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旅行記:パタゴニア&南極(世界自然旅)

66.尖峰トーレの絶景 (2004/2/12:晴

 魅惑の岩峰群へ

 前にも書いたが、ロス・グラシアレスの魅力は氷河ばかりではない。氷河が造り上げた岩峰群もまた見所の1つであり、特に北部のフィッツロイ山(Monte Fitz Roy:3405m)とトーレ峰(Cerro Torre:3102m)は有名である。今回は5日間の日程でトレッキングに励むが、パタゴニアを代表する魅惑のエリアだけに、大いなる期待に胸を膨らませての出発となった。

 ということで、さっそく7時半のバスに乗って北上を始める。ラ・レオナ川(Río La Leona)に沿って進むと、2時間ほどで休憩となった。まだ半分未満というところだが、ちょっと外に出てみると、ここでまた日本語で話しかけられた。よく見れば、パイネで会った女子大生ではないか。これにはさすがに驚いたが、彼女たちも今日から4日かけてフィッツロイ周辺を歩くのだという。まもなく別のバスで先に行ってしまったが、こんな奇遇もあるものだ。

  左手にビエドマ湖(Lago Viedma)が見えたところで、その奥に初めてフィッツロイ山群を望むことができた。まだまだ遠いが、これは幸先の良い展開である。が、その先で左折すると、道は突然悪路になってしまった。ちょうど道路が工事中のせいで、きっと翌年には快適な舗装路になっているのだろうが、ここは我慢するしかない。ただただ耐えて、ビエドマ湖の北岸を進んでいった。

 やがてフィッツロイが迫って来ると、起点となる村、エル・チャルテン(El Chaltén)の手前にある国立公園管理局(Administración de Parques Nacionales)で降ろされた。そして、レンジャーによる注意事項などの説明を受けて、再びバスに搭乗。間もなく集落に入り、皆散り散りになっていった。


※ちなみに「チャルテン」とは、先住民の言葉で「煙を吐く山」を意味し、フィッツロイ山のことを指している。フィッツロイ山は、山頂付近に雲をたなびかせることが多く、まるで煙を吐くように見えることから、このような名前が付けられた。一方の「フィッツロイ」は、1832年、ダーウィンがパタゴニアを探検した際に乗っていたビーグル号の船長の名を冠している。

 尖峰に迫る

 初日から好天に恵まれたので、帰りのバスを予約し、腹ごしらえを済ませたら、さっそく歩き始める。が、街中はものすごく風が強く、砂埃が痛いほど。ほとんど目も開けられない中を進む羽目になった。

  地図を頼りに、やっとのこと登山口に到達。今日はトーレ峰を目指して歩くが、左手にフィッツロイ川(Río Fitz Roy)を見下ろしながら登り始めると、いきなりトーレ峰がその姿を現した。何て美しい尖峰だろう…この世のものとは思えない造形美に、いきなり魅了されてしまった。

Cerro Torre
早くもトーレ峰(右)が登場

 いったん登りきると、そこからは緩やかなアップダウンが続き、主に林の中を快適に歩いていく。1時間ほどで、右からトレイルが合流し、ほどなくトーレ展望台(Mirador Torre)が登場。ここからも再びトーレ峰とグランデ氷河(Glaciar Grande)が一望でき、素晴らしい眺めだ。この辺りから、日帰りハイカーが戻ってきて少々賑やかだったが、気にすることなく休憩し、この眺めを堪能したのであった。

Mirador Torre
トーレ展望台からの景観

 すると、ここから道はいったん下り、フィッツロイ川の川原に下る。その後、川に沿って緩やかに登っていくと、意外にあっけなくアゴスティーニ・キャンプ場(Campamento Agostini)に着いてしまった。結局、正味2時間もかからなかったが、初日はこんなものだろう。

  そして、普通ならここでテントを張るのだろうが、昼下がりになっても天候は崩れず、雲一つない快晴が続いていた。この機は逃したくないので、キャンプ場はいったん素通りして、目の前のモレーンへと歩を進めた。

Laguna Torre
トーレ湖より

 トーレを眺め尽くす

 全重量を担いでの登りは楽ではないが、ここを登れば絶景が待っていると思うと、足が進むというもの。やや急ではあったが直登し、モレーンの上に立てば、眼下にトーレ湖(Laguna Torre)、そしてその奥にはトーレ峰と周囲の氷河峰が姿を見せてくれた。これぞ思い描いていた景色。しばらく立ち尽くして、この絶景を眺め尽くした。

 もう夕方近くとあって、周囲には数名しかおらず、全然気になるレベルではない。よく見ると、左手には、氷河ウォークを終えた人たちが戻ってくるのが見える。ツアーでないと立ち入れないのは残念だが、まぁ仕方のないところだ。

 ここからは、さらにトーレ湖の北岸を歩いてマエストリ展望台(Mirador Maestri)に続く道があるが、のんびりしているうちに時間がなくなってしまったので、明朝歩くことに決定。ほどなくしてキャンプ場に戻り、テントを設営した。

  そして、まもなく夕食の支度を整えるが、せっかくなのでトーレ峰を見ながら食事をしようと、キャンプ場にある大きな岩場に登り、そこで1人食事を楽しむ。やや遠いとはいえ、トーレ峰とトーレ湖を望みながらの食事とは、何て贅沢なことだろう。ここでも飽きることなく尖峰を眺めて、幸せをかみ締めたのであった。

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