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旅行記:東アフリカ(世界自然旅)

22.雲間の山頂 (2005/2/26:曇時々晴

 ザレ場に苦戦

 3日目はいよいよレナナ峰に登るため、日の出に合わせて登頂できるよう、3時半の出発を予定していた。ところが、スウェーデンの学生たちが1時半頃より起床し、なぜか大声で歌まで唄うものだから、ろくに眠れやしない…結局ドタバタで2時半まで騒々しくて、すっかり起こされてしまった。

 この件に関してはかなり頭に来たが、日本人のおじさんはもうカンカンで、教師をきつく叱ってやる、と息巻いている。ともあれ、時間は刻々と過ぎていき、予定通り3時半に歩き始めた。

 空を見上げると、幸い満天の星空が広がっており、期待できる展開だ。しかし、予想通り最初の登りから足が滑り、思うように登れない…特に一段上がった後がひどくて、ずるずる滑ってまともに登れないのだ。ペースは明らかに早いのだが、靴のせいで他の人たちと大差ないペースになってしまった。

  これにはガイドも困り果てていたが、3歩登って2歩下がるような感じで進むと、ようやくザレ場を脱し、気がつけば学生の最後尾に追いついていた。よほど歩き慣れていないのか、皆一様に辛そうだ。

  ここで小休止を取り、再び歩き始めると、ようやく足元が滑りにくくなり、次々と学生たちを追い抜けるようになった。まだ高校生ぐらいで元気ハツラツのはずだが、このペースには驚いたらしく、「何時に出発した?」などと聞いてくる。その答えにもまた驚いていたが、構わず先に進むと、いつの間にか先頭に踊り出ていた。1時間以上前に歩き始めたのに、他愛のない若者たちだ。

 雲が出てきて

 ガイドも見えなくなり、この先の道に不安を覚えたので、眼下にハリス・ターン(Harris Tarn)が見えたところで腰を下ろし、後続を待つ。ガイドはまもなくやって来たが、このペースだと早く着きすぎて凍えてしまうと言うので、ここからはペースを落として歩かざるを得なくなった。

  しばらく待っていると、日本人のおじさんも追いついてきたので、後続の大集団が来る前に歩き始める。この頃には目もだいぶ慣れて、月明かりで多少は見えているが、ここからは岩場続きの急登で、まだ雪も残っているので、慎重に歩を進める。まだ時間はたっぷりあるので、体が冷えない程度に休み休み登っていった。

 それでも、もう山頂は間近になったと言うので、途中の岩陰で腰を下ろし、明るくなるのを待つ。登っている時は気にならないが、しばらく休むと寒くて、体に応えるのが辛い…ぼんやりと明るくなってきたところで、たまらず最後の登りにかかり、余裕でレナナ峰の登頂を果たしたのであった。

 ところが、明るくなるとともに雲が出てきて、山の周りを覆うようになってきた。スウェーデンの学生は遅れ、他に登ってくる人はいないから、絶好のチャンスだと言うのに…これでは日の出はもちろん、朝焼けのネリオンを望むこともできそうにない。こんな時に限って…

  そして、スウェーデン・グループの先頭が登頂を果たしてまもなく、太陽が昇ってきたようだが、あいにく雲が邪魔して良く見えない…これでは、闇夜に登ってきた甲斐がないではないか。やがて学生たちが大量に登ってきて賑やかになり、何だか消化不良だ。

Lenana sunrise
レナナ峰から望む朝焼け

 できるだけ粘る

 日本人のおじさんは諦めて、早くも元の道を下っていくが、私はできるだけ粘ろうと思い、今しばらく山頂に待機する。と、雲間から太陽が顔を出してきて、ようやく周囲の眺望が良くなった。歩いてきたシリモン方面やチョゴリア方面、そしてこれから下るナロモル方面も見え、ネリオンにも光が届いている(朝焼けではないけれど)。まぁ、ガスがかかって何も見えないよりは良いけれど、ちょっと残念である。

Mackinder Valley
マッキンダー谷を見下ろす

Gorges Valley
チョゴリア方面

Nelion view
ネリオンを望む

 やがて、学生たちはナロモル方面に下っていくが、私はその喧騒に巻き込まれたくないし、まだチャンスはあると見て、もう少々粘ってみる。が、雲はかえって増えてしまったので、ここで諦めて下山を始めた。

 下りもしばらくは岩場が続くので、学生たちのペースは遅く、オーストリアン・ハット(Austrian Hut)の前で早くも追いついてしまった。これでは混雑に巻き込まれるだけなので、小屋で休みを取って時間調整を図る。ここからはカーリング池(Curling Pond)越しにルイス氷河(Lewis Glacier)が望め、晴れれば良いところなので、もう少し天気の回復を待ってみよう。

Lewis Glacier
ルイス氷河とカーリング池

  すると、ガイドが丘の上に案内してくれた。ここからはバティアンとネリオンが良く望め、眼下にはルイス・ターン(Lewis Tarn)も見えている。やがて学生たちが下りて静かになると、ガイドは先に進もうとするが、私はもう少しチャンスを窺いたいので、時間稼ぎをしたり、歩みを遅らせたりして抵抗を試みた。

Teleki Valley
ルイス・ターンとテレキ谷

  と、ここでにわかに雲が流れて、晴れ間が覗くようになってきた。しかも、ここからは眼下にルイス・ターンがあり、そこからバティアンやネリオンはもちろん、ルイス氷河やポイント・ジョン(Point John:4883m)まで一望できる。これは逃すわけにはいかないので、ガイドに言って待ってもらい、ごつい山容を写真に収める。まだ万全ではないので、さらなる機会を探ってみるが、その後はまた雲が厚くなったので断念。ついに下山の途についた。

South face of Mt Kenya
ケニア山南面の山容

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