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旅行記:ネパール・ヒマラヤ(世界自然旅)

59.低地順応を恐れて (2004/11/23:曇時々雪後晴

 ルクラへのフライト

 今朝は5時半にタクシーを呼んでいたので、5時には起床し、暗い中を空港に向かう。小さな国内線乗り場に到着すると、チェックインの時間には十分すぎるほど間に合っており、まずは一安心であった。

  さて、今日からは世界最高峰を頂く山域をトレッキングする。今回はガイドを付けず、単独で気の向くままに歩くが、ゴーキョ(Gokyo)、カラパタール(Kala Pattar)、チュクン(Chhukhung)と一通り巡るため、半月以上はかかりそうだ。もちろん、これは過去最長のトレッキングだが、幸い道中にはロッジが整備されているし、この時期になると混雑も一段落のようなので、天候を見計らいながら歩くことができる。「白き神々の座」が呼んでいると思うと、早朝からテンションが上がってしまう!

 6時を過ぎると徐々に人が増え、やがてチェックインも始まったが、見るからに団体客ばかりで、1人で来ている人は見当たらない…まぁ、これはいつものことだが、ほどなくして陽が昇り、ようやく明るくなってきた。ルクラまでは小型機の有視界飛行なので、頻繁に欠航するらしいだが、この天気なら大丈夫。およそ20人の乗客を乗せて、定刻の7時に飛び立った。

 ところが、山が近づくにつれて雲が多くなり、何やら怪しげな天候になってくる。それほど標高の高くない山でも白くなっており、嫌な予感…そして30分あまり経ち、雲間からルクラの集落が見えると、そこに向けて急下降! 滑走路にぶつかんばかりの勢いで高度を落とし、なんとか着陸する(滑走路自体、明らかに上っているので、到着すると集落が傾いて見える)。噂には聞いていたが、かなりスリリングなフライトの末、無事ルクラに降り立った。

 高度を上げておきたい…

 空港にはカトマンズ方面に帰る人が多数待ち構えていたが、そこを出ると、今度はシェルパ(Sherpa)のガイドやポーターたちが待っていた。私のような独り身は他にいないので、皆アプローチしてくるが、今回はもう1人で行くと決めたので無視し、集落を抜けてそのまま歩き始める。

 ルクラは標高2800mほどで、普通は高度順応を考慮して、2日かけてナムチェ・バザール(Namche Bazaar)まで登る。しかし、個人的には「低地順応」してしまうのが怖かった。せっかくチベットなどで2ヵ月以上も高所にいたのだから、低地に慣れてしまう前に高度を上げておきたい(だから、カトマンズやポカラの滞在を最小限にしていたのだ)…

  そこで今回は、まず初日にナムチェまで上がってしまい、翌々日にはゴーキョに登ろうと思っている。通常はあり得ない(と言うより、やってはいけない)歩き方だが、今なら体力も充実しているし、まだ高度順応しているので、これがベストな選択のはずだ。

 と言うことで、ポーター待ちの人たちを尻目に、さっそく出陣。最初は緩やかな下り道なので、淡々と歩いていくが、チョブルン(Chablung)の手前で突然吹雪に…慌てて茶店に逃げ込み、美味しいミルク・ティーとチベタン・ブレッドをいただきながらの雪宿りとなるが、よく見るとルクラのすぐ上まで雪化粧している。あれは昨夜降ったもので、これが初雪とのこと。こんなところでも、もう冬が迫っているのだ。

  こうして暖を取っていると、15分ほどで雪が止んだので、改めて出陣となった。

Caravan of Yak
ヤクのキャラバン

 快調に飛ばす

 ここからは、ドゥードゥ・コシ(Dudh Koshi)の渓谷に沿って遡る。マニ石を時計回りで通過し、ヤクのキャラバンに注意しながらアップダウンをこなすと、ガット(Ghat)の集落が現れる。ここを休まず進めば、ほどなくして巨大なマニ石が登場。なおも歩き続け、パクディン(Phakding)で吊り橋を渡って対岸を登り始めた(混雑期には、この橋が渋滞してしまうらしい)。

 沢を渡って一登りで景色が開け、晴れ間も覗いて気持ちの良いトレッキングとなる。ベンカル(Benkar)を過ぎ、吊り橋で渡り返すとチュモア(Chumoa)の集落で、その先のモンジョ(Monjo)を越えると、国立公園のチェックポストが現れる。ここで、昨日購入しておいた入域許可証を見せ、トレッキングの予定を記入して、サガルマータ国立公園に入っていった。

  階段を下って川原に降り立ち、またも対岸に渡るとジョルサレ(Jorsale)に到着。ここまで休憩なしで快調に飛ばしてきたので、まだ昼食には早い時間だ。しかし、この先はナムチェまで何もないので、軽い食事を取って後半戦に備えることにした。

Dudh Kosi
ドゥードゥ・コシに沿って遡る

  食後、橋を渡って川原を歩くと、前方上に大きな吊り橋が見えてきた。ここからナムチェまでは急登が続く最初の難所で、急に人も増えて混雑している。そんな中、一登りで橋を渡り、ジグザグの登りをこなしていくと、続々と人を追い抜き、あっという間に渋滞を脱してしまった。こちらは20kg以上の荷物を背負っているのに、なぜ皆そんなに遅いのだろう…まるで自分が超人になったかのような気持ちで、そのまま進んでいった。

 やがて眼前に集落が見えてきて、ほどなくしてナムチェに到達した。ここはクーンブ(Khumbu)一帯の中心地だが、思ったより小さな村だ。それでも、ベーカリーや銀行、郵便局、インターネットカフェもある(ただし衛星通信なので、異常に高い…)のだから、ここら辺では間違いなく最大の集落だろう。中心地に入り、Khumbu Lodgeにチェックインしたら、後はのんびり過ごして初日を終えた。

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