検索 Google
五輪館
Back|Next
旅巧館旅行記アジア>ネパール・ヒマラヤ
ネパールの国旗

旅行記:ネパール・ヒマラヤ(世界自然旅)

67.ヒマラヤの奥座敷 (2004/12/3:晴

 迫力のローツェ南壁

 チュクンからは、一般に、イムジャツェの麓にあるバレシャヤ・ギャブ(Pareshaya Gyab:5225m)まで歩くコースと、北のチュクン・リ(Chhukhung Ri:5546m)に登るコースがある。通常はどちらかを選んで日帰りするようだが、私はどちらも歩きたいので、欲張って両方を1日で歩くつもりだ。幸い、今日もまた好天に恵まれたので、手早く朝食を済ませたらさっさと歩き出した。

 昨日同様モレーンに上がって歩いてゆくが、さっそくアマダブラムとローツェが美しい姿を見せてくれている。ローツェ南壁からヌプツェにかけての大岩壁は言うに及ばず、形を変えたアマダブラムもなかなかのもの。飽きることなく進むことができる。

Lhotse overlook
ヌプツェからローツェに連なる大岩壁

Ama Dablam from Chhukhung
チュクンから見たアマダブラム

 モレーンからイムジャ・コーラの川原に下ると、しばらくは平坦な道が続き、分岐を見送って左折。再びモレーンを上がると、ここでローツェが正面に現れるが、ここからの眺めは圧巻だ。標高差3200mという、驚くほど大きな南壁が屹立し、その迫力には圧倒されてしまう。さすがは世界4位の高峰! 本当はここからすぐに下ってゆくのだが、さらなる展望を得ようと、モレーン上を歩いて眺めを満喫した。

Lhotse south face
迫力のローツェ南壁

  しばらくこの大岩壁に見惚れたら、モレーンを下って平地に出る。ここからはイムジャ氷河(Imja Glacier)のモレーンを周り込んでいくが、しばらくはローツェ南壁を仰ぎ見ることができ、別天地に来た気分である。行く手にはチョー・ポルー(Cho Polu:6734m)が近づき、目指すバレシャヤ・ギャブはもうすぐだ。

 誰もいない奥座敷

 左にイムジャツェを見上げながら、緩やかに登っていくと、ついにバレシャヤ・ギャブに到着。いかにもベースキャンプらしい平地が広がり、テントスペースや建物なども見られるが、人の気配はまるでない…タルチョが悲しげに舞っているが、もうオフ・シーズンなので仕方ないのだろう。

 ここから上がれば大展望間違いないので、一登りでモレーン上に立つと、眼下にはイムジャ氷河が荒涼と広がり、その先端のイムジャ・ツォ(Imja Tsho)は完全に氷結している。後ろにはカン・レヤムウが控え、美しい眺めだ。一方、北に目を転じると、足下にはローツェ・シャール氷河(Lhotse Shar Glacier)が流れ、チョー・ポルーからシャルツェ(Shartse:7502m)にかけて大屏風が連なっている。振り返ればチョラツェとタウチェがせり上がっており、どこもかしこも山だらけだ。奥座敷と言うべきところでもこうなのだから、凄いとしか言いようがない!

Imja Tsho
イムジャ・ツォとカン・レヤムウ

View from Imjatse B.C.
チョー・ポルーとシャルツェ

Back view from Imjatse B.C.
振り返ればタウチェとチョラツェ

 ここでしばし展望を楽しみ、周囲を散策したら、後は元来た道を翻っていく。改めてローツェ南壁に圧倒されながら、昼頃には戻ることができたが、この間誰ともすれ違わないのだから、本当に不思議だ。

  そして、チュクンに戻ったら昼食を取るが、どうもロッジの対応が悪く(昨日から気になっていたが)、注文できる品が少ないうえ、なかなか食事が出てこない…幸い、今日は午後になっても雲一つない晴天で、これからの展望も心配なさそうだが、久々に外れくじを引いた気分であった。

 展望も独り占め

 食事を終えたら、さっそく午後の部、チュクン・リに向けて登り始める。飛び石伝いで川を渡り、北側の斜面を登っていくと、しばらくで傾斜が緩み、頭上にチュクン・リが望めるようになる。しかし、ここからは尾根に向かっての直登で、かなり厳しい傾斜だ。道も踏み跡程度しかなく、かなり苦戦を強いられた。

  思いのほか手強いが、振り返れば、足下にローツェ・ヌプ氷河(Lhotse Nup Glacier)とローツェ氷河、その奥にはローツェ・シャールからアイランド・ピーク、チョー・ポルー、カン・レヤムウ、オムビガイチャン、アマダブラムと、大展望が広がっているのだ。これは、頂上に立てば間違いなく素晴らしい眺めなので、気力を振り絞って登り続けた。

 こうしてどうにか尾根に登りつくと、対岸に荒涼としたヌプツェ氷河(Nuptse Glacier)が広がり、目指すチュクン・リももうすぐだ。ここからケルンのような石塚に誘われて一登りし、ついに頂上に到達。見渡せば、一帯の山々が一望の下となり、世界5位の高峰・マカルーも、三角形の鋭い姿を見せている。これだけ凄い眺めなのに、周囲には誰もいないのだからたまらない。ここはじっくりと腰を下ろし、思う存分展望を独り占めした。

View from Chhukhung Ri
チュクン・リからの眺め [→超拡大版]

Makalu from Chhukhung
マカルーも望める (中央奥)

 結局1時間あまり滞在し、陽が傾きかけたところで下山する。下りは駆けるように進み、あっという間にチュクンに帰着。最後、川の渡渉で適当な場所が見つからず苦戦したが、どうにか濡れずに越えることができた。そして、まもなく日の入りを迎え、ローツェが色づくのを見届けたのであった。

Sunset Lhotse
夕映えのローツェ

Page Top
Copyright © gorinkan.org All Rights Reserved.