検索 Google
五輪館
Back|Next
旅巧館旅行記南米>パタゴニア&南極
チリの国旗

旅行記:パタゴニア&南極(世界自然旅)

60.裏側に周って (2004/2/3-4:曇後晴

 油断は禁物

 昨日1日動き回ったおかげで、トーレスにはもう未練がなくなったので、テントを片付けたら下山に取りかかる。道中ではたくさんの人が登ってきていたが、今日は雲が多いため、ふと振り返ると三本塔には雲がかかっていた。これから向かい人には悪いが、1日早くて本当に良かった。

 下りは楽なもので、淡々と歩くうちに、2時間半でHostería Las Torresにやって来た。ここはトレッキングの玄関口だけあり、売店やレストランもあって久々に下界に降りてきた気分である。とりあえずは休憩し、今後足りなくなりそうな菓子類などを調達して、英気を養った。

Monte Almirante Nieto
アルミランテ・ニエト山

 そして、ここから周回用のルートが始まる。少々車道を歩き、キャンプ場を過ぎたところで左折。そのまま丘を登っていくが、この辺りは人気もなくて良い雰囲気だ。丘の上に出ると景色も開け、気持ちの良い道が続く。ところが、ここに来てお腹の調子が急に芳しくなくなってしまった。油断して、清涼飲料をがぶ飲みしたのがいけなかったのだろうか…とにかく大事に至らないよう気をつけて歩いていった。

Serón view
セロンに向けて下る

  フェンスを越えて、林の中を着々と歩いていくと、やがて前方の視界が開けて、広大な谷間を見渡せるようになった。道はここから一気に下り、谷底で別の道と合流。ここからはパイネ川(Río Paine)に沿った平坦な道が続く。途中、枯倒木の目立つエリアが現れるが、特段問題なく歩くことができ、1時間足らずでセロン・キャンプ場(Camping Serón)に到着した。

  ここまで来るのは一部の山好きだけだと思っていたが、思いのほか多くの人がテントを張っていて、それも半数以上が女性だ(ちょっと驚き)。テントを張ったら、シャワーを浴びてリフレッシュするが、風が強くてすぐに寒くなってきた。まだ半分の行程に過ぎないので、油断は禁物…赤く染まる夕焼け雲を見届けたらすぐ寝袋に包まり、体を温めた。

Red cloud at Serón
真っ赤に燃える雲

 雲間をゆく

 翌日は、雲が広がって今ひとつだったが、いち早くスタート。誰もいない中を粛々と歩いていく。川沿いに進むと、しばらくで小さな流れを渡り、ここから登りになった。ここを越えると、目の前にはアレハンドゥラ湖(Laguna Alejandra)が広がるが、どんよりとした天気のため、あまり冴えない眺めである。すると、前方から馬に乗った一団が急坂を駆け下りてきて、後方からも馬乗り集団が追い抜いていった。なるほど、ここはトレッカーばかりではないようだ。

Laguna Alejandra
アレハンドゥラ湖を見下ろす

 静かになったところで、目の前の急登をこなしていく。しばらくして振り返ると、眼下にはアレハンドゥラ湖が馬蹄形に広がっていて美しい。そして、ここを越えると前方の景色が開けて、パイネ湖(Lago Paine)と、その背後にパイネ・チコ山(Cerro Paine Chico:1971m)やオーネット山(Cerro Ohnet:1929m)をはじめとした山々が見えてきた。

Lago Paine
パイネ湖

 ここからは緩やかな下り道が続いているので、悠々と歩いていく。コイロン・キャンプ場(Campamento Coirón)を過ぎると、ほぼ谷底まで降りてきたので、ここからはほぼ平坦な道を歩く。周囲を見渡せば、前方のオーネット山などが徐々に近づき、左手には裏パイネの景色があって、奇怪な岩山の奥にはトーレスが頭を覗かせている。折りしも青空が広がり、晴れ間が覗くようになったので、適当なところで小休止を取り、じっくりとこの景観を楽しんだのであった。

Cerro Ohnet
オーネット山

Tridente view
トーレスが頭を覗かせている

 しばしの寛ぎ

 この辺りはまさにパイネ山群の裏側で、派手さはないものの、なかなかの眺めである。もう時間的には余裕なので、ここからはゆっくりと歩いていくが、天候はますます良くなって、実に快適な道のりである。

  そして、だいぶゴールが近づいたところで、ちょっとした丘に上がるとディクソン湖(Lago Dickson)が姿を現した。奥にはディクソン氷河(Glaciar Dickson)とクーボ山(Cerro Cubo:2000m)も垣間見え、意外に素晴らしい景観だ。もう目指すキャンプ場は見えていたので、この展望地で再び腰を下ろし、しばらく一人で寛いだ。

Lago Dickson
ディクソン湖

 キャンプ場に向けて歩き出すと、それに従ってディクソン氷河と国境の山々が露わになり、こちらも良い眺めである。すると、まもなく急坂を下るようになり、やがてディクソンの山小屋とキャンプ場に降り立った。今日はもう、これで終わりだ。

Dickson view
ディクソン氷河とクーボ山を望む

 ここで、本来ならキャンプ場に向かうところだが、ちょうど半分を過ぎ、1日ぐらい贅沢をしたくなる頃。それに、ここの山小屋は空いているような気がしたので、恐る恐る小屋を覗いてみる。と、部屋はガラガラで問題なく、値段も思ったほど高くない。食事も取れるし、シャワーも浴びられるので、一晩ぐらい良いか、と開き直って泊まることにした。

  やはり、たまにはテント生活から解放されるのも良いもので、布団がふかふかで気持ち良い。食事も美味しいし、夜は暖炉でポカポカ。しばし贅沢に寛いで、後半戦に備えたのであった。

Page Top
Copyright © gorinkan.org All Rights Reserved.