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旅行記:東アフリカ(世界自然旅)

26.あっさり登頂 (2005/3/5:晴後曇

 あっけなく追いつき…

 日付け変わって5日、いよいよキリマンジャロ山頂を目指す。他の人たちが深夜1時に起きるので、私もつられて起きてしまうが、オランダ人の若者の調子がおかしい…どうやら寝ている間に高山病にかかったらしく、登山は断念。他4名の出発を見送り、私は1人で待機となった。

  その後も他のグループが出かけて、2時前にはすっかり静かになったが、出陣するにはまだ早い…逸る気持ちを抑えながら、時が来るのを待つ。

  そして、2時半を回ったところでようやく始動し、見習いガイドとともに登り始めた。頭上には光の列が見えるが、ちょうど良い目標だ。ヘッドランプを付けても暗くて良く見えないものの、ガイドの歩みを頼りに進んでいった。

 1時間半もハンデがあるので、追いつくのは容易でないと思っていたが、さっそくオランダ人のおじさんが脱落し、下ってくる。前方の光もあっという間に近づき、わずか30分あまり登ったところでウィリアムズ・ポイント(Williams Point)に達し、オーストラリア人のカップルや他のグループに追いついてしまった。何て遅いのだろう…このペースでは、ギルマンズ・ポイント(Gillman's Point:5680m)から御来光を拝むなど無理だ。

 彼らは早くも辛そうだが、一緒に歩くわけにはいかないので、小休止したら先に行かせてもらう。さらに一登りし、もう1グループを追い抜くと、まもなくハンズメイヤー・ケーブ(Hans Meyer Cave)に到着。ここで道半ばらしいが、まだ3時半になったところだ。このままでは早く着きすぎてしまうので、付き添いのガイドに言って、ここからは一段とペースを落とすことにした。

 やはり早過ぎて

 これでもう、先をゆくのはオーストリア人の若者のみだが、先頭に立つのが目的ではないので、十分に時間稼ぎをしながら登る。ここからはいよいよ傾斜がきつくなり、標高も5200mを越えて苦しいところだが、一歩一歩着実に進み、クレーターの淵を目指す。そして、5時過ぎには無事ギルマンズ・ポイントに到達した。

 しかし、ここは風が非常に強くて寒いうえ、日の出まではまだ1時間近くある。やはり早過ぎたが、ここは御来光を望む絶好の場所なので、岩陰に身を隠して待機だ。

  ところが、見習いガイドは寒さに耐え切れず、早く登ろう、と言い出した。ちゃんと日の出の時間に合わせるよう言っておいたのに…しばらくは我慢するよう叱ったが、こちらもあまりに寒くなってきたし、彼は震えていたので、仕方なくもう少し先、ステラ・ポイント(Stella Point:5700m)まで進むことにした。

 ここからはクレーターの淵近くを歩くが、さっそくオーストリア人が引き返してきた。ようやく明るくなり出したところなのに、もう登ったのか、それとも断念したのか、いずれにしても中途半端だ。

  徐々に明るくなる中、荒涼とした山頂の風景を見ながら歩くが、想像していたほど氷河がない。以前の写真では、クレーターは雪と氷に覆われていたというのに、今や茶色い大地が剥き出しになり、氷河はごくわずかしか見当たらない。近年、山頂氷河は縮小していると聞くが、これにはガッカリさせられてしまった。

  ともあれ、難なくステラ・ポイントにやって来ると、まもなくマウェンジ峰越しに太陽が上がり始めた。ちょうどマチャメ・ルート(Machame Route)を登ってきた一団が賑やかだが、皆この光景に感動しているようだ。そして、目指すウフル・ピーク(Uhuru Peak)はもうすぐ。山頂氷河も近くなり、いよいよ登頂は間近だ。

Mawenzi sunrise
マウェンジ峰越しに陽が昇る

 瀕死の登山者

 ここでしばらく佇んでいると、マチャメ・ルート一行がぞろぞろと登り出すが、これがとんでもなく遅い…まるで瀕死の重傷者のような千鳥足だ。200mも登れば頂上なのだが、もう限界に近いのだろう。私はまだまだ余力があるので、抜き去っても良かったのだが、道中からの山頂氷河やクレーターの眺めが思いのほか良かったので、存分に風景を楽しみながら登っていく。

Rebmann Glacier
山頂氷河が美しい

Kibo Crater
山頂のクレーターを望む

  そして、ついに山頂が目前に見えてきた。先ほどの一団が登り着いた後なので賑わっているが、ここまで来ればもう平坦なので、最後は走って山頂へ。ここからは雲海の上にメルー山(Mt Meru:4566m)が浮かび、まさに360°のパノラマが広がっている。意外にあっさりと登頂してしまったが、やはり喜びはひとしおだ。

Decken Glacier
山頂付近の氷河

View of Mt Meru
メルー山を見下ろす

 彼らは高山病を恐れ、すぐに下山に取りかかってしまったが、私はもう少し山頂に佇み、この達成感を味わう。アフリカ大陸の最高峰、そして5895mという、自己最高点に立った感慨に浸ったのであった。

Uhuru Peak
登頂の証拠

  しかし、山頂はやはり寒いので、ほどほどで下山を開始する。この時間に登ってくる人たちは一層歩みが遅く、もうほとんど死にそうな足の運びだ。それを気の毒に思いながら下り、ステラ・ポイントまで下ると、ここでオーストラリア人のカップルと遭遇。彼らの歩みはかなり遅いが、それでもここまで来たのだから立派なものだ。山頂はもうすぐだからと励まし、健闘を祈って別れた。

Mawenzi from Stella Point
ステラ・ポイントより

 そして、クレーターに沿って淡々と歩き、まもなくギルマンズ・ポイントに戻ってくる。夜明け前ではわからなかったが、ここからは相当急に落ち込んでいて、キボ・ハットは米粒のようだ。マウェンジ峰の眺めを満喫したら、山頂とはお別れし、一気に下り始めた。

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