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旅行記:東アフリカ(世界自然旅)

34.神山の試練 (2005/3/15:晴時々曇

 大地溝帯を下って

 この秘境ツアーも4日目になったが、ようやく朝から青空が広がり、絶好のトレッキング日和になった。これまで天候に恵まれなかっただけに、多少雲が多いとはいえ、久々に晴れ晴れした気分だ。

 ここからはもうレンガイ山が近いので、準備が整ったらさっそく出立し、尾根に向かって登り出す。そして、あっさり尾根上に出ると、眼前にはレンガイ山が立ち尽くしていた。強風で寒く、雲もかかっているが、やはり美しい。マサイ族の言葉で「神の山」を意味するように、拝みたくなる山容である。

 ここはちょうど大地溝帯の縁にあたるので、この先、道は小さな尾根を越えながら下っていく。右手には絶えずレンガイ山が聳え、雄大な大地溝帯を下っていくのだからたまらない。実に気持ちの良い道のりであった。

Oldoinyo Lengai
オルドイニョ・レンガイ山

Walking at Rift Valley
大地溝帯を下る

  こうして、最後はやや急な道を駆け下りたところで小休止。さすがに暑くなり、木陰にいないと焼けてしまいそうだ。それでも、今日はレンガイ山の登山口まで歩くので、英気を養ったら再び歩き始めた。

  この先は道から外れ、迂回しながら登山口に向かう。上からは平坦に見えたのに、実際にはいくつも川の痕跡があり、暑さもボディーブローのように効いてきて、辛い限りだ。そして、やっとの思いで登山口への道に合流すると、今度はジリジリとした登りが続き、近そうでなかなか遠い…だいぶ体力的に消耗したが、どうにか昼前に歩き終えることができた。

 疾風!

 この炎天下の中、ひとまずテントを設営して昼食にありつくが、とにかく暑くて仕方がない…食欲はわかないし、テントの中も暑くて、居るだけで汗が出てくる。もう少し風があれば何とかなるのだが。

 でも、その間に天気は一層回復し、夕方前にはレンガイ山が綺麗な山並みを見せてくれた。明朝にはあの頂きにいるわけだが、この調子なら大丈夫そうだ。

Lengai view
登山口から望むレンガイ山

 ところが、陽が落ちるとともに、急に吹き降ろしの風が強まってきた。それも、夜になると一層強まり、テントを支えるのも大変なほど。昼間の穏やかさからは想像できなかったが、こんな疾風が吹き荒れるとは、神はお怒りなのだろうか…

  とにかくテントが壊れないよう、必死でポールを支えるが、それも右に左にと暴れ回り、今にも壊れそうな勢いだ。これはやはり、神の座を汚すなということか? 怖いほどの風に耐えて、ただ時が過ぎるのを待つしかなかった。

  こうして一睡もすることなく、深夜2時に起床する。風は一時より弱まったものの、もうテントは半分崩れていて、アイスランド人のテントにいたっては、完全に潰れてしまっている。神風恐るべし…

  そんなこんなで、早くも精神的には疲れていたが、軽食を取ったら、闇夜の中、レンガイ山への登山開始だ。

 這うような急登

 ここでガイドはなぜか待機で、代わりにマサイ族の若者に付いて登り始める。良く見ると、先では明かりが動いているので、誰か登り始めているようだ。昨日はそんな人を見かけなかったが…

 道は、始めは緩やかだったが、まもなく勾配がきつくなった。しかも、砂地の滑りやすい道なので、靴が滑って仕方ない。もうボロボロ状態なので覚悟していたが、それにしても良く滑る…周りが良く見えない上に滑るので、もう苦痛でしかない!

 それでも、気がつけば高度を上げていて、まもなく先をゆく男性にも追いついてしまった。明らかにペースが違うので、彼は諦めて後退していったが、傾斜はさらに厳しくなり、靴はますます滑るようになる。これはもう、ケニア山やキリマンジャロよりしんどい登山だ。

  かなり辛い道のりなので、途中からは時々休みながら登る。それでも、予想以上に早く登ってしまったようで、このままでは日の出よりずっと前に登頂してしまうとのこと。まだかなり寒かったが、なぜか途中で1時間ほど休憩することになったので、皆で仮眠を取った(一歩間違えば危険な気もするが)。

  そして、休み明けもまた急登をこなすが、勾配が一層厳しくなる代わりに、滑りやすい道は終わり、岩場を這うように登り出した。こうなればこの靴でも問題ないので、苦戦するアイスランド人を尻目に、スパイダーマンのように上がっていく。振り返ると恐ろしいほどの傾斜だが、これは見なかったことにしよう…

  やがて完全な岩場になり、一部では蒸気が噴出しているのが見える。そう、ここは現役の活火山で、今でも山頂付近では煙が上がっているのだ。いよいよ山頂は目前。最後の一頑張りで、そのまま直登していった。

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