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旅行記:ニュージーランド(世界自然旅)

10.天上の湖沼 (2003/1/26:晴後曇

 晴天の天上湖

 久々にぐっすり眠って朝を迎えると、外は雲1つない快晴であった。曇天時とは違って、アンジェラス湖はひときわ美しく輝いている。1泊2日の人たちは慌しく帰っていくが、私は2泊分のハットパスを用意していたので、ここはしばらく辺りを散策することにした。

 それにしても絵になる湖だ。まるでカルデラのような岩稜に囲まれ、周りには鋭い岩峰がいくつもある。湖畔から少し登ってみると、湖の青い輝きが一層鮮やかだ。おまけに周りに誰もいないのが最高! しばしいろいろな角度から湖を眺めて、まるで天上人にでもなったような気分で辺りを散策した。

Lake Angelus
アンジェラス湖

View from Lake Angelus
天上の湖らしい景観が広がる

Angelus color
湖面の色がひときわ美しい

View of Lake Angelus
アンジェラス湖を俯瞰する [→拡大版]

 ガレ場歩き

 一通り湖周辺を散策したら、次はさらに南側のルートを歩いてみる。この辺りは完全にガレ場になっているので、ルート・マークだけが頼りだ。

  ロトロア湖(Lake Rotoroa)方面に抜ける道をしばらく歩くと、やがて稜線にたどり着くが、ここからの景色も見事で、岩稜帯の展望と、下には小さな沼が見える。その景色を巻きながら稜線横をトラバースしていけば、南側の展望も開けて、ネルソン・レイクスの高峰群、トラバース・レンジ(Travers Range)が姿を現した。もう雲が出始めていたが、雪を戴く景色はやはり美しい(道の脇に残っていた雪も食べてみたが、なかなかの美味)。ここがセブリック山(Mt Cebric)かと思ったが、地図で見ると、その先のさらに低い丘のような山らしいので、呆れて引き返すことにした。

Mountains around Nelson Lakes
ネルソン・レイクスの山々

  続いては稜線から逆側を辿ってみる。ガレ場の道なき道を歩いていくが、徐々にヒナポウリ湖(Hinapouri Tarn)が綺麗に見えてきた。この小湖も、近くで見るとエメラルドグリーン色で美しい。

  やがてカール状の岩場を登って稜線に到達するが、景色は先ほど見たのと大差なかった。ちょっと残念だが、これ以上行くわけにもいかない(向こう側はカール状に切れ落ちている)ので、少々休憩したら、後はアンジェラス湖に向けて適当に岩場を歩いていった。

Hinapouri Tarn
ヒナポウリ湖

 善は急ごう

 こうしてアンジェラス・ハットに戻ったのは1時過ぎで、腹ごしらえなどをして、しばしのんびり過ごす。このままもう1泊して、この景色を眺めていても良いかな、と思ったが、だんだんと人が増えてきたのと、何よりロバート・リッジを晴天下で歩きたいとの思いが出てきた。明日も晴れるのなら問題ないが、予報ではたしか崩れ始めるらしい。ならば善は急ごうと、結局2時半になってハットを出て、今日中に稜線歩きを終えようと決意した。

Looking down at Lake Angelus
アンジェラス湖を見下ろす

 ハットからはしばらく急登になるが、眼下にはアンジェラス湖のパノラマが広がって美しい。逆から歩いてきた人は、この景色を見て必ず感動するだろう。やがて鞍部に到達すると、前方にはこれから向かうロバート・リッジと岩稜帯が広がった。

Robert Ridge
ロバート・リッジ側の岩峰

  しばらく歩けば、来し方にはアンジェラス・ピークと小さな沼が美しいコントラストを形成している。開放的な眺めを楽しみながら稜線横をトラバースしていくと、また別の山岳展望が広がり、やがてジュリアス・サミット(Julius Summit:1794m)に到着。ここの展望も良いので、しばし休憩して景色を堪能した。

Angelus Peak
アンジェラス・ピークと沼

View from Robert Ridge
ロバート・リッジからの山岳展望

  道はさらに稜線を進む。ここまでは(最初の急登とジュリアス・サミット以外)ほとんど平坦な道であったが、フラッグトップ(Flagtop:1690m)の稜線脇では鋭い岩稜を抜けていくため、少々アップダウンがある。これを越えると、今度は右手にロバート山スキー場(Mt Robert Skifield)を見ながらの快適な稜線歩きだ。そして、しばらくして小ピークを乗っ越すと、やがてスキー場を後にロバート山(Mt Robert)に向けて下っていった。

Flagtop
フラッグトップ

  結局、3時間ほど歩いて分岐に到達。ここで今日宿泊予定のブッシュライン・ハット(Bushline Hut)へは右に曲がれば良いが、少し先まで行けばロトイティ湖の展望が見られるはずなので、荷物を置いて寄り道してみる。そしてロバート山頂を巻いて歩いていくと、5分ほどでロトイティ湖とセント・アーナード市街の展望が広がった。曇ってはいるものの、眼下に広大な湖が広がり、素晴らしい眺望だ。

  しばしこの景色を眺めていると、ほどなくしてケアの鳴き声が聞こえたので、あわてて元に戻る(荷物を持ち去られる危険があるため)。分岐からは、平坦で歩きやすい道を10分あまり歩くと小屋が現れるが、これは別物だ。そこでさらに5分ほど歩き、林を抜けるとブッシュライン・ハットに到着。ロトイティ湖の展望が、特にトイレから素晴らしい。

  ここは街から近いので利用者が少ないと聞いていたが、確かに他にカップルが1組いるだけであった。ところが、この2人が人目も憚らずにいちゃつくものだから気に触る。しかも、暗くなるにつれて雲が厚く、風も強くなり始めたため、少々不安を覚えながら就寝した(しかし、カップルが部屋を暖め過ぎたため容易には寝付けず)。

Lake Rotoiti from Mt Robert
ロトイティ湖 (ロバート山より)

  そして翌朝、辺りには重苦しい暗雲が立ち込めていた。風も強い。やはり昨日ロバート・リッジを歩いておいて正解だったと思いながら身支度を整え、8時過ぎに小屋を後にした(カップルは寝たまま)。

  しばらくはパディーズ・トラック(Paddy's Track)に従って、ロトイティ湖を眼下に見ながら淡々と下っていく。やがて小雨も降り出したが、ほどなくして森林帯に突入。1時間足らずで湖畔沿いのルートとの分岐に達し、ここからは平坦な道を湖畔に沿って進むが、気がつけば湖は霧の中であった。

  20分ほど歩くと車道に合流し、さらに30分でウエスト・ベイ(West Bay)にやって来るが、ここまで来ればもうビジターセンターは目と鼻の先だ。そして近道を15分ほど歩き、10時半前、小雨降りしきるなか無事帰還の報告をして宿に戻った。すぐにシャワーと洗濯を済ませたのは言うまでもない。

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