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旅行記:ニュージーランド(世界自然旅)

27.雨中の谷歩き (2003/2/20:雨時々曇

 避けたかったが

 グリーンストーン2日目は、約6時間かけてマッケラー・ハット(McKellar Hut)まで川沿いを歩く。この3日間の中で最も予報が悪い日だったので、あまりにひどければハットで待機し、翌日に2日分を歩くことも検討していたが、起きてみると雨は降っておらず、予報では昼前にいったん回復するとのことだ。雪のためルートバーン・トラックは閉鎖されたそうだが、これなら大丈夫だろう。

  しかし寒さはかなりのもので、何もせずにいると、フリースと手袋を着ていても耐えられないほどだ(実はホキティカからフランツ・ジョセフへの移動中にフリースを紛失してしまい、やむを得ずクィーンズタウンで安売りの品を購入したのだが、これが幸いした)。そして歩き人の彼と別れた後、10時半頃出立した。

View from Mid Greenstone Hut
ミッド・グリーンストーン・ハットからの景色

 歩き始めはしばらく森歩きとなるが、やがて雨が結構降ってきた。まだ引き返すことも可能だったが、そのうち止むだろうと先へ進んでいく。すると、まもなくスチール・クリーク(Steele Creek)の吊り橋に差しかかったところで雨がかなりひどくなったので、その手前で雨宿りをせざるを得なくなった。

  後続の人たちに抜かれながら、雨が弱まるのをじっと待つが、強まりこそすれ、なかなか弱まってくれない…30分ぐらい待ってようやく少し弱まったので、橋を渡って歩を進めると、しばらくで谷歩きが始まった。谷では逃げ場がないため、できるだけ雨は避けたかったが、ほどなくして雨はまた強まってしまった。こうなっては仕方がない…ので、我慢して雨の中を歩いていく。

Forest at Mid Greenstone
ミッド・グリーンストーンの森

 泥と沼

 谷歩きになると、これまで比較的歩きやすかった道も、次第に悪路になっていく。沼や湿地帯のようになった道が多くなり、普段なら何てことはないだろうに、非常に苦労させられるのだ。飛び石・根伝いに歩いたり、秘技・つま先歩きなどを駆使してどうにか越えていくが、とにかく荒れた道で、油断すると泥に足が埋まりそうな箇所がいくつもある(ほとんど田んぼの中を歩いているようなものだ)。しかも、雨は相変わらず降り続いていた。

  2時間ほどかかってようやく森に逃げ込んだが、森の中の道も一層滑りやすくなっている。注意しながら進むと、森の出口付近では再び雨が激しくなってきた。かなりの豪雨となり、放牧されている牛たちでさえ森に逃げ込んでいるほど。私も牛のすぐ近くで雨宿りをせざるを得ず、しばし一緒に天候の回復を待った。

  30分以上待つとようやく雨も引き始め、牛たちも草原に出始めた。しばらくして私も歩き始めるが、あまりに至近距離だったため、一部の牛たちは右往左往しながら走って逃げていく。そして牧草地内を進むと、突然エイルサ山脈側に青空が広がり、雪山が美しい姿を見せ始めた。雨も止んだので、ここでしばし休んで谷の展望を楽しんだ。

Ailsa Mountains
エイルサ山脈

  道は、ここからいったん左手に折れていく。気がつけばグリーンストーン川の川幅がかなり狭まり、上流に差しかかったことを知らせてくれる。しかし、この辺りから再び道が荒れ出し、泥と沼の世界になってしまった。森に入れば大丈夫かと思ったが、さらにひどい箇所がいくつもあり、トラックの周囲が完全に水浸しになっている。悪名高いダスキー・トラック(Dusky Track)やデーモン・トレイル(Demon Trail)ならともかく、まさかグリーンストーン・トラックでこんな大変な思いをするとは思いもしなかったが、もう歩いていくしかないので、被害を最小限に抑えながら進んでいく。

 定員オーバー

  雨は再び強く降り始め、おまけに寒さも堪えるようになった(予報では標高800mまで雪が降ることになっていた)。いい加減そろそろ着くはずだと思いながら歩くが、小屋はなかなか見えない。そして悪路の森歩きに嫌気が差した頃、不意に左手に小屋が現れ、まもなく吊り橋にたどり着いた。ここを渡って、マッケラー・ハットに到着。相変わらず冷たい雨が降っていたが、なんとか無事たどり着くことができた。

Forest around McKellar Hut
マッケラー・ハット周辺の森

 小屋に入ると、中は既に多くの人で溢れ返っていた。20名収容だが、既に定員オーバー状態だ。おまけにその後もちらほら人が現れて、結局30人ほどが泊まることになった。小屋の中にはスペースがあまりなく、食事も立って済まさざるを得ないほど。外の雨も相変わらずで、トイレに行くのにも一苦労である。

  夜10時頃まで賑やかな状態が続いたが、その後は余剰人員の場所取りが始まった。私はどうにか長いすを確保するが、当然身長分はないので、足は垂れ下がった状態で寝ざるを得ない。床の主なスペースは人で埋まり、歩くのも大変だ。日本の山小屋のような状態ではなかなか寝付くこともできなかったが、とにかく天候が回復してくれることを祈って眠りに努めた。

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