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旅行記:イギリス&アイルランド(世界自然旅)

10.奇岩海岸線 (2004/4/28:晴時々曇

 奇岩帯へ

 ブッシュミルズからは、もう目と鼻の先となったジャイアンツ・コーズウェイ(Giant's Causeway)とコーズウェイ海岸(Causeway Coast)を目指す。ここはヨーロッパで数少ないUNESCO世界自然遺産に登録されている地域で、火山活動によって形成された4万個に及ぶ六角柱の奇形で有名である。さらに、ここから続く海岸線が美しいそうなので、歩いてみたいと思っていたところだ。

 宿に荷物を預けて、8時半にチェックアウト。この時間にはバスがないので、3kmほど歩いてジャイアンツ・コーズウェイに向かう。この日もやや風が強いが、幸いにも好天に恵まれ、絶好の奇岩日和(?)である。

  のんびり歩いて9時半頃に入口に到達するが、ビジターセンター(ナショナル・トラスト運営)は10時から…その前に行くには中途半端なので、センターが開くのを待つことにして、周辺で待機した。平日の朝とあって思いのほか人は少なく、これなら存分に楽しめそうだ。

 センターは10時過ぎにオープン。さっそく資料をあさるとともに、奇岩の説明をしたミニ映画を貸切状態で見る。そしていざ出発!というところで、ちょうど観光バスなどに乗った人たちが現れ始めたので、慌てて早歩きで奇岩帯に向かった。

  強風と闘いながら、ほどなくして奇岩地帯に到着すると、確かに六角形の石柱が無数にある。思ったほど規模は大きくないものの、これは面白い景観だ。さっそく辺りを徘徊。中には形の悪いものもあるが、六角形の石柱が立ち並ぶ姿は想像以上に壮観である。波がすぐ近くにまで迫り、背後には小山が聳える。こんなところに、どうしてこんな造形が現れたのか、不思議としか言いようがない。「巨人伝説」が生まれたのも無理のないところだ。

Giant's Causeway
ジャイアンツ・コーズウェイ

Causeway rocks
本当に六角柱

Causeway mountain
不思議な景観が広がる

Causeway lots
自然の神秘…

 しばらくはほぼ独占状態で観察できたが、徐々に人が増え始めたので場所を移し、彼らが去ったところでまた見所に迫る。やがてどうにもならない団体さんが現れたので退散した。

  巨人の靴(Giant's Boot)と呼ばれる石の前に来ると、ちょうど反対側から歩いてきた小学生のグループに先を越され、どうにも手をつけられなくなってしまった。仕方なくしばらく待機。すると彼らはすぐに飽きたのか、海辺に興味を持ち出したのでその隙に近づき、写真に収める。そしてオルガン(Organ)を過ぎ、その先の展望地まで歩いていくと、先ほどまで歩いていた海岸線が一望のもととなった。展望地からはチムニー・トップス(Chimney Tops)という奇岩が見えるが、この先は危険なため行き止まりだ。

Causeway pipes
中には背の高いものも

Giant's boot
巨人の靴

Causeway Organ
オルガン

Overview of Giant's Causeway
ジャイアンツ・コーズウェイを振り返る

View of Causeway Coast
この先の海岸線

 麗しの海岸線歩き

 引き返す途中の道から崖の上に上がると、コーズウェイ海岸を縦走する道、Causeway Coast Wayに出る。これは本来、ポートラッシュからバリーキャッスル(Ballycastle)まで続くトレイルなのだが、今回はそのハイライト部分を歩こうという次第である。

 まずは東に向かって歩き始める。さすがにここまで足を延ばす観光客は少ないため、一気に静寂の世界に包まれる(ちなみに、この付近一帯はナショナル・トラスト所有の土地である)。断崖に沿って歩いていくとまもなく、先ほど遠くに見えたチムニー・トップスの奇岩が真下に見えるようになった。迫力の景観だ。

  さらに歩を進めると、場所を変えるごとに違った景色が目に飛び込んでくる。この辺りには誰もおらず、道も楽で、風が強いことを除けば申し分ない状況だ。代わる代わる素晴らしい風景が登場するが、なかでも圧巻だったのがハミルトンズ・シート(Hamilton's Seat)という展望地。チムニー・トップスからこれまで見てきた海岸線が一望でき、まさに大迫力の光景! ここで一服しないわけにはいかなかった。

