検索 Google
五輪館
Back|Next
旅巧館旅行記アジア>中国西南部
中国の国旗

旅行記:中国西南部(世界自然旅)

16.龍鱗の瑶地 (2004/9/9:晴時々曇

 混雑再び

 九寨溝から黄龍へは、幸い定期バスが出ているので、昨日のうちに確保し、早朝に出発となった。今日は昨日以上の好天となり、雲ひとつ見当たらない。これなら、今日1日で黄龍の観光も終えることができよう。一刻も早く現地に着いて、混み合う前に観光をしたいものだ。

 ところが、バスは途中の土産物屋で意味もなく休憩となり、無数の観光バスと観光客とともに待機する羽目となった。こんなところで停まるぐらいなら、早く先に行きたいのに…仕方ないのでトイレに行ってみるが、ここは中国らしく、仕切りも何もなくて見せ放題だ(もちろん、大も小も)。これでは出るものも出ない…ということで、黄龍に着くまで我慢することにした。

 バスは30分ほどで再出発となったが、この間、後続の観光バスに何台も抜かれ、もはや混雑は避けようがなくなった。ほとんどのツアーが、九寨溝から黄龍へと流れていくのだから、こうなってしまっては致し方ない。なるようになるさと割り切って、先に進むことにした。

 川主寺まで来たら左折し、いよいよ黄龍に向かって急勾配を登っていく。荒涼とした中を進み、しばらくすると急に視界が開けて、急峻な渓谷、そして岷山山脈の主峰・雪宝頂(5588m)が見えてきた。時間が経って雲が湧いてきたものの、美しい山容だ。幸いにも右側に座っていたので、大展望を満喫。3840mの峠まで存分に眺めて、そこからは一気に下って黄龍入口に到着した。

Xuebao Peak
雪宝頂

 既にもの凄い数の観光バスが駐車している中、バスはやや離れた位置に停まり、ここで下車となった。この時点でもう10時過ぎで、帰りの便は14時頃に出るらしい。しかし、ここは「人間瑶地」(この世の仙境の意)とも呼ばれる景勝地で、3,400あまりのテーブル状の池が、棚田のように連なっているという。どうせ九寨溝に戻るわけではないので、あまり時間を気にせず巡ることにしよう。

 麗しの池尽くし

 荷物を入口付近に預け、110元を払って入場する。かご屋を無視して歩いていくと、まもなく登りとなり、最初の見所、迎賓彩池がお出迎え。想像していた通りの景観で、しばし見惚れてしまう。時々集団が通り抜けるので、じっくり見るわけにもいかないのだが、この石灰が作り出す景観はなかなかの造形美である。

Ruins of Temple of Wealth God
迎賓彩池

View of Wealth God
棚田のように連なっている

Glowing Waterfall
飛龍流輝

 飛龍流輝を左に見ながら進むと、その先で黄緑色をした瀲籏湖が登場。さらに蓮台飛瀑、洗身洞と滝が続き、次から次へと見所が現れる。そして、その上に登ると金沙舗池の脇を歩くようになった。まるで黄金に輝く龍の鱗のようだ。一般的な黄龍のイメージとは異なるものの、奥には玉翠山(5160m)も見えて、これはこれで珍しい景色である。

Green pond
瀲籏湖

Golden Sand on Earth
金沙舗池

View of Yuchuifen
玉翠山を望む

 なおも緩やかに登ったところで盆景池に到達し、再び美しい池の眺めが広がった。森を抜けてさらに進めば、今度は明鏡倒映池が出現。またも棚田のような景観に目を奪われるが、この先はしばらく絶景が広がっているようだ。ここでなぜか風が強まって寒かったが、それにも耐えて、とにかく見尽くす覚悟で周囲を巡った。

Potted Pools
盆景池

Mirror Pool
明鏡倒映池

 その先の娑夢映彩池も美しく、彩り豊かな池が連なっているが、ここは記念撮影の戦場と化しており、撮影が困難な状態になっている。こちらはただ綺麗な景色を撮りたいだけなのに…

Huang pool
娑夢映彩池

 しかし、それ以上の景観だったのが、続く争艶彩池である。これぞ黄龍!と言わんばかりの眺めで、緑から青まで、様々な色をした池が段々畑のように連なっている。形も実に様々で、これほど麗しい絶景を見せられては、心躍らずにはいられない。まさに艶や彩りを争うような姿は、この世の仙境に来たような心地であった。

Glamours Ponds (1)
争艶彩池

Glamours Ponds (2)
鮮やか過ぎる池だ

Glamours Ponds (3)
微妙に異なる色合い

Glamours Ponds (4)
何段にも連なって流れていく

 何という色彩!

 後ろ髪引かれる思いで争艶彩池を去ると、ほどなくして下山路との分岐に到着した。ここで道半ばといったところだが、既に高度が3400mを超えているせいか、道端で休む人が続出し、歩くペースも皆だいぶ遅くなっている。ツアーでは十分な時間が取れないため、この辺りで引き返してしまう人も多いらしい。私にはそんな縛りはないので、そのまま進んでいった。

 あまり景色が開けない中、息絶え絶えの人々を尻目に、ごぼう抜きして登っていく。どうやら、この程度の高度は問題ないようだが、さすがに籠持ちには勝てない…時々道を譲りながら進むが、ご苦労様である。

 思いのほか疲れることなく、淡々と歩いていくと、30分ほどで黄龍古寺が見えてきた。ここまで来ればもう五彩池は目の前。入口から3.6km歩き、高度3550mまで登ってきて、ついに最大の見せ場に迫ってきたわけだ。先ほどの争艶彩池でも感動しただけに、否が応でも期待は高まった。

 とりあえず黄龍洞は無視し、寺の脇を抜けていく。するとまもなく分岐となったが、ここは足の赴くまま、登りの道を選ぶ。さすがにこの辺りは混雑していて、人の数も喧騒もなかなかのものだ。しかし、登るにつれてそれも軽減され、ついに展望台にたどり着くと、おぉ、眼下に五彩池が広がっているではないか! 何という色彩、何という景色!! 龍の鱗のような眺めは圧巻で、この世のものとは思えぬ素晴らしさだ。これには感嘆せずにはいられない。ここまで歩いてきて、本当に良かった!

Multi-colored Pool
五彩池現る!

Page Top
Copyright © gorinkan.org All Rights Reserved.