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旅行記:ネパール・ヒマラヤ(世界自然旅)

61.我慢のゴーキョ (2004/11/26-27:曇時々晴

 とりあえず登る

 午後に湧いた雲は、夕方になって快方に向かい、夜にはすっかり星空が広がるようになっていた。そこで、皆が寝静まったところで密かに外出。ドゥードゥ・ポカリ近くまで下がると、背後にはチョー・オユーが月明かりに輝いている。さすがは世界6位の高峰、美しい光景だ。星空も煌びやかで、寒さも忘れるほどの眺めであった。

Moon light Cho Oyu
月明かりのチョー・オユー

 ところが、朝になると早くも雲が広がっていて、あまり綺麗な空ではない。ゴーキョ・リからの展望は世界有数で、クーンブ山域の高峰群が一望の下になるので、できることなら快晴の時に訪れたい…しかし、明日晴れるとも限らないし、今日もこれから回復に向かうかもしれない。たとえ駄目だとしても、偵察にはなるだろうと思い、とりあえず登ってみることにした。

 既に多くの人が登り始めていたが、私もそれに負けじと、沢を渡って斜面に取り付く。ここは見るからに急登で、既に標高も4700mを超えているので、先をゆく人の足取りは重い。こちらは高度順応バッチリなので、快調に飛ばしていくが、さすがに中盤からは苦しくなってきた…それでも、時々休みながら登って、1時間半で頂上に登りきった。

  しかしながら、最高峰のチョモランマはもちろん、チョー・オユーなどの高峰には雲がかかったままで、本来の展望ではない。回復に期待して待機するものの、むしろ悪くなるばかりで、雲はますます濃くなってきた。これでは待っても意味がない…残念ではあるが、ここは大人しく諦めて、淡々と下っていった。

Cloudy Gokyo
チョモランマは雲隠れ…

 今度こそ絶景

 結局、この後は完全に雲に覆われ、午後には小雪がちらつくまでに悪化してしまった。ネパールはもう完全に乾季のはずなのに、どうもこのところ天候が安定していない。これが地球温暖化に伴う異常気象なのかはわからないが、この調子だと、明日以降も晴れてくれるのか、不安になってきた(それでも、ツアーで来たら1泊で帰らないといけないので、自由に行動できる分だけ良いと思おう)。

 そして、翌27日になると、今度は朝から快晴に恵まれ、雲一つ見当たらない天気になっていた。これは我慢した甲斐があったというもの。今度こそ絶景が望めるはずなので、朝食もそこそこに出立し、すぐさま登りにかかった。

 この急登も、昨日登っている分だけ楽な気がする。例によって遅い人たちを次々に追い抜いていくが、振り返ればドゥードゥ・ポカリが青く輝き、周辺の山々にも雲はほとんど見当たらない。朝は逆光になるので、眺めとしてはもう一歩だが、時間とともに改善されるのは間違いない。まずは天気の崩れぬうちに、山頂に立つことだ。

  こうして順調に高度を上げていくと、やがてチョモランマの頂きが見えてきて、結局1時間ほどで登ることができた(昨日より30分短縮)。山頂はやや混み合っていたが、早めに登ったらしく、もう下り始める人の方が多い。日の出を見るならともかく、峰々の眺めはこれから良くなるというのに…

View from Gokyo Ri
ゴーキョ・リからのパノラマ

 大展望!

 それにしても、ここからの眺望は予想以上に素晴らしい。南にタウチェとチョラツェが聳え、マカルー(Makalu)、ローツェ、ヌプツェ(Nuptse:7879m)と続いて、チョモランマが一段高く競り上がっている。北に目を向けると、カンチュン(Kangchung:6089m)からギャチュン・カン(Gyachung Kang:7952m)、ンゴズンバ・カン(Ngozumpa Kang:7743m)、そしてチョー・オユーと、屏風のように高峰が連なっている。眼下にはンゴズンバ氷河が南北に広がり、荒涼とした景色にアクセントを付けている。1枚の写真にはとても収まらない大展望だ。

North view from Gokyo Ri
北側の高峰を望む

 しばらくはこの眺めに見惚れてしまうが、気がつくと雲が湧き始めていた。もう少しで神々が照らされるというのに、何とも微妙な展開だ。そして、雲は確実に勢力を拡大し、やがて山々を白いベールに隠していった。既に1時間あまり滞在していたが、ここが限界の模様。まもなくゴーキョ・リまで雲に攻め込まれてしまったので、ここで撤収となった(こんなタイミングで登りきる人もいて、気の毒だ)。

Close up from Gokyo Ri
チョモランマも良く見えている

Cloudy Gokyo
雲が湧いてきたので退散

 無難に下山し、昼食を取ると、周囲はすっかり霧に包まれて、何も望めなくなってしまった。まぁ、これは仕方ないとしても、入山から5日目、そろそろシャワーを浴びたくなったので、極寒の中、お湯を用意してもらった。

  そして、準備ができたらシャワー室に入り、手早く着替えてお湯を浴びる。当然外は氷点下…決死の思いだが、ここは気合と我慢だ。お湯は20Lのみのため、手際よく髪や体を洗ったら、すぐにふき取って終了。どうにか風邪をひくこともなく、リフレッシュすることができた(まもなく雪に降られたので、危ないところだったが)。

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