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旅行記:チベット(世界自然旅)

41.初日の失態 (2004/10/26:曇時々晴

 いきなり遠回り

 今回のランクル・ツアーは、予備日を含めて16日。かなりの長丁場なうえ、連日4000m以上の高所を走り抜けるハードな道程である。幸い、同行のメンバーは良い人たちのようなので、なんとかなりそうな気がする。それに、ようやくラサを離れられると思うと、本当に嬉しい限りだ。

 さて、初日はヤムドク湖を経由してギャンツェ(江孜)まで向かうが、やや雲が多いようだ。天気の崩れぬうちにヤムドク湖にたどり着きたい…と思いつつ出発すると、ネタン(聶唐)の大摩崖仏を過ぎたところで、何の前触れもなく停車し、ネタン・ドルマ・ラカンを見学することになった。やむなく付き合うが、個人的には早く先に進みたくて仕方なかった。

 チュシュ(曲水)でヤルツァンポ川(雅魯藏布江)を渡ると、いよいよカムパ・ラ(甘巴拉山口:4749m)へと登っていく、と思っていたのだが、車はゴンカル(貢嘎)に向けて走り出し、ゴンカル・チューデでようやく右折して、荒れた道を登るようになった。川は既に干上がっていて、荒涼とした風景が広がるが、その中をぐんぐん進んでいく。そして、ついに峠に到達すると、眼下にはヤムドク湖が遠望できるようになった。カンパ・ラからの(写真で見た)風景よりは迫力に欠け、なにゆえ遠回りしているのかわからなかったが、ともかくここで小休止となった。

View of Yamdrok-tso
ヤムドク湖を遠望する

 そこで峠を散策してみると、そこらじゅうで動き回る動物がいた。何かと思って注視すると、なんとナキウサギではないか。しかもかなりの数が動き回っていて、しばらくじっとしていると、活発に動き回っているのがわかる(人の気配を感じると隠れてしまう)。これは思わぬ掘り出し物だったので、寒い中、しばしナッキー鑑賞に励んだのであった。

Pika near Yamdrok-tso
ナキウサギが動き回っている

 なにゆえ通過?!

 ここから一気に高度を下げると、車はヤムドク湖畔を走るようになる。「トルコ石の湖」と称されるだけあって、さすがに湖の色合いは美しく、三大聖湖に数え上げられるだけのことはあると実感。そこで、所々で写真撮影を試みるが、車が揺れて思うようにはいかない。それを見たガイドは「展望台で停まってあげるよ」と言うので、期待して待つことにした。

Yamdrok-tso
ヤムドク湖畔をゆく

 車はやがてカンパ・ラの下を通過し(峠の道は工事中だった)、なおも湖畔に沿ってドライブが続く。しかし、前方から怪しげな雲が迫っており、この先はあまり綺麗な景色を望めそうにない。いったいどこまで走り続けるのか…と思いながらも、一向に停まる気配はなく、ついに湖は背後に姿を消してしまった。

 こうして聖湖をあっけなく通過してしまい、ナンカルツェ(浪卡子)に到着して昼食となった。このことをガイドに問い質すと、「もう通過した」と当たり前のように言い出す始末。ヤムドク湖は、今回の旅の中でも重要視していた景勝地だというのに…おまけに店の英語メニューが明らかに高く、外国人料金を取られていることもまた腹立たしい。このガイドは最初から信用置けないと思っていたが、いきなりの失態だ。

 さて、昼食を終えたら仕切り直しで、西に向けて再び走り出す。最初は工事中のため悪路が続いたが、それを越えると、左手にチャンサンラモ(6374m)を見ながら高度を上げるようになる。雲に覆われているのが残念だが、なおも登ってカロー・ラ(卡若拉山口:5045m)にやって来ると、右手にノジン・カンツァン(寧金崗桑峰:7191m)、左手にチェツン・チュサン(6242m)が現れ、特にノジン・カンツァンからの氷河が見事だ。晴れていればもっと綺麗だろうにと思いつつ、峠の下で小休止し、周囲の眺望を楽しんだ。

Nangartse valley
雪山が見られるようになる

Karo La
カロー・ラの氷河

 ガイドの言い分

 ここから、再び荒野の中を進むようになり、背後に雪山を見ながら、茶褐色の大地を走り抜けていく。やがてシミ・ラ(斯米拉山口:4210m)を過ぎると、前方にダム湖が見えるようになり、畔で車が停まった。

 ガイドに従って展望地まで歩いていくと、ガイドは「ヤムドク湖よりこちらの方が綺麗だから、ヤムドク湖には停まらなかったんだ」などとほざくが、どう見てもこちらの方が見劣りする(曇っているせいもあるが)。それに、こちらはただのダム湖、ヤムドク湖は聖湖だ。どちらが重要かは、すぐにわかるだろう。

Dam lake near Gyantse
ギャンツェ近くのダム湖

 ダム湖から少し下ると盆地に出て、ほどなくして今日の宿泊地、ギャンツェの街並みが見えてきた。すると、車はいきなり烏孜飯店に入っていく。もう今日はここに泊まれと言わんばかりの振る舞いではないか。事前に安宿情報を入手していたので、そちらに移動しようか相談していると、ガイドは「他の宿に外国人は泊まれない」などとのたまう。こう言われたら仕方なく諦めるが、なんとも嫌な言い方だ。

 到着は3時過ぎで、ここからは自由時間となった。4人で連れ立って、とりあえず目の前に聳えるギャンツェ・ゾン跡(江孜宗山城堡)を登ると、次第に展望が開けてきて、市街を一望できるようになる。が、ここからさらに奥に入るには、入場料を支払う必要があるとのこと。カナダ人はうまいことすり抜けたが、他3人はとても払う気になれず、カナダ人の帰りを待つことにした。

 ところが、カナダ人は一向に帰ってこず、行方不明になってしまった。30分以上待っても現れないので、きっと別の出口から出たのだろうと思って宿に戻ると、既にカナダ人は帰宿しているではないか。まぁ無事で何よりだが、この先ちょっと心配だ。

Gyantse Dzong
ギャンツェ・ゾン跡

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