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旅行記:イギリス&アイルランド(世界自然旅)

15.ネッシーは何処に (2004/5/4:雨後曇時々晴

 雨のネス湖

 ハイランドでの過酷なウォーキングを終えて、イギリスの最後を飾るのは、あの「ネッシー」で有名なネス湖(Loch Ness)。やはりスコットランドに来たからには寄っておこう、そして、あわよくばネッシーを見てあげよう(?)、という次第である。

 フォート・ウィリアムからネス湖を通って、北のインバネス(Inverness)まで通じる道は"Great Glen Way"と呼ばれ、全長約110km、ウォーキングで4日、サイクリングで2日ほどかけて巡るのが人気らしい。が、今回はそんな時間はないので、バスを使って半日で駆け抜けることとする。

 この日も天候は優れず、朝から雨…重苦しい雰囲気の中、まずはネス湖南端のフォート・オーガスタス(Fort Augustus)に向かう。バスは1時間ほどで目的地に到着するが、雨は止むどころか激しくなってしまい、とても観光という状況ではない。とりあえず湖岸まで歩いてみるが、特に神秘性も恐怖感もなく、普通の湖にしか見えない。しかもこの辺りは軍用機がたびたび通過するので、結構うるさい。これではネッシーも怖がって、外に出てこられないであろう。

Loch Ness
ネス湖

 ちょっとガッカリしながら街に戻ると、ここから南方に通じる運河をちょうど船が航行するところであった。いきなり水位の高いところに向かうため、水門を閉め、反対の門を開けて水位上昇、同じ高さになったところで先に進んでいく。理屈としてはわかっていても、実際に見ると興味深いものだが、いかんせん時間がかかる…1つ通過し終えたところで時間切れになり、次のバスに乗車して先を急いだ。

Canal at Ness
運河の様子

 次なる目的地は、中ほどにあるアーカート城(Urquhart Catsle)。ここは超有名な観光地で、ネス湖のシンボル的存在でもある。着いてみると、平日にもかかわらず、さすがに大勢の車と観光客で賑やかだ(ピーク時に比べればマシだろうが)。しかしこの城、外から見えているというのに、近づくには入場料を取るらしい。これしきでお金を払うのは納得いかないので、外から眺めるだけにした。

 雨が止んだのを幸いに、駐車場から城を見ていると、大勢の団体客がアリのように集団で動いている。日本語が聞こえるので、日本人の団体だろうか。また、しばらくすると日本人のカップルが、時々現れては消えていった。そう言えば、日本ではただいまゴールデン・ウィーク! このところマイナーな場所を巡っていたので見かけることはなかったが、やはり観光名所を訪れると、日本人は多いものである。

Urquhart Castle
アーカート城

 ネッシー現る?

 賑やかな城を見ていても面白くないし、ネッシーも現れないので、ほどほどにこの場を後にし、少し先のドラムナドロヒト(Drumnadrochit)へと歩いていく。途中では羊たちがのどかに草を食み、イギリスらしい牧歌的な風景が見られる。しかし、重い荷物を背負って歩くのは辛く、30分あまりかけて街中に着くと、結構疲れてしまった。

  このすぐ先には、ネッシー・ビジターセンター(Original Loch Ness Monster Visitor Centre)やネス湖2000(Loch Ness 2000)という施設があるのはわかっているが、高い入場料を取られる上、これ以上ありきたりの観光をしたところで、落胆するのは目に見えている。ならば行くのは止めよう、と決心して、売店で買ったサンドイッチで昼食を済ませたら、インバネス行のバスが来るのを待った。

View at Drumnadrochit
ドラムナドロヒトにて

 バスに乗車するとまもなく、ネッシーが姿を見せた…と言っても、これは模型。ネス湖2000の屋外にあるもので、正直大したものではない(興味のある人は、自分の目で確かめてみると良い)。そして、長さ40kmにも渡る細長いネス湖を駆け抜けて、バスはインバネスに到着。ここまで来ると一転して晴天で、さっきまでの悪天候は何だったのかと思うほどだ。

 この街は想像以上に大きく、中心街には大道芸人やスカートを履いた男性(スコットランド名物)もいて、賑やかな様相を呈している。まずは街中にあるEastgate Backpackers Hostelにチェックイン、続いて旅行会社に赴き、明日ノルウェーに渡る船の予約を行う(インバネスに着く前に電話したのだが、やたらと細かいことを聞かれているうちに切れてしまった…)。このルートは週2便しかないが、まだシーズン前ということで、直前でも空き有り。しかもスカンレイルパスのおかげで半額となり、早くも得した気分になる(バリデーションを済ませていないので、厳密には無効の気がするが)。

 こうしてイギリスを去る準備を済ませると、船内での経費節減、および残りポンドの始末を兼ねて、食料の買い込みに走る。夕方になるとまた雨が降り出してきたので、宿に引きこもり、明日早朝の出発に備えて早めに就寝した。

 北海を越えて

 そして翌5月5日、8時前の列車に乗って一路ニューキャッスル(Newcastle)に向かう。この日はまずまずの天候で、車窓からは、菜の花畑など、のどかな田園風景が展開している。列車は順調に南下、エジンバラ(Edinburgh)を経由し、5時間かけて無事ニューキャッスル着。港に向かうバス停がわからず焦るが、無事乗車することができた。

 港のターミナルに到着すると、大勢の人が乗船を待っていた。こんなに多くの客がいるとは予想外だ。チェックインの長蛇の列に並び、無事乗船券を入手し、昼食を取って見事ポンドを使い切ることができた。船は大型で、ほとんどが裕福そうな中高年の客ばかり。バックパッカーは誰もおらず、明らかに浮いている…

 最安キャビンに入ると、4名相部屋のところに既に2人いる。予約時に下段のベッドを確保していたはずだが、こうなってしまうと「取られたもの負け」で、上段に上がるしかない。荷物の置き場に困るが、ベッドの片隅において何とか対処(その分、寝るスペースは狭くなる)。そしていよいよ出発の時を迎え、北海(North Sea)を越えて北欧に向かうのであった。

 こうして、わずか3週間足らずでイギリスとアイルランドを駆け抜けたわけだが、見てのとおり、パッケージ・ツアー顔負け(?)のハードなスケジュールであった。もう少し時間があれば良かったのだが、全体のバランス、特に北欧とアルプスでの日程を考えると、今回はこれが限界であった。

 このエリアは事前の情報収集が最も進んでいなかったので、出発時にはどうなることかと心配だったが、短い期間なりの旅はできたと思う。ただ、十分に満足できたとは言い難い。特にアイルランドは、まだまだ探索し甲斐のありそうなところだけに、今度は車でも借りて、のんびり周りたいものである。またイギリスは、正直、今回は物足りないものがあった。イギリス・ファンには申し訳ないのだが、一部を除くとパッとせず、人が良かったわけでもない。周り方が悪い、と言われればそれまでだが、ちょっと期待していた部分があっただけに、残念であった。

 ともあれ、これで序盤は終了。次は、いよいよ憧れの北欧である。まだ観光シーズン前なので、のんびり周れるものと期待しているのだが、果たしてどうだろうか。

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