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ニュージーランドの国旗

旅行記:ニュージーランド(世界自然旅)

8.異国富士 (2003/1/21:晴時々曇

 その姿見るまでは

 ニュー・プリマスに着いたのは20日午後2時頃であったが、あいにくの曇り空で、景色は芳しくなかった。ここには富士山に良く似たタラナキ山(Mt Taranaki:2518m)があり、それゆえハリウッド映画「ラスト・サムライ」のロケも行われているが、この天候ではその姿を垣間見ることすら適わない…

 そこで、まずは宿のShoestring Backpackersに向かい、天気予報を調べてみるが、1つの予報で明日がまずまずのほかは、しばらく芳しくない。テレビでも確認したが、この先数日は曇時々雨との予報であった。しかし、ここまで来て異国の富士を見ないで帰るわけにはいかない。もともとは3泊4日でタラナキ山中腹を周回しようと思っていたので、その姿を見るまでは、ある程度の長期戦も覚悟の上だ。

 ところが、翌日起きると晴れていて、タラナキ山がその雄姿を見せているではないか。あまりにあっけない展開に買い物の準備も十分でなかったが、とりあえず日帰りで周辺に出かけてみることとし、急遽タクシーを手配した。

Mt Taranaki
タラナキ山

 断崖の中腹

 乗り合いタクシーは9時頃やってきて、いざ北エグモント・ビジターセンター(North Egmont Visitor Centre)に向かう。車を走らせると、たしかに富士山に似たタラナキ山が徐々に近づいてくる(が、やはりロケに使うのには無理がないか?)。山頂にはまだ雪が残っており、それがまた良い。30分ほどで標高936m、およそ4合目の地点に到着すると、山頂もだいぶ近い感じだ。ここで車を降りて、少し歩いてみることにした。

Taranaki from North Egmont
北エグモントより

 実は、日帰りなら山頂まで往復することも可能だが、出発時間が遅かったし、雪に耐える装備もない。それに何より、マオリの人たちにとっての聖地なので、登るべからず! ということで、山頂行は止めて中腹を、周回コースの一部を使って歩くルートを選んだ。

  そこで、 まずは山頂コースと同じ道をたどり、高度を稼いでいく。先に見えるテレビ塔まで、およそ1時間かけて登るのだ。4WDも通れるような道だが、足を取られやすいので意外に体力を使う。しかし、この辺りはなぜか断崖絶壁が散見し、なかなかの迫力だ。テレビ塔を過ぎて標高1520mのタフランギ・ロッジ(Tahurangi Lodge)に着くと、このすぐ先で周回コースと交差している。ここで休もうと思ったが、やたらとハエが多いので断念し、右折して周回コースに入っていった。

Cliffs of Taranaki
中腹で見られる断崖

 ここからコースは緩やかな下りになる(せっかく登ってきたのに…)。だんだんと雲もかかってきて(と言うより上がってきて)視界不良気味だが、この辺りはバターカップなどの花も結構咲いているので飽きない。しかしハシゴの道を下りると、30分あまりでホーリー・ハット・トラック(Holly Hut Track)に突き当たってしまった。ここから下れば終わりだが、まだ時間的にはかなり余裕があるので、もう少し周回コースを歩いてみることにして、そのまま先に進んだ。

Taranaki flower (1)Taranaki flower (2)
Taranaki flower (3)
タラナキ山で見かけた花々

 合流地点からまもなく、山側にはデッフェンバッハ・クリフ(Dieffenbach Cliffs)と呼ばれる巨大な岩壁が出現する。ここで昼食にするが、真下から見るとさすがに迫ってくるようだ。コースはこの岩壁の真下を通って進んでいくが、逆側にはニュー・プリマス市街とタスマン海の壮大なパノラマが広がり爽快である。

  1つ岩壁を越えるとまた先には絶壁があり、その奇景の展開には驚かされる。またタラナキ山は独立峰なので、中腹でも十分に高度感のある展望が楽しめる。周回コースで期待していたものが、ダイジェストで見られたような気がして、何だか嬉しくなった。

Dieffenbach Cliffs
デッフェンバッハ・クリフ

View from Taranaki
ニュー・プリマス方面の展望

 しかし、このままだとどこまでも行ってしまいそうだったので、ブーメラン・スリップ(Boomerang Slip)と呼ばれる崖崩れ跡で引き返すことにした。先ほどの道からの下りでは、風倒木やサルオガセに覆われた森なども楽しめ、最後まで飽きることなく歩くことができた。

Taranaki sunset
タラナキ山の夕景

 南へ

 こうして再び乗り合いタクシーでニュー・プリマスに下り、夕方には街に戻ることができた。市街からのタラナキ山も素晴らしい眺めで、逆光ながら美しいシルエットを見せてくれている。異国の富士というのも悪くないものだ。

  ところで、予報によれば、やはり明日からしばらく天候が崩れるとのこと。本当は周回コースを歩きたいところだが、今日最低限のノルマを達成したことだし、できれば南島に時間を割きたい(やはり北島より南島の方が見所が多い)ので、あまり悠長に構えるわけにはいかない。そこで今回は周回コースを諦めて、一路南下することにした。

 そして翌朝、やはり天気が優れなかったので旅立ちを確定し、小雨降りしきる中、昼過ぎのバスで首都・ウェリントン(Wellington)に向かう。5時間半かけて夜に到着すると、駅前のDowntown Backpackers, Wellingtonに宿泊。その次の日のフェリーに乗って、あっさりと北島を後にしたのであった。

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