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旅行記:ネパール・ヒマラヤ(世界自然旅)

62.さらに奥へ (2004/11/28:晴後曇時々雪

 意外に手強い…

 ゴーキョでは、ゴーキョ・リに登って引き返す人がほとんどだが、実はンゴズンバ氷河を遡っていくと、チョー・オユーの懐まで歩くことができる。とりわけスクンドレル展望地(Scoundrel's Viewpoint)からは、チャングリ・ラ(Changri La:5697m)越しにチョモランマ南西壁の全貌を望めるという。せっかく個人で歩いているのだし、ここまで来たらさらに奥へと足を延ばしたいので、続いては日帰りで北上してみることにした。

 今日の行程はやや長いので、6時に起床したら、朝食も取らずに歩き始める。早くもゴーキョ・リに登ってゆく人がいる中、1人モレーンに沿って進むが、最初は他愛のない道だ。しかし、ゴーキョ・ピーク(Gokyo Peak:5483m)を過ぎた辺りからアップダウンが出てきて、雪も深くなってくる。やがてトナク・ポカリ(Tonaku Pokhari)が見えてくるが、ここで道が良くわからなくなってきた…とりあえず見晴らしの良い高台に上がって朝食にするが、これは意外に手強そうだ。

Tonak Pokhari
トナク・ポカリ

 俯瞰しておおよその見当をつけたら、適当に雪道を歩き、さらに上流へと遡っていく。地図上では全くわからなかった(ほとんど平坦に見える)が、この後も適度なアップダウンが続き、深い雪にも阻まれて体力を消耗。それでも、この先にはきっと素晴らしい展望が待っていると信じて、そのまま歩き続けた。

  すると、しばらくでモレーン上に出て、とたんに眺めが良くなってきた。氷河自体は土砂に覆われているものの、カンチュンは驚くほど細長くなり、前方にはギャチュン・カンにフンチ(Hunchhi:7029m)、ンゴズンバ氷河の源流も見えてきた。目指す展望地はすぐ先だ。

 雲に不覚

 しかし、あまりに風景が雄大すぎるので、近そうに見えても、実際にはなかなかたどり着けない…この辺りでも既に標高5000mあるので、足取りが重いのは当然。雲が湧き始めたのは気がかりだが、とにかくもう一歩なので、モレーン上のアップダウンをこなしていった。

 そして、ついにギュバナル氷河(Gyubanar Glacier)の出合いに達し、その先にはチョモランマの雄姿が現れた。想像していたよりは小さいが、確かに南西壁の全貌が露わになっている。そこでカメラの準備を進めると、ここで不覚にも雲が流れてきて、チョモランマを隠してしまった。何ということ…今一度現れることを信じて待ってみるものの、それ以降、雲は濃くなるばかりであった。

Cloudy Ngozumpa
チョモランマが雲に隠れる…

 それでも、ここからはギャチュン・カンやフンチの眺めが素晴らしい(はっきり言えば、チョモランマより迫力がある)し、南に目を転じれば、広大なンゴズンバ氷河がとうとうと流れている。あいにく、チョー・オユーは手前の小ピークが邪魔してあまり見えないが、ヒマラヤの中でも随分奥地に入ってきた感じがする。ほとんどの人はここを知らずに去っていくのだから、見られただけでも良しとしよう。

View of Ngozumpa
ギャチュン・カン (左) やフンチ (右) を望む

Ngozumpa Glacier
ンゴズンバ氷河

  ここでしばらく休憩したら、さらに北上しても辛いだけなので、反転して帰途につく。帰りはだらだらと歩き、またも雪道に苦戦するも、道がわかっているだけ楽だ。途中、トナク・ポカリでようやく人とすれ違い、昼過ぎにはゴーキョに帰着。やれやれ、思ったより大変だったが、何とか目標を達成することができた。

 霧と雪の中

 宿で昼食を取っていると、その間にゴーキョまで雲に覆われ、すっかり展望が効かなくなってしまった。でも、これからのことを考えると、今日中に少しでも距離を稼いでおきたいので、食事を終えたら準備を整え、ゴーキョに別れを告げた。

 しばらく南下すると、次第に霧に包まれるようになり、また何も見えなくなった。やがて分岐となり、前方にモレーンを上がっていくグループが見える。本当なら、ここからチョラ・ラ(Tshola La:5420m)経由で進むと良いのだろうが、今回はテントもアイゼンも食料も持ち合わせていないので、断念せざるを得ない。元来た道を翻り、迂回してカラパタールを目指そう。

 岩場を下り、パンガの手前から川原に降りたら、橋を伝って対岸のナラ(Nala)に出る。ここからは来た道の対岸を歩くようになるが、相変わらず展望は効かない…そのまま緩やかに登っていくと、トーレ(Thore)に着く頃には雪になってしまった(これでもう、3日連続で雪だ)。しかし、この集落には宿がないので、我慢して歩くしかない。このルートは歩く人が少ないので、どこまで宿無しか、不安になってきた。

  アップダウンを繰り返しつつ進むと、やがてターレ(Thare)が見えてきたが、人の気配は感じられない。次の集落まで歩くとなると、もう日が暮れてしまう…と思ったら、先の一軒には明かりがついていて、人がいるようだ。恐る恐る近づくと、そこはKhangrekha View Lodgeで、ちゃんと泊まれるらしい。かなりボロい宿ではあったが、無いよりはずっとマシなので、ここで一夜を明かすことになった。

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