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旅行記:中国西南部(世界自然旅)

28.美峰・梅里雪山へ (2004/9/29:曇一時晴

 東チベットの聖山

 梅里雪山は雲南省の最高峰で、6000mを越える山が13峰あることから「太子十三峰」とも呼ばれている。主峰の卡瓦格博(太子峰:6740m)や五冠神山(5470m)、面茨姆(神女峰:6054m)をはじめ、殊のほか美しい山容で知られており、東チベットの聖山として崇められている(そのため、数多くのチベット仏教徒が巡礼に訪れる)。個人的にも、旅の前半では最も楽しみにしていたところで、是が非でもその姿を拝見したいものだ。

 起点となる徳欽までは、香格里拉(中甸)からバスでおよそ7時間。早朝のバスで出立し、納怕海を横目に見ながら高度を上げていく。同室だったオーストラリア人も一緒だが、車内は例によって煙草臭くて耐え難い…すると、1人の男が注意して、車内での喫煙を止めさせているではないか。中国では、男性はほぼ100%煙草を吸うので、こんな光景に出くわすとは思いもしなかった。

 小さな峠を越えて下り出すと、しばらくで金沙江(長江の上流)に出て、奔子欄の手前で昼食休憩となった。食後、街を抜けると金沙江を見下ろすようになり、それからぐんぐん登っていくと、やがて白茫雪山埡口(4292m)に到達。あいにく雲が広がっていて、白茫雪山(5640m)も梅里雪山も望めないが、まだ雨季なので止むを得ない。ここから一気に下って、十三白塔観景台を過ぎると、徳欽の街はすぐそこだ。

 こうして谷間の徳欽に到着したが、ここからでは梅里雪山を望めないので、展望地として知られる飛来寺に移動する。ちょうど煙草を注意した男が夫婦で向かうところだったので、オーストラリア人と4人でタクシーの料金交渉。さすがに中国人が交渉してくれると楽で、しかも割り勘だから安く済ますことができた。

 かすかに顔を覗かせた

 タクシーに乗り込んでわかったのだが、彼ら夫婦は台湾系のアメリカ人であった(どおりで煙草の注意もできるわけだ)。展望地に降り立つと、さっそく4人で宿探しとなるが、ちょうど国慶節の連休が始まろうとしているせいか、2軒ある宿は満室で、空きがないらしい(こんな奥地なら大丈夫かと思っていたが、甘かったようだ)。隣りに建設中の宿があったので交渉してみるも、どう見てもまだ泊まるには早い段階…いきなりの宿無しでピンチだ。

 すると、台湾系アメリカ人は諦めて、徳欽に戻ってしまった。しかし、こちらはどうしてもここで梅里雪山を見たいので、飛来寺側に少し戻って交渉。そして、1泊30元で飛来寺藏家苑に部屋を確保し、あわせて国慶節後半の予約も済ませて、一件落着となった。

 部屋に荷物を置いたら、とりあえずまた展望台に赴き、情報収集に努める。梅里雪山には2つの巡礼路があり、半月かけて外周を巡るコース(約300km!)と、2~3日かけて内院を巡るルートがあるが、今回はさすがに外周は無理なので、内院を巡る予定だ。すると、梅里雪山山荘で略地図が売られていたので、さっそく購入する。

 ところが、宿の男に「どこから来た?」と聞かれて「日本から」と答えると、急に冷たい態度になって、「中国では『日本から来た』と言うな」と忠告された。これまでも何度か、日本人だとわかると態度が変わる輩を見てきたが、やはり気分は良くないものである。

 やがて夕方になり、徐々に雲が下がってきた。もしかしたら山が見えるかも…と思いながら、近くのレストランで夕食を待っていると、ついに姿を現したのか、展望台は大騒ぎとなった。外を見ると、まだかすかに顔を覗かせただけだが、それでもこの騒ぎだ(オーストラリア人は、むしろこの騒ぎぶりを面白がっている)。これではまだ満足ではないが、初日に姿を見せてくれたのは朗報。残り5日ほどあるので、それまでに全貌を現してくれることを祈るばかりだ。

Meili Snow Mountain
梅里雪山が顔を覗かせる

 ドタキャンにもめげず

 梅里雪山を見るなら、やはり朝焼けが美しいとのことなので、翌日は早起きして日の出に備えた。しかし、外は濃い霧に覆われていて、周囲は全く望めない…これでは当然、梅里雪山も見えるはずはなく、撮影は断念せざるを得ない。まぁ、チャンスはまだ何日かあるので、今後に期待することにしよう。

 さて、今日からは(成り行きでオーストラリア人と一緒に)内院をトレッキングするが、ツアーではないので、まず移動手段を確保しないといけない。宿の人の話だと、対岸に渡るバスはしばらくないので、同行者を募ってタクシーで行かないといけないらしい。いきなり、一番苦手なパターンだ。

 すると、ほどなくして別のグループの男がオージーに声をかけてきて、一緒に明永氷河と西当温泉まで行かないかと誘われた。これは願ったり叶ったりだったので、即決してタクシーを待つ。ところが、以前からの知り合いに会ったとかで、土壇場でキャンセルされてしまった。既に他の人たちは出立していて、もう待ち人はいない。どうしよう…

 2人でタクシーを呼ぼうか迷っていると、ここで不意に明永行のバスが現れた。こんな時間にバスがあるとは誰も言っていなかったが、偶然の幸運に感謝し、すぐさま飛び乗った(しかも、車内はガラガラだ)。

 展望台を過ぎると、左手に瀾滄江(メコン川の上流)の作り出した深い渓谷を見ながら、断崖絶壁の道を進んでいく。かなり急峻な地形で、雨季だったら怖くて仕方ないだろうが、その分展望は抜群だ。幸い、雲も徐々に上がってきていて、天候は回復の兆しを見せている。そして、分岐を左に折れるとジグザグの急下降となり、一気に川岸へ下っていった。

Mekong Gorge
瀾滄江の峡谷

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