検索 Google
五輪館
Back|Next
旅巧館旅行記南米>パタゴニア&南極
アルゼンチンの国旗

旅行記:パタゴニア&南極(世界自然旅)

51.湖と岩山の造形 (2004/1/21:晴

 寄り道の湖

 3日目もまた快晴で、素晴らしい天候であった。パタゴニアは風が強く、天気の荒れるところだと聞いていたので、ここまで好天に恵まれるとは思っていなかった。これが湖水地方だけのことか、あるいは偶然なのかは謎だが、とにかくラッキーである。

 本来、このコースはここからネグラ湖(Laguna Negra)に抜けるようだが、この間の道がかなり厳しいらしいし、日程的にも辛いので、今日はもう下るだけである。しかし、この近くにはテンパノス湖(Laguna de los Témpanos)があるというので、まずは寄り道することにした。

Pico Refugio
ピコ・レフヒオ

 ピコ・レフヒオ(Pico Refugio:1950m)を望みながら歩き始めると、まもなく岩盤の上を登るようになる。ケルンを頼りに進み、ハコブ湖を左に見ながら歩けば、やがて前方の視界が開けて、右奥に湖が見えるようになった。ここで本道から外れて下っていき、湖畔に降り立つが、なかなかの景観だ。湖自体は普通だが、周りの造形が素晴らしい。まだ誰もいなくて静かだったので、ここはじっくりと対峙させていただいた。

Laguna de los Témpanos
テンパノス湖

  すると、しばらくして右手に、この先の道を歩く人の姿が見えた。様子を眺めていると、その男は淡々と登っていくが、途中で急峻な岩場と残雪に苦しめられ、ついには戻ってきてしまった。それだけ危険なところなのだなと納得して、私もおとなしくキャンプ場へ引き返していった。

Casa de Piedra
これから下る谷を遠望する

View of Laguna Jakob
ハコブ湖ともお別れ

Cascade Casa de Piedra
滝の脇を渡渉する

 急下山

 周囲の眺望を楽しみながら戻ると、例のグループがちょうど出立するところであった。私が歩いてきた方向に向かったので、これからあの難所を歩くのだろうか…見るからにレベルは高そうにないが、ガイドがいるから何とかなるのかもしれない。とにかく無事を祈ろう。

 さて、テントを撤収したら、ひとまずハコブ湖畔に出て、この湖との別れを惜しむ。やはり峠からの眺めは素晴らしかったが、湖畔からでも十分美しい。ハエの多さには閉口するものの、それを除けば文句のつけようのない眺めである。

 後ろ髪引かれる思いで下山の途につくと、まもなく急な下りとなり、滝のすぐ脇を渡渉する。そして、ここからはつづら折の急坂となり、一気に高度を落としていった。森に入り、視界も効かないので黙々と下るが、登ってくる人たちが案外多く、皆辛そうである。

  しばらく下ると、ようやく急斜面から解放されて、ここからはカサ・デ・ピエドラ沢(Arroyo Casa de Piedra)に沿った緩やかな道になる。まもなく初老の夫婦を追い抜いたが、こんなところを歩くとは恐れ入った。

  2時間ほど歩いたところで橋に差しかかり、ここを渡って対岸に出る。ちょうどお腹も空いたので、それからまもなく腰を下ろし、川原で休憩を取った。振り返ればトーレス・レイェス山(Cerro Tres Reyes:2090m)が望め、まずまずの眺めだ。

Cerro Tres Reyes
トーレス・レイェス山を望む

 逆ヒッチハイク

 ゆっくり休んだところで歩行を再開し、流れに沿って下っていく。まもなく、沢から離れた高台を進むようになるが、すぐに元に戻り、易しい道となる。が、だいぶゴールが近づいたところで、意表をついて登りが現れた。結構急なうえに埃っぽく、しかもちょうど馬の隊列(観光客を乗せている)が通ったので、息をするのも辛くなってしまった。早く通り過ぎてくれ…

  埃が流れたのを見て歩き出し、すぐに登りついたが、ここからは道が広がり、砂埃がこれまで以上に舞っている。車も通れるせいかもしれないが、この辺りには砂が堆積していて、埃が容易に拡散してしまうのだ。仕方なくペースを落とし、のんびりと下るしかなかった。

 休憩中に抜かれた老夫婦を抜き返し、さらに淡々と下っていくと、右手に農場が現れた。ここからバスを出すなどと書かれてあったが、高いので黙殺し、そのまま下る。そして、さらに30分弱で、ついに79号線に出たのであった。

 これでトレッキングとしては終了だが、ここをバスがいつ通るかはわからない。汗がひくのを待っていると、20分ほどして若者のグループが現れて、私と同様にバスを待つようになった。が、バスは一向に現れない…痺れを切らして、彼らはヒッチハイクを試みるようになるが、この大人数では捕まらないと悟り、私は1人、先の道を歩いていく。どこかバス停があるところまで、と歩くのだが、これが意外に遠い。2時間も歩けば大丈夫だと思うが…

  すると、1時間ほど歩いたところで、後ろの車が不意に止まった。何事かと緊張したが、よく見ると、先ほど追い抜いた老夫婦が乗っていて、バリローチェまで行くから乗っていかないかと言ってくれた。別に逆ヒッチハイクを狙っていたわけではなかったが、この親切には大いに甘えねばなるまいと、感謝して乗せてもらい、無事街中に戻ることができた。

Page Top
Copyright © gorinkan.org All Rights Reserved.