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旅巧館旅行記アジア

旅行記:アジア編(世界自然旅)

終.タダでは終われぬ

 過酷な旅路

 今回のアジア旅行は4ヵ月半に渡ったが、訪れたのは中国とチベット、そしてネパールに過ぎない。序文でも書いたとおり、今回はポイントを絞って旅をしたので、とてもじゃないがアジアを周り切ったとは言えない。

  今回は訪れなかったが、インドや東南アジアはもちろん、パキスタンのカラコルムやシルクロード、モンゴルなど、他にも魅力的なエリアは数多い。これらを1年ぐらいかけて(沈没ではなく)周遊するのも面白そうだ。もちろん、お金や時間の都合で、今は実現できないけれど、遠い将来の楽しみとして取っておこう。

 それにしても、今回ほど過酷な旅路はなかった。最初の半月を除くと、ヒマラヤとチベット文化圏を巡る旅であり(ネパールのトレッキングも、道中はチベット系民族が多く住んでいる)、世界の屋根・ヒマラヤの大自然と、そこで過酷な生活を送るチベットの人々を見てきた。標高3000~5500mでの生活が長く続き、寒さも手伝ってしんどい思いもしたが、それだけに印象的な旅路でもあった。

 心配していた政情についても、チベットでは中国支配が強まり過ぎたため何事もなく、ネパールでも、政府軍とマオイストの抗争に巻き込まれずに済んだ。幸い山賊に遭遇することもなく、窃盗や詐欺に遭うこともなかったので、大成功だったと言って良いだろう。これも、今までの経験あってこそだ。

 アジアと私

 一方で、アジアの旅には、これまでの大陸にはない観点があった。

  まず中国では、現地の反日感情を肌で知ることができ、いろいろ考えさせられた。噂ではいろいろ聞いていたが、ただでさえ不親切な漢民族が、日本人相手ではさらに態度が悪くなる…もちろん、マスコミで報道されるような過激派は少数で、多くの人は表立った騒ぎを知らない(報道されていない)のだが、この反日感情には根深いものがあるようだ。

  最近では、日本人の反中感情も急激に悪化しているようだが、これは不幸なことである。このまま行ったら、将来戦争にならないかと不安になるが、まずは我々が近代史をしっかり勉強して、何があったのかを正しく理解することから始めないといけない。

  また、チベットでは中国支配の現状を見せつけられ、暗澹たる思いになった。今のチベットは牙をもがれた状態で、このままいったら「チベット的なもの」はどんどん滅んでしまうだろう。そしてさらに不幸なのは、この過去の経緯を、中国国内で正しく教育されていないこと。「侵攻」を「解放」と言い、自分達の侵略を正当化しているのだから、ほとんどの中国人は、チベットを占領しているなどと思っていない。この辺りも、史実を正しく教えてもらいたいものである(中国共産党政権が続く限り無理だろうが)。

  面白かったのは、行く先々で、私のことを現地人だと誤解する人がいたことだ。中国では中国人に思われ、チベットではチベタンに、ネパールではネパール人に間違われた。途中で会った韓国人には韓国人と勘違いされ…こうなると自分が何人かわからなくなってくるが、それだけ民族的に近いということなのだろう。どこかの政府はアメリカばかり見ているが、身近なアジアにもっと目を向けたら良いのに…

 全大陸制覇へ

  ともあれ、これで予定していた2年間の旅は終了した。始めは本当にできるのか、不安の方が大きかったが、有言実行の末に、どうにか無事帰国することができた。南米で一度盗難にあったものの、大事には至らず、大病に罹ることもなくて本当に良かった。これも、いろいろな方の支援があってこそと思っている。

  そして、これにて旅は封印…するつもりだったが、タダでは終わらない、と言うより、終われなくなってしまった。と言うのも、まだ未知の大陸が残っているからだ。

  これまで、オセアニア、北米、南米(+南極)、ヨーロッパ、アジアと旅してきたわけだが、ここまで来ると、残り1つの大陸にも行きたくなるというもの。これまでの経験を生かせば行けるような気がしてきたので、思い切って全大陸制覇に挑もうと思う。

 7大陸を訪れたとなれば、もう思い残すことはない。もちろん行きたいところはまだまだあって、既に3年以上のストックがあるほどだが、「全大陸制覇」は、今回の旅を終えるには都合の良い御旗だ。難しいのは覚悟のうえで、年明けからまた旅を始める所存である。

  と言うことで、旅はもう少々続くが、どうか暖かい目で見守っていただければと思う。

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