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旅行記:ネパール・ヒマラヤ(世界自然旅)

53.のろいガイド (2004/11/12-13:曇時々晴

 ガイドの資質

 朝食を終えたら、さっそくアンナプルナに向けて移動する。ガイド付の場合、通常ならタクシーに乗るらしいが、今回はコストを抑えているのでバスを利用。バグルン・バスパーク(Baglung Bus Park)までタクシーで北上したら、超満員のバスに乗り込み出発した。

 30分ほど走り、フェディ(Phedi)を過ぎるとジグザグの坂道になって、バスはそこを喘ぐようにして登っていく。ノーダラ(Naudanda)を過ぎ、峠のカーレ(Khare)からは一転下りとなって、やがて登山口・ナヤプル(Nayapul)に到着。車内があまりに混んでいるので、いったんガイドが外に出て荷物を渡し、その後私も脱出して、無事下車することができた。

 荷物を担いだら、さっそく石段を下って歩き始める(ガイドは気を使って、三脚を持ってくれる)。狭い道を抜けていくが、ガイドは知り合いと鉢合わせしたらしく、集落を過ぎた頃にはすっかり見当たらなくなってしまった。まさかこのまま逃げたのではあるまいな…

  不安を抱きつつ待っていると、20分ほどしてようやく追いつき、もらってきたというバナナを差し出してきた。さすがに毒は入っていないだろうと思っていただく(味はまずまず)が、食後、皮の処分に困っていると、ガイドは「川に捨てちゃえよ。みんなそうしているから」と言い出した。

  いや、それはさすがに良心に応える。確かに地元の人は平気で川に捨てているが、これは明らかな環境汚染であり、決して褒められたことではない。まして旅で訪れた者が、それに加担するなどもってのほかだし、ガイドが言うべきことでもない。ここはひとまず自分のバックパックに忍ばせるが、さっそくガイドとしての資質に疑問を抱かざるを得なかった。

 ずるずる遅れていく…

 気を取り直してモディ・コーラ(Modi Khola)を渡り、ビレタンティ(Birethanti)に入ったら左折して、ここからはブルンディ・コーラ(Bhurungdi Khola)に沿って歩いていく。ネパールのトレッキングは、基本的に生活道を歩くので楽々。思いのほか静かな中、他愛のない道を淡々と進み、マタタンティ(Matathanti)でいったん川原に出た。

Bhurungdi Khola
ブルンディ・コーラに沿って歩く

 ここからスダミ(Sudami)にかけては登りになるが、それほど大したことはない…のに、ガイドはなぜかずるずる遅れていく。時折後ろを振り返りながら、ペースを抑え目に歩くが、それでも徐々に差が開いてしまうようだ。いきなり頼りない展開だが、ここは迷いようがないので直進。なおも登って、ヒレ(Hille)にやって来たところで(ちょうど食事時になったので)待つことにした。

 ガイドはしばらくして追いつき、ここで昼食を取ることになった。私が大丈夫かと訪ねると、全然問題ないと強がり、予定より早いので、今日はウレリ(Ulleri)まで登ろうと言う。私としても、その方が翌日楽だし、ウレリからは展望が良いと聞いていたので快諾。のんびり食事を終えたら、ゆっくりと歩き始めた。

  10分ほどで吊り橋を渡り、ティルケドゥンガ(Tirkhedhunga)に到着すると、ここから本格的な登りが始まる。3300段以上あるというから先は長いが、一歩一歩着実に登っていくと、トレッカーのグループやラバのキャラバンを次々と追い抜いてしまう。ガイドも含めて皆辛そうだが、チベットと比べて酸素が圧倒的に多いので、個人的にはへっちゃらだ。気がつけば眼下にヒレなどの集落が見え、思いのほか楽にウレリに到達。残念ながら雲がかかって山は見えないが、今日はここのPratap Guest Houseで宿泊となった。

View from Ulleri
ウレリからの眺め

 あっけなく峠

 翌朝、早めに起きてみると、ちょうど陽が昇ってヒウンチュリ(Hiunchuli:6441m)とアンナプルナ・サウス(Annapurna South:7219m)が見えているが、やや雲がかかっている…そして、あっという間に雲に隠れてしまったので、残念だが、朝食を終えたらさっさと歩き始めることにした。

Annapurna view from Ulleri
アンナプルナ・サウス (左) とヒウンチュリ (右)

 石段を緩やかに登っていくと、まもなく樹林帯に入り、30分ほどでバンタンティ(Banthanti)に到着。そして、ここからはシャクナゲの森を進むことになるが、この辺りは山賊の出没地帯としても知られているので、ガイドと一緒に歩いてゆく。

 ガイドは意外に政治好きで、昨今のネパール情勢を憂えているようだ。2001年6月のクーデターの際もデモに参加していたらしく、現在の国王と王子の悪しき振る舞いを赤裸々に語ってくれる(その後、2005年2月に国王が全権を掌握するに至るから、彼の指摘もあながち間違ってはいないのだろう)。しかし、彼自身はまだマオイストには会っていないそうなので、できれば今回もそう願いたいものである。

  そうこうするうちにナンゲタンティ(Nangethanti)に着いてしまったので、ここで小休止し、日本人ツアー客が通り過ぎるのを待って再スタート。さらに登ってゴレパニ(Ghorepani)の下村まで来れば、目指す上村はすぐそこ。そして、あっけなくゴレパニ峠(2853m)にたどり着いてしまった。

  まだ10時半だが、さっそくHill Top Lodgeに入って暖を取る。あいにく周囲は霧に覆われて何も見えないが、ここからアンナプルナ有数の展望地、プーンヒル(Poon Hill:3198m)までは1時間ほどなので、天気が良くなったら歩こうと思っていた。が、夕方になっても霧は晴れず、結局夕景を望むことはできずじまい…でも、ここのハイライトは朝焼けなので、明日は早起きして絶景を満喫する所存だ。

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