すっかり信用していない。2日目にして、早くも亀裂が入ってしまった。

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