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旅行記:中国西南部(世界自然旅)

27.予定を早めて (2004/9/26-27:曇時々晴

 稲城亜丁を去る

 これでコルラは終わったも同然で、後は下山するだけだが、またも夜明け前に起きてみると、日の出前の空に夏諾多吉が顔を覗かせていた。これでもう、思い残すことはない。最後は仙乃日に見送られながら宿を後にし、淡々と下っていった。

Chanadordje Overlook
夏諾多吉を遠望する

Goodbye to Shenrezig
仙乃日ともお別れ

 こうして予定より1日早く、稲城亜丁のトレッキングを終えることができた。幸い、龍龍壩に戻ると若いカップルが同乗者探しをしていたので、それに便乗してタクシーに乗り込み、昼前には見事に稲城に帰着。バスターミナル近くの多吉客桟に宿を確保し、明朝の香格里拉(中甸)行のチケットもゲットし、久々のシャワーも浴びて、早々に万難を排したのであった。

 それにしても、今回の三神山は素晴らしかった。どれも噂通りの美しさで、見応えのある山ばかりであった。これも、ツアーではなく、自由に何日間も動き回れたお陰。やはり個人旅行は(中国では大変だけど)止められない。

 しかし、まさかこの5日後、10月1日より保護区内での宿泊が原則禁止され、冲古寺菅地は宿泊不可、洛絨牛場も許可証を持つ報道関係者・写真家・研究者のみ宿泊可能となり、一般観光客は日帰りでしか訪れることができなくなってしまうとは…この時は知る由もなかった。

 魅惑の雲南省へ

 そして翌27日、早朝に稲城を出立し、一路雲南省を目指す。桑堆で左折し、ぐんぐん高度を上げて無名山峠(4545m)を越えると、眼下には大峡谷が広がるようになった。郷城の街も見えるが、深い峡谷にチベット寺院と、小説のシャングリラのイメージに近い。これで雪山があればピッタリなのだが…

 郷城で外国人バックパッカーのグループを乗せたら、バスは再び急上昇していく。見る見るうちに峡谷が眼下に離れていき、やがて大雪山埡口(4327m)に到達。ここが四川省と雲南省の境で、ついに雲南省に入ってきたわけだ。雲南省は、日本人バックパッカーが口を揃えて良いと言うところ。チベットを前に、この魅惑のエリアを楽しむとしよう。

 ここからは、香格里拉大峡谷を横目に見ながら下っていく。翁水まで降りたところで昼食となり、腹ごしらえを済ませたら再び登り始め。ところが、ここでバスが路肩にはまって立ち往生。車体が傾いて危険なため、全員いったん外に出て、なんとか路肩から押し出すことに成功した。

 小雪山埡口(3950m)に登ったら、今度は延々下り続けるようになった。移動が長くてさすがに疲れてきたが、惰性でやり過ぎしていると、夕方間際になってようやく真新しいバスターミナルに到着。すぐさま市内バスに乗って、安宿街(街の南端)に向かった。

 この街はかつて中甸と呼ばれていたが、2002年に突如「香格里拉」と改名。なんでも、自分たちの街こそシャングリラであるということで、勝手に宣言したのだが、街中を見る限り、シャングリラの要素は見当たらず、ただの漢化された街に過ぎない。いったい何を根拠に改名したのだろう…

 ともあれ、永生飯店のドミトリーにチェックインすると、ほぼ同時に麗江からやって来た日本人とオーストラリア人と一緒になった。日本人の方は明後日にはラサに飛ぶそうで、一方オーストラリア人は、これから梅里雪山に寄ってからラサに行くとのことで、私の予定とほぼ一緒だ。でも、その前にまずラサ行のチケットを確保しないと…

 予定変更!

 そこで翌日は、洗濯物を預けたら、さっそく近くの旅行会社に赴き航空券の空き状況を伺う。すると担当者曰く、10月の香格里拉~ラサ間のフライトはしばらく空きがなく、下旬にならないと飛べないらしい。そんな…

 その担当者は陸路を勧めるが、それも悩ましいところだ。この区間は、ナムチャバルワ(南迦巴瓦峰:7782m)をはじめ、来古村や米堆村といった絶景の宝庫で、特に徳欽から八一にかけては素晴らしい景色の連続だという。個人的にもいつかは通りたいルートだが、車をチャーターするとなると、1台辺り20万円もかかり、人集めもしなくてはいけない。かと言って、この地域は公安の取締りが厳しいので、許可なく潜入しようとすれば捕まる可能性が高いのだ。

 いきなりの難題に困惑していると、そこに同室のオーストラリア人が現れ、話を聞いたらあっさり出て行った。彼が言うには、香巴拉大酒店2Fにあるオフィスでならチケットが取れるらしい。そこで2人で向かうと、すぐに交渉が始まった。彼が国慶節の終盤、6日に飛びたいと言うと、あっさりと承諾。あまりに話がうますぎて疑いたくなるほどだが、私もその話に乗せてもらうことにした。果たして連休の終わりだから空きがあるのか、特別なコネがあるのかわからないが、とにかく飛べるのなら結構だ。

 本当はこの後、梅里雪山から帰ったら南下し、麗江や虎跳峡などを巡ってからチベット入りしようと思っていたが、予定を大幅に早めたためご破算になってしまった。でも、早くしないとチベットが厳寒の冬に入ってしまうし、動けず悶々としているよりは良いだろう。結局雲南省はごく一部しか観光できなくなってしまったが、これはまたの機会に譲ることにしたい。

 こうしてこの先の予定が決まったので、さっそく明朝の徳欽行のバスを確保。同室の2人は、すぐさま松賛林寺と納怕海に向かったが、個人的には中途半端な観光はしたくなかったので遠慮し、明日からの出発に備えた。

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