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旅行記:パタゴニア&南極(世界自然旅)

54.オソルノへの執念 (2004/1/24-25:曇時々雨

 憂鬱のアンデス越え

 今日はCruce de Lagosというツアーを使ってチリのプエルト・モン(Puerto Montt)に抜けるが、こんな日に限って、朝から雨に見舞われてしまった。これまでの5日間は好天に恵まれたというのに、ここに来てその反動が出てしまい、残念無念である(昨日になって崩れ始めたので、少し嫌な予感はしていたが)。

 ツアーは6時半集合だったので、静かに身支度を整えて、6時過ぎに宿を出る。少々待たされ、7時過ぎのバスで出発。パニュエル港(Puerto Pañuelo)に着いたらカタマラン(Catamarán)に乗り換え、ナウエル・ウアピ湖を西へと横断していく。が、外は大雨で、霧に覆われているので何も見えない。このツアーは美しい湖とアンデスの山々の景観が売り物なのだが、これではその一端も味わえない…

 1時間で西端のブレスト港(Puerto Blest)に到着すると、待ち合わせのバスに乗り、アレグレ港(Puerto Alegre)へ。ここで再びフェリーに乗り換えて、フリアス湖(Lago Frías)を縦断する。そして、フリアス港(Puerto Frías)に着いたら出国審査を済まし、またもバスに乗り換えるのであった。

  天気は相変わらずで、重苦しい雲が立ち込め、時々雨も降っている。せっかく大枚はたいた(US$120)というのに、これでは払い損だ。ペレス・ロサレス峠(Paso Pérez Rosales)を越えると一気に下りとなるが、天気は変わることなく、途中から見えるはずのトロナドール山も、完全に白いベールに包まれている。実に憂鬱な旅路であった。

 このままでは終われない

 1時間半ほどかけてトドス・ロス・サントス湖(Lago Todos los Santos)畔のペウジャ(Peulla)までやって来ると、その手前でチリの入国手続きとなる。ここは無難にクリア(観光客しか通らないせいか、他と比べるとチェックが甘い)し、すぐ先のホテルで昼食となった。食事があまりに高くて驚いたが、こんな優雅な一時を楽しむのが、本来の観光客の姿なのだろう。

Lago Todos los Santos
雲間のトドス・ロス・サントス湖

 ゆっくり休み、再びカタマランに乗って湖を横断することになるが、ここでもあいにくの天候が続き、均整の取れたプンティアグド山(Volcán Puntiagudo:2493m)、そして「チリ富士」と言われるオソルノ山(Volcán Osorno:2652m)も全く見えていない。これでは、いったい何のために来たのだろう…特にオソルノ山に関しては、是が非でも見たいと思っていたので、このままでは終われないという気分になってきた。

 そこで代替手段を検討すると、次に降りるペトロウエ(Petrohué)にはキャンプ場があるようだ。ここはオソルノ山の麓にあるので、もう1泊すれば、その姿を眺められるかもしれない。さっそくガイドに相談すると、こちらの思いを理解し、次のバスの分を翌日に振り替えてくれた。チリ人は良い人ばかりだが、この計らいには本当に感謝だ。

  こうして2時間半の航行を経てペトロウエに到着したら、他の人たちと別れてキャンプ場に向かう。ここはチリ人にとっての保養地らしく、家族連れなどで賑わっていたが、キャンプ場は湖畔にあって絶好のロケーションである。残された時間は丸1日…この間にオソルノ山が姿を現してくれることを願って眠りについた。

Lake view from Petrohué
ペトロウエから望む湖

 一縷の望み

 そして翌日…そう簡単に天気が回復するはずはなく、朝からどんより曇り空であった。残り時間がいよいよ少なくなる中、湖畔で遊ぶ人たちを見ながらボーッとしていると、昼過ぎになって回復の兆しが見え始め、時々陽も差すようになってきた。

  青空も部分的に見られるので、回復してきたのは間違いないが、山の雲はなかなか取れてくれない。雲は裾の方から上昇し、雪を戴く姿が見えてきたが、山頂はまだ雲の中だ。早く消えてくれ…そんな願いもむなしく、やがて時間が迫ってしまった。悔しいが、次の予定のためにはもう、ここを去らねばならない。

Petrohué
晴れ間も覗いてきたが…

Osorno with cloud
オソルノ山から雲が消えない

  昨日と同じ船が見えてきたところで諦め、港に向かう。ここからはバスに乗ってプエルト・モンに行くのだが、ここまで行ってしまうと、もうオソルノ山を拝むことはできない。が、その手前のプエルト・バラス(Puerto Varas)からなら、ジャンキウエ湖(Lago Llanquihue)越しにチリ富士を遠望することが可能だ。もはや一縷の望みではあるが、最後はこれに賭けることにして、バスに乗り込んだ。

 バスはいったんペトロウエ滝(Saltos del Petrohué)に立ち寄るが、見学は有料なので車内で待機。その後、ジャンキウエ湖畔を走ってプエルト・バラスにやって来た。ここは「バラの町」と言われるだけあって、ドイツ風の小奇麗な街並みが広がっている。近くのHospedaje Ellenhausに入ったら、今後のトレッキングに備えて食料品を調達し、明日の好天を待った。

  明けて26日、今日の午後には船が出てしまうが、ぎりぎりのところで天候が回復し、オソルノ山が美しい稜線を描いている。逆光で霞んでいるので、とても満足とは言えないが、それでも見えただけマシである。この執念が何とか実を結んだところで、ミニバスに乗ってプエルト・バラスを後にし、素早くプエルト・モンに向かったのであった。

View of Volcán Osorno
オソルノ山がようやく見えた

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