検索 Google
五輪館
Back|Next
旅巧館旅行記アジア>ネパール・ヒマラヤ
ネパールの国旗

旅行記:ネパール・ヒマラヤ(世界自然旅)

70.聖湖を訪ねて (2004/12/10:晴後曇

 雲海と朝焼け

 昨日、ランタン山群の夕焼けは望めたものの、ガネッシュとマナスルは逆光で映えなかったので、夜明け前に起床し、朝焼けに照らされるのを待つ。次第に空が明らみ、雲海が浮かび上がると、まずはマナスル山群から先に色づき始めた。マナスル(Manaslu:8163m)にヒマルチュリ(Himalchuli:7893m)と、標高が高いだけあって、距離があるのに非常に鮮やかだ。山並みも秀麗で、いつかこの山群を周回したいと思ってしまう(でも、ここは許可を得た2名以上のグループでないと入れない…)。

View of Manaslu
マナスルから色づく

  続いて、ガネッシュ山群にも光が差し込み、足下の雲海とともに、絵のような光景になった。マナスルとともに実に美しい眺めで、これを見ただけでも来て良かったと思えてしまう。やはり直接ランタンに向かわず、寄り道して大正解であった。

Manaslu and Ganesh
マナスルとガネッシュの朝焼け [→拡大版]

 朝から幸先の良い展開に恵まれたところで、朝食を終えたらゴサインクンドを往復する。ここはヒンドゥー教および仏教の聖湖で、夏には沐浴する人が絶えないという。標高が4380mもあるので、この時期はもう駄目かと思っていたが、まだ大丈夫なようだ。

 さっそく稜線伝いに登り始めると、背後の展望はますます開けて、とても気持ちの良い道のりになった。これなら登りが苦になることもなく、絶景を楽しみながらすいすい進んで、あっけなく岩尾根を乗り越える。この先は、右下にトリスリ・コーラを見ながら、山腹道を遡っていくが、しばらくで欧米人のグループ(もちろんガイドとポーター付)とすれ違った。これが今回初めて見たトレッカーだが、彼らがいなくなるとすぐに静寂となり、淡々と登っていった。

Bhairavkund
バイラブクンド

 氷結の聖湖

 しばらくで最初の湖、サラスワティクンド(Saraswatikund)が現れ、さらに上がるとバイラブクンド(Bhairavkund)が見えてくる。そして、そこから一登りでロッジが見えてきて、ついにゴサインクンドに到着した。

 昨日泊まった人たちがもう出払ったのか、湖畔は静寂に包まれていて、聖湖は静かな佇まいを見せていた。既に半分近くが凍っており、全面氷結も時間の問題だろう。東端までのんびり歩くと、頭上に数多くのタルチョがあり、そこからの眺めは最高だ。タルチョ越しに湖を俯瞰でき、ここが聖なる湖であると実感させてくれる。

Gosainkund
ゴザインクンド

 ここでしばし景色を堪能したら、せっかくなのでさらに足を延ばし、ラウルビナ峠(Laurebina Pass:4610m)に向かってみる。ここからは急に雪道となり、ところどころ凍っていて危ないが、慎重に登っていく。周辺には湖が多い(煩悩と同じ108つあるとか…)が、この高さになるとどれも凍りついて真っ白だ。やがて左にガネッシュクンド(Ganeshkund)、右にスルジャクンド(Surjakund)が広がると、まもなく峠に到達。ここは風が非常に強いが、ここからはヘランブー(Helambu)に向けての急下降になってしまうので、その様子を見届けたらすぐに引き返していった。

Surjakund
スルジャクンド

Laurebina Pass
ラウルビナ峠より

  帰路はガネッシュ山群とマナスル山群を望みながら下っていき、他愛なくゴサインクンドに帰着。先ほど歩かなかった南岸を経由して(変則的ながらコルラ達成!)山腹道を歩くと、再びランタンからアンナプルナまでの大展望が広がった。目の前のチョルテンからの眺めが良いので、ここで腰を下ろして展望を満喫し、眼下に見えるラウルビナヤクへと戻っていった。

View from Laurebina
マナスルとガネッシュを見ながら下る

 思わぬ落とし穴

 こうして、大満足のうちにゴサインクンド往復から帰ったら、昼食後、ランタンに向けて下り始める。もう今日のハイライトは終わったので気楽に下るが、地図等の情報によると、この先でショートカットができるらしい。そこで、チャランパティに着いたら狭い道に入り、いきなり下っていった。

 ところが、ここは滅多に人が歩かないらしく、そのうえ北斜面であるため、道には雪が積もったままである。かなりの急降下なので、ここは慎重に下らざるを得ないが、それにしても危なっかしくて仕方がない…いきなり後悔させられたが、しばらく下れば解決するだろうと信じて、そのまま進んでいった。

 雪に足を取られることなく、どうにか下っていくと、しばらくで樹林帯を抜けるようになった。周囲の展望も開けて良いが、知らぬ間に雲の下に入ってしまったようで、山々は望めない。なおも下ると雪がなくなり、快適になるかと思いきや、今度は土が非常にぬかるんでいて、何度も足を取られそうになる。そして、ついにはどうにも滑りやすい急斜面になって、何度も転ぶ羽目となった。

  この時点で失敗を悟ったが、今さら引き返すわけにもいかず、とりあえずは水場で泥を落として下っていく。しかし、その後も同じような修羅場が続き、何度となく滑ってしまった。普段滅多に転ぶことはないのに、こんな落とし穴が待っているとは…

  やがて、どうにか難所を突破すると、住居が点々と見えるようになり、眼下には目指すツロ・シャブル(Thulo Syabru)の集落が望めるようになった。本道と合流すれば快適な道となるが、傾斜は相変わらず厳しく、一気に高度を落としていく。そして、夕方前にどうにかシャブルに降り立つことができた。

  疲労困憊の中、宿探しを始めると、まもなくHotel Blue Starの前で声をかけられて、タダで泊まっていかないか、と言ってきた。もちろん食事代は有料だが、この辺りはそれほど過当競争になっているらしい(タダでさえ人が少ないのに、12月になったのだから当然か)。中を見せてもらうと、特に問題なかったので快諾。シャワーも浴びて、午後の疲れを一気に取った。

Page Top
Copyright © gorinkan.org All Rights Reserved.