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旅行記:中国西南部(世界自然旅)

23.三神山の懐へ (2004/9/21-22:曇時々晴

 亜丁行の苦労

 稲城亜丁は貢嘎雪山と呼ばれる山域で、3つの神山があることで知られている。すなわち、最高峰の仙乃日(6032m)、央邁勇(5958m)、夏諾多吉(5958m)の三山で、それぞれ観音菩薩、文殊菩薩、金剛手菩薩とされている。写真を見る限り素晴らしく美しかったので、わざわざ予定を変更して訪れたわけである。

 ただ、稲城から麓の亜丁に向かうバスはないので、人数を集めてタクシーを使うしかない(110kmもある)。朝から続々と車に乗り込んで出発していくが、中国語が話せない身には辛い限り…仕方なく最後の「余り組」を狙って時を待つが、ふと気がつくと誰もいなくなっていた。どうしよう…

 試しに運転手に料金を尋ねてみると、片道で250元もするという。あまりに高いので困ったが、ほどなくして若いカップルが現れた。彼らもこれから亜丁に向かうというので、3人で240元で交渉成立。さっそく南に進路を取った。

 峠を越えて谷間を進んでいくと、日瓦の手前でゲートが出現し、ここで入園料(128元)を払って山道を登り出す。この辺りはいかにも最近造られたもので、崖の下には木々が崩れ落ちて痛々しいが、展望はなかなかのものだ。ただ、出発が遅れたせいで雲が湧いてきてしまい、仙乃日がちょうど姿を隠してしまった…残念だが仕方がない。

 ともあれ、こうして亜丁にやって来ると、車はそのまま集落を抜けて下り、車道の終点、龍龍壩で降ろされた。さっそく多数の馬引きが声をかけてくるが、馬を使う気など毛頭ないので、ここは完全無視を決め込んで歩き始める。

Rocks
マニ塚

Yading map
マニ車風の地図

 中国のトレッキング

 沢を渡り、森の中を登っていくが、歩いている人はなぜか見当たらない。1時間ほどで視界が開け、冲古寺の分岐にたどり着くと、マニ塚が登場(道中の地図はマニ車風に作られている)。ここからは、右手に仙乃日、正面奥に夏諾多吉が見えるはずだが、あいにく雲がかかってよく見えない。まぁでも、ちょうどお昼時だったので、かすかな期待も兼ねて、ここで小休止とした。

 すると、しばらくして騎馬隊がこちらに迫ってきて、たちまち大賑わいになった。中国人観光客特有の騒々しさだが、どうも彼らは日帰りで訪れ、馬を使って往復しているらしい。その後も、続々と馬で引き返してくる人ばかりで、歩いている人の姿はない。どうやら、これが中国のトレッキングらしい。

 1時間待っても変わらなかったが、まだ(末期に近い)雨季なので、見えないのも仕方がない。国慶節の大連休が控えているので、滞在は1週間が限度であるが、それまでに現れてくれれば構わないので、ここは潔く諦めて先に進むことにした。

 ここからしばらくは平坦で、道も非常に良く整備されているので歩きやすい(まるで遊歩道のよう)。緩やかに登るようになり、神水門まで来ると正面に央邁勇があるはずだが、やはり雲のベールに包まれたままだ。仕方なく歩き続けて、2時間ほどで洛絨牛場に到着した。

 稲城亜丁内では、冲古寺か洛絨牛場にしか泊まれないが、場所を考えると、央邁勇を望む後者の方が断然良い。ここには100人近くが泊まれる常設テントがあって、馬でここまで往復する人が多いらしいが、既に結構な混み具合だ。幸い、若干の空きがあったのでスペースを確保すると、続いて于さんたち一行も現れた(いつの間にか追い抜いていたらしい)。そして、見よう見まねで食事を注文し、初日の夜は更けていった。

Luoring Camp
洛絨牛場のテント

 偵察行へ

 翌日も、青空が覗くものの雲が多く、今ひとつパッとしない天気であった。央邁勇にかかった雲もなかなかどかず…しかし、何もせずに回復を待つのもなんなので、とりあえずは偵察も兼ねて、さらに奥へと侵攻することにした。

 沢を渡り、林の中をのんびり歩いていくと、いったん草地に出て、そこから登りが始まった。展望地にやって来ると、次第に央邁勇の姿が見えてきたので、期待が膨らんでくる。曲久扎嘎辺りからは急登となるが、急がず着実に高度を上げて、やがて台地に登りついた。

Side view of Jambeyang
央邁勇が見えてきた

 ここからは一転して緩やかな道となり、まもなく牛奶海が目の前に現れた。乳白色の美しい湖だ。この近くに五色海もあるはずだが、どこにあるのだろう…よくわからないので、そのまま道沿いに登り始めた。

Erongcuo Lake
牛奶海

 さすがにここまで来ると標高4500mを越え、歩くのも辛くなってくるが、人は極端に少ないので、静かな山旅を満喫することができる。ここも焦らずに登っていき、ついに松多埡口(4950m)に到達。そこから少し下ると、眼下には智彗海が広がっていて、まずまずの眺めだ。周囲には誰一人おらず、奥地まで来たことを実感してしまった。

Zhihui Lake
智彗海

 ここで昼食休憩を取ったら引き返すが、先ほどの道中で、五色海が牛奶海の頭上(仙乃日側)にあるとわかったので、途中からトラバース気味に歩いて五色海に向かう。そして、牛奶海を眼下に見ながら歩くと、やがて左手に美しい湖が登場した。これが紛れもなく五色海で、綺麗な藍色をしている。日が陰っているのが残念だが、その美しさは格別だ。

Five Color Sea
五色海

Lakeshore of Five Color Sea
湖畔より

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