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旅行記:北欧(世界自然旅)

20.知られざるフィヨルド (2004/5/12:晴時々曇

 短縮ルート

 ソグネフィヨルドの次は、本来ならハダンゲルフィヨルド(Hardangerfjorden)に行こうと思っていたが、こちらに向かうクルーズもバスも、6月にならないと運行されないとのことなので断念。一気に北上して、ガイランゲルフィヨルド(Gairangerfjorden)に向かうことにした。

  ガイランゲル(Geiranger)に向かうには、ガイドブックによると、オーレスン(Ålesund)かオンダルスネス(Åndalsnes)が起点になるという。オーレスン行のバスは1日1便、朝の8時発なので、それに乗らなければならない。

 しかし、ここで問題が生じた。ネットでチェックした天気予報によると、明後日の昼過ぎまでは良いのだが、その後は天候が崩れてしばらくぐずつくという。オーレスンに出るには丸1日かかってしまうので、ガイランゲル到着は早くて明後日の昼…これでは天気が崩れ始めたところで到着となる。しかも明々後日からは3連休、ゆっくりしていると混雑に巻き込まれてしまう。どうにか短縮できないか…

 だが考えてみると、オーレスンまで北上してから、ガイランゲルの入口となるヘルシント(Hellesylt)に南下するのは、明らかに非効率だ。きっと途中で乗り換えて、直接ヘルシントに行けるに違いない…と調べてみると、どうも途中のストリーン(Stryn)という町からヘルシントに行けそうだ。それなら、ひとまずストリーンを目指すことにしよう!と決めて、朝の3時過ぎにようやく眠りにつくことができた。

 翌朝、7時に朝食を食らい、すぐにチェックアウト。だがバス待ち中にお腹の調子が悪くなったので引き返し、用を済ます。ところが、戻ると今度はバスが現れず、7時半になってようやく登場。しかし道は予想以上の大渋滞で、刻々と時間が過ぎていった。8時発のバスを逃したら、もう今日はどうすることもできない、早く進んでくれ…

 こうして街中に着いたのは7時55分で、あと5分しかない。走ってバス・ターミナルに向かうと、もう残り2分になっていた。インフォメーションで出発場所を聞こうとするが、窓口は大混雑。もう1分しかないので、諦めてとにかく進んでいく。一番最初の階段にそれらしき表示があったので上がると、ちょうど目の前にバスが泊まっていた。ドライバーに聞いたところ、これが目的のバスだった。やれやれ…ちょうど時間になったが、これで何とか乗車することができた。

 脅威の絶景バス

 ベルゲンはこの日も晴れで、これで滞在4日目だが、全て晴天であった。『地球の歩き方』によれば「これほど頻繁に降る町も珍しい。決して誇張ではなく、1年のうち3分の2近くは雨と思ってまちがいないぐらいだ」とのことなので、4日間雨が降らない確率でも1.2%。それが晴天続きだったのだから、何という幸運だろう。

 さて、バスはほぼ定刻通り(私のせいで1分遅れたが)に出発し、順調に北上していく。相変わらず小気味よい景色が広がり、車窓を眺めるのが楽しい。車内はごく数名の乗客を乗せたのみで、何だかもったいない感じだ。

  ところが、ソグネフィヨルドをフェリーで越えると様相が一変し、かなり混み合ってきた。やがて、眼下に久々に大きな街が見えてきたと思ったら、フォルゲ(Førde)に到着。ちょうど昼時とあって、バスは休憩タイム。ストリーンへはここで乗り換えなので、荷物を隣のバスに移し、昼食を取った。

 1時間あまりの時を置いて移動再開。再び乗客が減った中、バスは快調に北上していく。しばらくして湖が現れるが、ここからが驚きの連続だった。湖の向こう側には雪を戴くフィヨルドの山々が聳え、迫力ある景観を形作っている。この辺りはヨステダール氷河国立公園(Jostedalsbreen Nasjonalpark)で、フィヨルドの高峰が集中しているエリアなのだ(日本のガイドブックには、地図上に「氷河」と記されているだけ…)。だが、車内から写真を撮ろうにも、移動が早過ぎてシャッターがなかなか切れない(どうしたOptio!)。レンタカーなら何度止まることだろう…

View from Skei
シェイからの眺望

 湖畔の町、シェイ(Skei)を過ぎると、今度は両側に切り立った山を見上げながら、バスはその間をすり抜けていく。これぞフィヨルドと言わんばかりの造形だ。ここを抜けるとジグザグの登りとなり、先ほどの切り立つ山々とヨステダールの高峰群が一望の下となった。しかし、ここでも移動スピードについていけず、なかなか写真が撮れない(頑張れOptio!!)。こんなところをバスで素通りしてしまうのが、本当に、本当に、本当にもったいない!!!