Chimney Tops
チムニー・トップス

Port na Tober
変化に富んだ景観が続く

Hamilton's Seat
ハミルトンズ・シート

Contham Head
この先は徐々に穏やかな景観となる

 この先になると、先ほどよりは断崖の迫力が薄れていくが、それでも十分に楽しめるものであった。変化に富んだ海岸線を堪能しながら歩いていくと、やがてドンセバリック城(Dunseverick Castle)が登場。ただの廃墟と言えなくもない(ここもナショナル・トラストの管理下)が、ここでいったん車道に合流するも、再び海岸線に沿って歩くことになる。

  牧場を抜け、さらに歩を進めると岩場に出て、滑りやすい岩の上を歩くことになる(この辺りは満潮時や荒天時には歩けなくなるので、迂回することも可能)。すると目の前に美しいホワイト・パーク・ベイ(White Park Bay)が現れるが、砂浜には誰もおらず、本当にもったいない限りだ。ここを延々数kmに渡って歩くのだが、さすがに広大で進んだ気がしない。反対側から歩いてくる人の姿も見えるが、なかなか近づいてこない…

White Park Bay
ホワイト・パーク・ベイ

View at Ballintoy Port
バリントイ港付近にて

 やっとの思いでここを歩き切ると、再び穏やかな奇岩地帯を歩くようになる。この頃から、なぜか反対側から歩いてくる人の姿が多くなるが、もう午後のいい時間、途中のどこかで泊まるのだろうか…

  すると、まもなくバリントイ(Ballintoy)港着。突然車道が現れ、トレイルはいったん終了、車道に沿って崖を迂回し、バリントイの街の手前で再び牧草地内を縫うように続いている。ここをなんなく通過すると、ほどなくしてキャリック・ア・リード吊り橋(Carrick-a-rede Rope Bridge)の入口にたどり着く。バスの時間までまだ1時間ほどの猶予があったので、ここにも寄ってみることにした。

 入口で入場料を支払い、橋まで1kmほどの道を歩いていく。ここは有名な観光地なので、車や人の数も多い(ここもナショナル・トラストの管理下だ)。橋にたどり着くと…正直、しょぼい。想像していたよりも全然大したことがない。いちおう、対岸の島との間20m、高さ25mを結んでいるのだが、特に驚くべきものがあるわけでもない。強いて言えば海岸線が綺麗だが、それはこれまでのトレイルで十二分に堪能してきたところだ。少々落胆しながら橋を後にし、バリントイの街で首尾よく5時発のバスをつかまえて、ブッシュミルズに帰っていった。

Carrick-a-rede Rope Bridge
キャリック・ア・リード吊り橋

View from Carrick-a-rede Rope Bridge
吊り橋からの眺め

 再びの夜行

 宿に戻り、荷物を持って6時過ぎのポートラッシュ行最終バスを待つ。念のため30分以上前から待機するが、肝心のバスは現れない…定刻より30分、1時間と経過するも、バスは一向に姿を見せない。あまりに待ち時間が長いので、冷たい風に体が震えてきた。まさか、乗客がいないので運転を取りやめたのだろうか…

  とにかくこのままではまずいので、通りかかるタクシーを捕まえようとするが、タクシーは乗客を乗せたものか、行き先が違うものばかりで、一向に止まってはくれない。このままではポートラッシュからベルファスト(Belfast)に向かえる最終列車にすら乗れなくなってしまうではないか。やむを得ずヒッチハイクを試みるが、車はこちらの気も知らず、快調に飛ばしていく。どうしよう…と気落ちしかけたところで、1台の車が停車。ポートラッシュまで帰るところなので、乗せてくれるという。良かった、これで何とかなった!

 車は10分ほどでポートラッシュに到着。まだ列車の出発まで時間があったので、駅近くの中華のテイクアウェイで購入したチャーハンを、寒風吹きすさぶホームのベンチで凍えながら食べた。何とか寒さを耐え忍び、列車は9時前に出発。途中で乗り換え、一路ベルファストに向かった。

  ベルファストに着いたのは夜の11時頃。フェリー乗り場までは2~3kmの道のりだが、タクシーに聞くと£8とボってきたので却下し、乗り場まで歩いていく。そして、ちょっと迷子になりつつも、深夜12時頃には乗り場にたどり着いた。

  まだ窓口は開いていなかったが、ここから再び、2時半発の夜行フェリーでスコットランドのストランラー(Stranraer)に向かう。1時頃になって窓口が開き、すかさず乗船券を購入。さすがにこの時間利用する人は少なくガラガラだが、とにかくまず寝床を確保したら、後は到着まで夢心地となった。

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