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ケニアの国旗

旅行記:東アフリカ(世界自然旅)

21.岩峰の雄姿 (2005/2/25:晴後曇

 ケニア山の懐へ

 2日目も朝は快晴に恵まれ、ケニア山を遠望することができる。今日はいよいよ懐まで迫るので、楽しみなところだ。

 朝食を終えたら、日本人のおじさんに先んじてスタート。まずは尾根に沿ってのんびりと登っていく。30分あまりで分岐が現れるが、ここは右に進み、いったん下ってオンツリリ川(Ontulili River)を渡り、尾根を巻くようにして登り返す。この辺りからはジリジリとした登りになるが、早くケニア山の雄姿を眺めたいので、ペースを落とすことなく歩を進めた。

 北リキ川(Liki North River)に下ったら、再び登り返す。なんだかんだで1時間半も歩き、徐々に雲が湧き出していたので、早く見たいと急ぎ気味に前進。そして、目の前の尾根に登りつくと、突如視界が開けて、前方に屹立した岩峰が見えてきた。ちょうどマッキンダー谷(Mackinder Valley)を見下ろす位置にあり、ケニア山ともども素晴らしい眺望だ。ここは絶好の休憩場所なので、どっかと腰を下ろし、この絶景を楽しんだ。

Guide and Lobelia
ガイドとロベリア君

North face of Mt Kenya
マッキンダー谷越しにケニア山

 遅れていたガイドもまもなく追いつき、ここで3人して大休止。すると、前方から賑やかな集団が来るのが見えた。明らかに欧米の旅行者ではなく、黒人のグループだ。ケニア山は、ケニアの学生も教育の一環として登るらしいので、きっとそういう類なのだろう。

  ここはあまりに気持ち良いところだったので、30分以上も滞在してしまったが、やがて雲が岩峰にかかるようになったので撤収する。この間に、日本人のおじさんが追いつくかと思ったが、その姿は見られぬままであった。この登山の前には、エルゴン山(Mt Elgon:4301m)とキリマンジャロに登ってきたと豪語していたのに…

 静寂が一転

 展望地からは、緩やかに下って谷底に向かう。途中、例の賑やかな集団とすれ違ったが、彼らはプロテア(Protea)の花を摘んでご機嫌だ。そんなことをしたら、そのうち花も咲かなくなってしまうのに…

  谷に下りると、この辺りからアフリカ特有のロベリア(Lobelia)やジャイアントセネシオ(Giant Senecio)が見られるようになる。どちらも背丈が高く、奇妙な風貌をしているが、この辺りは寒暖の差が激しく、夏でも氷点下まで冷え込む厳しい環境だ。それに適応するため、ロベリアは内部に水を蓄え、セネシオは葉を落とさず、保温効果を保っているというから、大したものである。

Scenecio and Lobelia
ロベリアとセネシオが広がる

 ここからはリキ川(Liki River)に沿ってほぼ平坦な道になり、楽々歩くことができる。残念ながらケニア山は望めないが、ロベリアやセネシオが織り成す奇妙な世界が印象的だ。もうシーズン終了間近なのか、あまり人とすれ違わないが、これは願ってもないこと。明日も人が少ないことを祈ろう。

Senecio with Mt Kenya
ジャイアントセネシオは背丈以上ある

 しばらくでシプトンズ・ケーブ(Shipton's Cave)が現れ、この脇を一登りすると、今日泊まるシプトンズ・キャンプ(Shipton's Camp)はもう目の前だ。さっそく肥えたハイラックス(Hyrax)が出迎えてくれるが、この日も途中で昼食を取るつもりが、予想以上に早く歩いてしまったので、また宿に着いてからとなった。

Fat Hyrax
肥えたハイラックス

  ともあれ、こうして4時間ほどで小屋に到着すると、先ほどまでの静寂とは打って変わって、大変な賑わいになっていた。なんでも、スウェーデン学校の生徒が30名ほど来ていて、今日は高度順応日で滞在しているらしい。何というタイミングの悪さ…幸い、他に宿泊者はいないので空きはあるが、非常に嫌な予感がする。

 下見歩き

 部屋に荷物を置いたら、賑やかな一角に席を確保してもらい、昼食をいただく。ここは既に標高4230mだが、幸い、高山病の症状は全く出ていないし、体力的にもまだまだ余力がある。こうなったら、なお一層高度に順応しておこう。

 ということで、食事を終えたら、もう少し高いところまで登ってみる。あいにくケニア山は雲に覆われているが、明日は暗闇の中を登るので、下見を兼ねていると思えば気楽なものだ。

View from Shipton's Camp
シプトンズ・キャンプより

 道はさっそく岩場の急登になるが、この程度は楽勝!と思いきや、砂や石で滑りやすく、不覚にも何度も足を取られてしまう。思えばこの靴も、アルプスやヒマラヤで散々歩き、もうガタガタ。裏を見ても、ほとんど磨り減っていて、一部は剥がれているほどだ。これが最後の旅だと思って見ないふりをしてきたが、これはまずいかも…

  それでも登って一段上がると、その先はさらに滑りやすい道が続いていて、一層滑ってなかなか進めない…どうやら高度順応は問題ないようだが、靴は大いに不安…結局、この先に池を発見したところで引き返し、小屋に戻っていった。

  こうして明朝前半の下見を終えたが、ここまで来たら、ケニア山周回コース(Summit Circuit:半日から1日かかる)を歩きたいと思っていたので、ガイドに相談する。と、それまで温和だったガイドが豹変し、そんなことは無理だ、明日には下のメット・ステーション(Met Station)まで下るのだから、と言い出した。そんな、事前の打ち合わせでは、手前のマッキンダーズ・キャンプ(Mackinder's Camp)までだったのに…

  そこで資料を見せて問い質すが、もう予定を組んでしまったので、携帯電話が繋がらない限り無理だと言う。それに、例えマッキンダーズ・キャンプに泊まるにしても、時間的に難しいらしい(別のガイドもそう言っていたので、きっとそうなのだろう)。これではごり押ししても難しいので断念。その代わり、山頂付近ではたっぷり時間を取るよう約束させ、この場を収めた。

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