View of Jostedalsbreen
フィヨルドの山々を望む

 登りを終えてしばらく走ると、今度は眼前に雄大なフィヨルドと街が見えてきた。これはノールフィヨルド(Nordfjorden)。日本ではほとんど知られていないが、周囲の景色は本当に素晴らしい。ユトヴィク(Utvik)への下りはまさに絶景で、ジグザグの道のりの中で、何度左右に席を移動したことか。そして下り終えると、今度はフィヨルドに沿ってストリンを目指す。途中のオルデン(Olden)、ローエン(Loen)ではヨステダールの高峰が背後に聳え、美しい光景を見せてくれる。もうお腹一杯、参りました!というところで、目的地のストリーンに到着した。

Nordfjord
ノールフィヨルド

View from Loen
ローエン

 ストリーンで時刻表をチェックすると、30分あまりの連絡で、ヘルシント経由オーレスン行が来ることになっていた。そこでしばし待機し、バスは定刻通りに到着して、今一度北上していった。

  こうして、ヘルシントに着いたのは3時半過ぎ。ちょうどガイランゲル行フェリーが出てしまったところだが、3時間後に最終便があるので、なんとか今日中にガイランゲルに行くことができる。良かった…折りしも空は快晴と、絶好のクルーズ日和である。ヘルシントからの眺めも抜群なので、この景色を眺めながら、フェリーが来るまでの時間、1人ボーッと過ごした。

View from Hellesylt
ヘルシントより

 またも貸切状態

 6時過ぎになって、ようやくフェリーが登場。降りてくる人や車はまずまずだが、これから乗ろうとするのは、私のほか、車椅子の方と介助者の2名のみの模様だ。しかも2人は入ってすぐの甲板で止まってしまったので、ラウンジと展望スペースは完全に私の貸切状態となった。何という贅沢!

Entrance of Geiranger
フィヨルドの奥に入っていく

 そして、フェリーは時間通りに出発。最初こそ向かい風が強かったが、奥の方に右折すると風はほぼ止み、快適なクルーズになった。船上では時々周辺の見所についてのテープが流れる(この時は英語と日本語のみだった)が、なぜかやたらと過去の牧場跡に関する説明が多い。もうフィヨルド・クルーズも4度目、少々の見所では物足りない…というところで、左手に「7人姉妹の滝」(Dei Sju Søstre)が現れた。見ると2人は不在のようだが、5人は優雅で迫力ある流れを見せてくれている。これは見応え十分だ。そして、対岸には「求婚者の滝」(Friaren)が見えるが、こちらはどうもパッとしない…これでは姉妹たちに断られるのも無理はないだろう。

Seven Sisters
7人姉妹の滝

View of Geiranger
ガイランゲルの街が見えてきた

 フェリーはゆっくりと進み、1時間の予定を20分ほどオーバーして、8時前にガイランゲルに到達した。振り返ればフィヨルドの山が悠然と聳えていて、素晴らしい景観だ。

  さて、やって来たのは良いものの、宿の手配も何もしていないので、この時間から寝床を探さねばならない。ところが街は閑散としており、人の気配がまるでない。まずは港近くのキャンプ場に行ってみるが、明らかに誰もおらず、まだオープンしていない模様だ。周囲の宿も閉館中。開いているはずのホテルさえも、今日は休館となっていた(よりによって何故…)。

  仕方ないので坂を上がっていくが、どこに何があるのか、さっぱりわからない。確かにガイドブックには、一部のホテルは5月から営業中と書いてあったのだが…と、先にUnion Hotelが見えてきた。ここには人の気配がある、というか、ここだけ賑やかだ。さっそくホテルに入り交渉。明らかに高いが、他に開いている宿があるかわからなかったので、多少値切った上で泊まることにした。ここは高台にあるのでフィヨルドの展望が良く、泊まり甲斐のあるところだろう(お金があれば)。夜になって少々雲が出てきたのが気がかりだったが、明日までこの天気が持ってくれると信じて眠りについた。

View from Geiranger
ガイランゲルより

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