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旅行記:中国西南部(世界自然旅)

31.修行のごとく (2004/10/2:雨時々曇

 神の滝を目指す

 今日は、天気が良ければ尼農経由で瀾滄江沿いに歩いて帰ろうかと思っていたが、あいにく朝から雨模様で、川岸を歩くのは危険だ(かなりの断崖絶壁らしいので、滑ったら命がないかもしれない)。ただ、それでも神瀑には行きたいと思っていたので、ひとまずオージーとは別れて滝に向かった。

 いったん下雨崩村まで下って、谷奥に向けて歩いていく。最初は拍子抜けするほど平坦な道だったが、林に入ると次第に高度を上げ、やがてジグザグに急登をこなすようになった。雨も降ったり止んだりで、相変わらずパッとしないが、滝ならきっと見えるだろう…

 森を抜けると広大な牧場に出て、視界が急に開けるようになった。と言っても、霧が深いうえに雨も強まり、かなりひどい状態だ。目の前に滝が見えるが、道はその先も続いているので、どうやら目指す神瀑はもっと先らしい。いったん雨宿りをして、弱まるのを待った。

 若干良くなったところで歩行を再開するが、ここからはじりじりとした登りが続く。道中にはマニ石があり、供え物で飾られた石もある。そんな中を、雨に打たれながら歩き、まるで修行のような気分であった。

Sacred rock
供え物で飾られた石

 この登りをやり過ごすと、いよいよ岩壁が迫り、ついに神瀑が出現。滝自体は普通のような気もするが、タルチョがたくさんあって、雰囲気はそれらしい。幸か不幸か誰もいないので、じっくりと滝を拝ませてもらった。

Sacred Waterfall
神瀑

 雨道を駆ける

 しばらく佇んでいると、後方から観光客がやって来た。ガイドらしき人(チベット族の老人)は、滝を前にして敬虔にお祈りし、その意味を説明している。それを静かに聞き入る欧米のバックパッカー。この場は彼らに引き渡すべきと思われたので、ここで下向の途についた。

 淡々と雨崩村に戻った時にはもう11時になっていたが、オージーとは14時半に西当温泉で待ち合わせしているので、もう時間がない! とにかく急いで那宗拉埡口へと登っていくが、逆側からは馬に乗った中国人観光客が続々とやってくるので、なかなか思うように進めない。さすがは国慶節だ。

 彼らの多くは相変わらずマナーが悪く、道中ではかなりのゴミを目撃してしまう。中でも驚いたのは、馬に乗せてケーキを持ってきて、それが崩れてしまったので、馬引きに道端に捨てさせようとしていたこと。道の脇には大量のゴミが散乱しているのだが、それが悪いことだと思っていないらしい…これでは、数年後に大変なことになるだろうと心配してしまう。

 峠に着く頃にはまた大雨になってしまい、雨宿りせざるを得なくなったが、30分ほどで弱まったので下山開始。駆けるように下って、何とか時間ギリギリ、3時間あまりで戻ることができた(約15kmのアップダウンで、雨も降っていたことを考えれば早い方だろう)。

 無断キャンセルはできぬ

 西当温泉に着くと、待ちかねたオージーがやって来て、徳欽までのタクシーを手配したからと、さっそく車で出発することになった。瀾滄江沿いに出て、橋を渡ってあっという間に対岸に出ると、そのまま高度を上げて走っていく。これまで歩いていたところが、いつの間にか遠く眼下に望むようになっていた。

 ところが、車は飛来寺をも過ぎて、徳欽の街に向かっていくではないか。既に宿を予約しているのに…そのことを問いただすと、オージーは意に介さず、徳欽での用は済んだので、明日には香格里拉に戻るという。予約した時は「でかした!」とばかりに喜んだのに、もう済んだからと無断キャンセルして良いのか…

 結局そのまま徳欽に到着し、彼は近くのホテルに向かうが、私はそれに従うことができなかった。そこで、送ってくれたタクシーに飛来寺までの交渉を試みると、完全に足下を見られていて、なんと西当温泉からと同じ値段を請求するではないか。距離が全然違うのに、その態度には到底納得いかなかったので拒否。こうなったら自分の足しかないと、10kmあまりの道のりを歩くことにした。

 トボトボと歩き始めるが、夕方間際から歩くには距離があり過ぎて、だんだんと暗くなってきてしまった。こうなったら到着時には暗くなっているだろうと覚悟を決めて進むと、1時間半ほどで車が止まり、「どこに行くんだ」と声をかけられた。最初は断っていたが、しつこいので宿の名前を記すと、男は「ここは私の経営する宿だ。乗っていきな」と言ってくれるではないか。しかも、彼は片言の日本語ができるので、丁寧に接してくれる。このところ悪いことばかりだった気がするが、たまには良いこともあるものだ。

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