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旅行記:中国西南部(世界自然旅)

21.汚れた氷河 (2004/9/17:曇一時晴

 災難続き

 海螺溝は、横断山脈の最高峰・ミニヤコンカ(貢嘎山:7556m)の東に位置する氷河帯で、中国では数少ない氷河観光のできる場所として知られている。まぁ、今回はまだ雨季だし、どうせミニヤコンカを見るなら、西面から眺める方が良い(ただし、詳しい行き方は調べていなかった…)ので、それほど期待していないが、とりあえず立ち寄ることにしたのだ。

 さて、新南門バスターミナルから海螺溝行に乗り込むと、中国のバスでは珍しく、客が10人程度とガラガラであった。しかも、そのうち4人は欧米のバックパッカーだ。中国人は氷河に興味がないのか、それとも雨季でシーズンではないのか…

 バスは成都を発ち、順調に進むかと思われたが、20分も走ったところで停車し、何やら修理が始まった。運転手だけでは手に負えず、修理工を呼んだりしたものだから、なかなか出発できない。結局2時間かかってどうにか直ったが、いきなりのロスになってしまった。

 しかも、高速道路に入った途端、今度は事故で通行止めになっていた。動きが取れず、次第に一般道に迂回する車も出てきたが、30分ほどで不意に開通。ここからもの凄い割り込み競争となったが、事故は起こらず雅安まで進み、そこから一般道で山間に進んでいった。

 が、昼食を終えて本格的に高度を上げ始めると、工事中であるうえにダンプカーが多く、ひどい混みようになった。そんな中、バスは強引に対向車線に入って追い抜いていくが、はっきり言って怖い…それでも、どうにか峠の二郎山トンネルに達し、ここからは一気に下って大渡河へ。そして夕方には麓の磨西に到着した。

 今日はここに泊まるので、目ぼしい宿を探していると、先の方で欧米人たちが声をかけられていた。何でも氷河近くの三号営地で1泊100元だそうで、私も誘われたが、この曇天を見る限り、とても金銀山(6368m)や三連峰(6468m)などの朝焼けは望めそうにないのでお断り。入口近くの海螺魚荘に宿を取った。

 あまりの汚さ

 そして翌日は、予想通りの曇り空であったが、雨が降っていないだけでも良いと思い、溝内に入っていく。10時過ぎと、やや遅めの出発だったせいか、バスはガラガラだ。ここは10年ほど前まで、歩きで3日、馬でも2日かけて氷河まで往復していたそうだが、いまや車で1時間とかからず行けてしまう。便利になったものだ。

 こうして山道を走り抜けて、あっという間に三号営地に到着した。他の乗客はなぜかホテルに入ってしまった(昼食か?)ので、私は1人静かに、氷河の末端に向けて歩き始める。いったん緩やかに登ると、ほどなくして下りとなり、森の中を淡々と進んでいく。やがて視界が開けたと思ったら、目の前に氷河が登場…なのだが、表面が黒く汚れていて、とても氷河には見えない。しかも、この辺りは城門洞というらしいが、氷河が後退したせいか、それらしきものは見当たらない。正直言って、かなりガックリさせられてしまった。

Glacier end at Conch Valley
海螺溝氷河の末端

 気を取り直して三号営地に戻り、ここからさらに上流に歩を進める。しばらくすると地元の人に声をかけられ、氷河の上を歩かないかと誘われたが、結構高かったので拒否。そのまま黙々と歩いて、ようやくロープウェイ乗り場までやって来ると、ここでとたんに観光客の波に出くわし、たちまち喧騒の渦に巻き込まれてしまった。

 実は海螺溝最大の見所、最高峰のミニヤコンカと、幅・高さが1kmあまりになる大冰瀑布(アイスフォール)は、ともに三号営地からは望めず、ロープウェイに乗って四号営地まで移動しなければならない。しかし、この雲行きを見る限り、四号営地の高さまで雲がかかっているから、とても展望は望めない。ならば無理する必要はないので、ここから程近い氷河視景台に向かうことにした。

Conch forest
道中の森

 中流域まで…

 かご屋を無視して登り始めると、まもなく昨日会った欧米人たちが下りて来た。軽く挨拶して先に進むと、思っていたより急な道ではあったが、それほど時間かからず、氷河が眼前に姿を現した。壮大な眺めではあるが、氷河全体に埃をかぶせたようで、美しい景色とは言えない。末端のみならず、中流域でもこれほど汚れているとは…どうやら、ここは冬に来る方が良いらしい(雪が積もるし、乾季で晴天に恵まれやすくなる)。

 道はこの先、氷河のすぐ近くまで延びているが、こうなるともう観光する気分ではないので、少々休んだら帰途につく。そして、ロープウェイ乗り場からバスに乗り、一気に磨西に戻った。予想通り大したことなかったが、十分想定内の結果であった。

View of Conch Valley
視景台から望む氷河

 翌18日は雨に見舞われたので、移動日に決定。康定行を探すが、定期バスはないそうで、ミニバス乗り場に行ってみる。すると、ここには確かに康定行があるが、他に乗客がいないので1時間以上待機。それでも客は現れなかったが、もう諦めたのか、北に向けて出発した。

 客は、新興に着いたところで大量に乗ってきて、たちまち満員になってしまった。バスはここからグングン高度を上げ、いかにも最近造られた道路を登っていく(ここは以前、トレッキング道があるだけだった)。そして、雪門峠(3846m)を越えると一転してつづら折の下りとなり、谷間に向けて突っ走る。やがて街並みが見えてくると、ほどなくして康定に到着した。

 結局昼過ぎには着いてしまったが、街は思いのほか賑わっていて驚かされる(いちおう甘孜藏族自治州の州都だ)。この後は理塘経由で稲城に行きたいので、バスターミナルに出向いて調べると、理塘行というのはなく、逆に稲城まで直行できてしまう。かつては理塘で1泊して2日かかる距離だったのに…しかし、理塘は結構良いところだと聞いていたので、ここは少々の寄り道をと、理塘までのチケットを購入。早朝出発なので、ターミナル近くの香格里拉招待所に部屋を確保して、万全を期した。

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