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ネパールの国旗

旅行記:ネパール・ヒマラヤ(世界自然旅)

60.名峰揃い踏み (2004/11/24-25:晴時々曇

 ちょっと道草

 ナムチェからはまずゴーキョを目指すが、丘の上のシャンボチェ(Syangboche)からはヒマラヤの展望が素晴らしいと言うし、その先にあるクンデ(Khunde)とクムジュン(Khumjung)では素朴な村の生活を垣間見られるそうなので、そちらで道草を食ってから北上することにした。

 ナムチェ・ゴンパ(僧院)で脇道に入り、丘の上に向かって登り始める。ジグザグの急登が続くが、次第にすり鉢状の街の様子が露わになり、背後にはクワンデ(Kwangde:6187m)の山々が聳えて素晴らしい限りだ。今日は幸い好天に恵まれたので、この展望を楽しみながら進んでいった。

View of Kwangde
クワンデを望む

 チョルテンまで上がると傾斜が緩み、眺めは一層迫力を増すが、シャンボチェはまだ先なので、そのまま登り続ける。上からヤクのキャラバンが現れ、通行に時間がかかってしまったが、ここからは一登りでシャンボチェに出て、小さな飛行場を横切っていく。そして、そこからもう少し登ると、突然視界が開けて、ついにヒマラヤの高峰群が姿を現した。まだ距離はあるものの、アマダブラム(Ama Dablam:6856m)に、ローツェ(Lhotse)、世界最高峰のチョモランマ(Chomolungma:ネパールでは「サガルマータ」、一般には「エベレスト」と言う)と、名立たる名峰が揃い踏みだ。これは感動せずにいられない!

View from Shyangboche
ついにヒマラヤの核心部が見えた! (シャンボチェより)

  この辺りからは完全に雪道で、所々凍ったところもあって危ないが、気をつけながらクンデに向かう。アマダブラムとローツェが見えるとチョルテンに達し、そこから下ってクンデに到着。思いのほか静かで何もないので、そのままクムジュンへと下っていった。

Lhotse and Ama Dablam
ローツェ (左) とアマダブラム (右)

Khunde village
クンデの集落

  クムジュンは聖山・クーンビラ(Khunmbila:5761m)の麓にある村で、かのエドモンド・ヒラリーが作った学校もある。東にはタムセルク(Thamserku:6608m)とカンテガ(Kantega:6779m)が高く聳え、なかなかに風光明媚なところなので、高台に上がって小休止を取った。

View of Khumjung
クムジュンに向けて下る

 牛歩のごとく

 さて、地図によると、ここからはサナサ(Sanasa)まで下らなくても、高台を巻く道があるようなので、下り始めたところで左折し、巻き道を歩いていく。しばらくはトレイルが出来ているが、なぜか次第に踏み跡が怪しくなり、ついには見失ってしまった。これはおかしい…

  必死で道を探すが、周囲にはそれらしきものが見当たらず、先には岩場が迫っている。すると、ここでヒマラヤンタール(Himalayan Tahr)の群れに遭遇。私に気づいて、何頭かが逃げ惑っている。ごめんごめん、脅かすつもりはないのだよ、と言っても通じるわけはなく、こちらも抜け出せないので困ってしまった。しかし、まもなく本道を発見したので一安心。少し戻るようにして下り、どうにかこの難局を脱した。

Himalayan Tahr
ヒマラヤンタール

Thamserku
タムセルクが大きい

 ここからは快適な道が続くが、サナサからの道と合流するとまもなく、前方の視界が一気に開け、この先の渋滞模様が露わになった。少し前に10人あまりのグループがヤクともども列をなし、その先にも同様のグループがとぼとぼ登っている。彼らにはすぐ追いついてしまうが、反対からは人が下りてくるし、ヤクのキャラバンを抜くのは難しいので、後ろにつかざるを得ない。結局、これが峠のモン・ラ(Mong La:4150m)まで続き、最後は両グループが合体しての到着になってしまった。

