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ニュージーランドの国旗

旅行記:ニュージーランド(世界自然旅)

13.干満のパレット (2003/1/31:晴

 セミの回廊

 今日は時間の関係で早く出発するつもりだったが、潮騒で思った以上に早く起きてしまい、夜明け前に1人黙々と撤収作業に取りかかった。そして夜明けとともに出発し、アナパイ・ベイに昇る朝陽を背に、さらに北へと歩を進めた。

Sunrise from Anapai Bay
アナパイ・ベイに昇る朝陽

 この辺りまで来ると、ビーチとともに岩も多くなり、ところどころ突き出た岩を迂回しながら進んでいく。そして、誰もいないビーチを歩くこと1時間弱でマトン・コーブ(Mutton Cove)に到着。この先からはまた森の中に入るが、ここはなぜかセミが大繁殖しており、鳴き声ばかりか、歩いていると何度もセミがぶつかって来た(攻撃している?)。

  そんなセミの回廊を進んでいくと、これまで歩いてきた海岸線が一望でき、やがて北の岬、セパレーション・ポイント(Separation Point)に到達した。予想より早く着いてしまったうえ、思ったほど大したことのないところだが、ここでしばし休息し、地平線の海の彼方を眺めてみた。

Mutton Cove
マトン・コーブ

View from Separation Point
セパレーション・ポイント付近より

 痛みに耐えて

 ここから、コースはさらに西へ延びている。しばらくはまたセミの回廊の中を緩やかに登っていき、森歩きを楽しむことになるが、この頃から昨日擦った踵の痛みが激しくなってきた。下りは良いのだが、登りになると擦れて痛い…

  ようやく登りを終えるとファリファランギ・ベイ(Whariwharangi Bay)が遠望でき、ここから一気に海岸まで下っていく。また登り返すのをもったいないと思いつつ、仕方ないのでダラダラと下るが、次第に風が強くなってきた。

  やがて海岸線にたどり着くと、これまでの穏やかな景色とは異なり、荒涼とした風景が広がっていた。浜辺には枯木がいくつも横たわり、木々は風の影響で斜めに枝を伸ばしている。そうした中、小奇麗な佇まいのファリファランギ・ハット(Whariwharangi Hut)で大休止とし、これからの登りに備えて英気を養った。

Whariwharangi Bay
ファリファランギ・ベイ

 ファリファランギから1時間ほどは、再びジリジリと登っていく。踵の関係で、急登よりも緩やかな登りの方が応えるので、ここは痛みに耐えながらゆっくりと登りをこなす。ここまで人とはほとんど会わなかったが、ここに来て逆方向から日帰りで歩く人が多くなり、スタスタ下っていくのが恨めしかった。

  やがて、痛みが麻痺してきたと思ったら坂が緩み、突然ワイヌイ・ベイ(Wainui Bay)が眼前に姿を現した。入江に注ぐ水の量が絶妙で、独特の美しい色合いをしている。まさに自然の芸術品で、歩いてきた甲斐があったというものだ。

Wainui Inlet
ワイヌイ入江

 さて、後はワイヌイに向けて30分ほど下っていけばコース終了となるが、今回はトタラヌイからの水上タクシーを予約しているので、ここからさらに山廻りでトタラヌイを目指す。しばらくはギブズ・ヒル(Gibb's Hill)へとジリジリ登るが、先ほど休んだ分さらに痛みが悪化してしまい、思うように足が捗らない。おまけに日差しを遮るものもなくなって暑い…ワイヌイ・ベイの美しい景色と風だけを頼りに、ひたすら登り続けていった。

Wainui Bay
ワイヌイ・ベイの眺め

  こうして最後の急登をどうにかやり過ごし、1時間かけてようやくギブズ・ヒルに到達。ここからは高度を増したワイヌイ・ベイの景色とともに、トタラヌイ方面の展望も開けてくる。後は下りだけだと思うと、これでだいぶ気も楽になった。

 ギブズ・ヒルからトタラヌイへは、ほとんどひたすら下りなので、山筋を巻きながらどんどん高度を下げていく。気がつけばトタラヌイ・ビーチがほど近くなり、1時間ほど下ると平原に下り立った。と、ここで沢が流れていたので、休息がてら頭から水を浴びてみる。気分爽快で、最高の瞬間だ。そして、さらに15分ほど歩いてトタラヌイに到着し、無事水上タクシーの出発時間に間に合った。

 見返し

 トタラヌイは昨日と打って変わって強風になっており、水上タクシーが出航できるか不安だったが、特に問題なく運行されていた。少々遅れてスタートし、波が高い中、これまで歩いてきた海岸線を翻っていく。さすがにあっという間に通り過ぎていくが、ところどころで乗客を乗せながら、アーチ・ポイント(Arch Point)やスプリット・アップル・ロック(Split Apple Rock)など、トラックからは見えなかった海岸線の景勝地を訪ね歩くのもまた楽しい。時には波を被ったりしながらも、水上タクシーは快調に進み、1時間あまりで終点のカイテリテリ(Kaiteriteri)に到着。次いで送迎の車でモツエカに戻っていった。

Arch Point
アーチ・ポイント

Split Apple Rock
スプリット・アップル・ロック

 宿に戻ると、同室には日本人がいて、今日は強風の中シーカヤックをしてきたという。そういえば一生懸命漕いでいる人たちがいたなぁと思い出したが、かなり怖い思いをしたそうだ。その人にはトレッキングを勧めるだけ勧めておいて(実際、翌日にバーク・ベイからの日帰りハイクを行うことになる)、私はこの1週間で6日間トレッキングをした疲れで、しばらくのんびりすることにした。

 そして翌日の午後、曇天の中モツエカを後にし、ネルソン経由でカイコウラに向かった。

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