 この牛歩に阻まれたお陰で、ちょうどモン・ラに着く頃に雲が湧き、絶好のシャッターチャンスを逃してしまった。ここからはアマダブラムが美しいのに…しかも、ちょうど昼食時だったので周囲は大混雑してしまい、眺望を楽しむような雰囲気ではない。これ以上の喧騒に巻き込まれるのはご免なので、食事を終えたら、他のグループが出立する前に歩き始めた。

Ama Dablam from Mong La
モン・ラからのアマダブラム

  峠からポルツェ・テンガ(Phortse Thanga)までは、ドゥードゥ・コシに向かって急な下りが続く。川の近くまで一気に駆け下りると、そこからは樹林帯の中を歩き、アップダウンをこなしながら高度を上げていく。なぜかすっかりトレッカーの姿を見なくなったが、道中には大きな建築材を背負ったポーターたちがいて、かなり辛そうだ(しかも相当寒く、滝は氷結している)。ボディーブローのように効いてくる道を登り、トンバ(Tongba)で森を抜けると、ドーレ(Dole)まではもう少し。霧がかかって何も見えないのは残念だが、そのまま歩いてドーレに到達し、沢を渡ったYeti Innに宿を取った。

Frozen falls
氷結した滝

 早くもゴーキョ

 翌朝はまた晴天に恵まれたので、朝食を終えたらさっそくスタート。逆光のタムセルクとカンテガを後に、ドゥードゥ・コシを右に見ながら山腹を登っていく。ラバルマ(Lhabarma)辺りは見晴らしが良く、眼前にはチョー・オユー(Cho Oyu)が姿を見せている。なんとも贅沢な眺めで、いよいよ核心部に迫ってきた感がある。

View from Lhabarma
チョー・オユーを望みながら歩く

  いったん谷間のルザ(Luza)に下り、小尾根を越えると、まもなくマッチェルモ(Machhermo)にやって来る。ここの谷奥の眺めはなかなかで、屹立したキャジョ・リ(Kyajo Ri:6186m)やパリ・ラプチェ(Phari Lapche:6073m)など、印象的な峰々が見られる。この周辺では雪男・イエティ(Yeti)が出るそうなので気をつけねばならないが、小休止するには良いところなので、腰を下ろして眺望を味わった。

Kyajo Ri
キャジョ・リ

 日本人の団体さん(20名ほど)が下山するのを見送ったら、尾根上に出て、パンガ(Pangka)に向けて下っていく。前方にはチョー・オユーが望め、対岸にはチョラツェ(Cholatse:6440m)とタウチェ(Tawache:6542m)が迫る別天地だ。そして、パンガからは一転して岩場登りとなり、岩壁の縁を進む。水流を渡り、岩石帯を登りきると、ンゴズンバ氷河(Ngozumpa Glaciar)末端に出て、左手には小さな湖、ロンポンガ・ポカリ(Longponga Pokhari)が現れた。

Cholatse and Tawache
チョラツェ (左) とタウチェ (右)

 ここからはほぼ平坦な道となるが、急に前をゆく人が多くなり(おそらくマッチェルモ発の人たちに追いついたのだろう)、やや喧騒の中を歩く羽目になる。2つの目のタウジュン・ポカリ(Taujun Pokhari)は氷河湖特有の色で、思わず立ち止まってしまうが、その奥、ドゥードゥ・ポカリ(Dudh Pokhari)まで来ると、湖からチョー・オユーが望めて、殊のほか美しい眺めだ(本当は、雪と氷に覆われた湖岸を歩かないといけないが、これはどうしても見ておきたかった)。

Taujun Pokhari
タウジュン・ポカリ

Cho Oyu from Dudh Pokhari
ドゥードゥ・ポカリとチョー・オユー

  こうして、ちょうど昼時にゴーキョに到着することができた。ルクラから2日半で来たので、まぁ予定通り。ひとまずLake Side Lodgeに部屋を確保し、昼食をいただくが、しばらくすると雲が湧いて、展望は望めなくなってしまった…もし晴天が続いたら、このままゴーキョ・リ(Gokyo Ri:5357m)に登ろうかと思っていたが、明日以降にお預けだ。

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