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旅行記:中国西南部(世界自然旅)

4.リハビリ登山 (2004/8/23:曇時々晴

 療養開始

 興坪にやって来たのは午後3時過ぎだったが、街中から老寨山旅館までは距離があったので、重い荷物を背負って歩く羽目となった。そして、漓江が目の前に見え始めたところで宿を発見。やっとの思いで到着した。

 恐る恐る中に入ると、ちょうど日本人の若者が3人談笑しているところで、まもなく林さんも現れた。とりあえずは話に加わるが、やはり体調が悪いので、今日はここで泊めてくれるようお願いし、2階のドミトリー(でも、他に客はいない)に通してもらう。冷房付で1泊25元(約375円)と格安だし、インターネットも洗濯も無料だそうだから、これは快適に療養できそうである。

 しばらく横になって休んでいると、下にいた日本人女性がやって来て、イカダの用意ができたので遊びに行かないかと誘われた。いきなりで驚いたが、せっかくの機会だし、調子も幾分回復気味だったので承諾。急ぎ支度を整えて、川岸に向かった(昼間は観光船が無数に航行しているので無理だが、朝晩は可能らしい)。

 先の2人はもう陽朔に帰ったとのことで、私と女性の2人で漕ぎ出すが、さすがにイカダは(5本の竹を組み合わせただけで)不安定なので、注意しないと転覆しかねない。最悪の場合に備えて、カメラなどは防水対策を施しているものの、思うように操縦できないし、やはり不安であった。

 それでも、川面から眺める奇峰群の眺めは素晴らしいし、何より静かに佇めるのが良い。この時間になると、川で魚を捕っている人の姿もあり、牛を連れて歩く人の姿もありと、村の素朴な生活を垣間見ることもできる。中国に来てからというもの、どうも旅を「させられている」感覚であったが、ようやく楽しめた気がした。

Lijiang at Xingping
川面からの眺め

Buffalo at Xingping
水浴びする水牛の親子

 回復の兆し

 それでも、体調は一向に良くならない。気を遣って、私にはお粥などを用意してくれるのだが、なかなか食べ物を受けつけず、翌日になっても回復の兆しは見られない。正露丸の効き目は全くなく、原因も不明だから手に負えない。中国ではよく、油が合わなくてお腹を壊すらしいが、それが原因だろうか、それとももっと悪性の病なのだろうか…

 すると、見かねた林さんが現地の薬を処方してくれた。これは結構効き目あるから、というので有難くいただくと、しばらくは下痢の状態が続いたが、体調は明らかに回復してくるのがわかった。どうやら細菌性の下痢にかかっていたらしく、徐々に食べ物が喉を通るようになってくる。なんとか、安静にしている分には問題なくなったので、それからは久々にインターネットをしたり(女子マラソンの野口みずきがオリンピックで優勝したと知ったが、是非見たかった…)、本を読んだりして過ごしたのであった。

 こうして、2日目は療養に専念し、3日目を迎えると、まだ万全ではないものの、だいぶ体調も回復してきていた。ここは非常に居心地が良いが、あまり世話になるのは悪いし、ゆっくりし過ぎると後々のスケジュールが込み入ってきてしまう。早いところ体を治して、また旅を始めなければ!

 昼食時になると、ようやくまともに食べられるようになってきた。ここでは中国人の奥さんが料理をこしらえてくれるのだが、日本人好みの味付けで美味しい。中国に来てからというもの、おかずはともかく、白米のまずさに閉口していたのだが、ここのご飯は美味しくいただける。栄養も取れるようになって、これから本格的なリハビリだ。

 リハビリを兼ねて

 食後、少し落ち着いたら、手始めに興坪の集落を歩いてみる。外は炎天下で相当暑いが、思っていたほどしんどくはない。この辺りには古い木造家屋が多く残っており、古き良き中国の風景が見られるので面白い。狭い路地を歩いたり、水辺を歩いたりしてのんびりと過ごした。

 それでもまだ余裕があったので、今日は天気も良いことだし、リハビリを兼ねて友好亭に登ることにした。少々休憩し、夕方になったところで出発。宿の裏手から登り始めるが、220m上まで急登するだけあって、のっけから階段の上り坂が続く。頂上まで1159段あるというのも驚きだが、もっと凄いのは、これを林さんが手弁当で造ったということ。彼はネパールでも集落に電気を引いて、現地の教科書に掲載された人なのだが、その活動には脱帽である。

 道はちゃんと出来ているので、急がず焦らず、着実に階段を上がっていく。次第に急な箇所も現れたが、そのまま登り続けると、まもなく山頂の友好亭が頭上に現れた。思ったより楽で、結局20分もかからずに到着したが、ここからは桂林らしい奇峰群のパノラマが広がり感動的だ。漓江は足下に広がり、蛇行して流れている。こんな素晴らしい場所は、桂林一帯でもまずないだろう。無理をしてでも登ってきた甲斐があった。

View from Friendship Pavilion
友好亭からの眺め

Xingping view
興坪の集落を望む

Xingping sunset
奇峰に沈む夕陽

 せっかくなので、夕陽が沈むまで、1時間近く滞在して帰路につき、10分あまりで下山(結局、誰にも会わなかった)。すると、何だか様子が変だ。聞けば、例の女性と中国人の男がイカダで遊びに行って、転覆してしまったらしい。幸い大事には至らなかったようだが、漓江でのイカダ遊びは甘く見ない方が良いのかもしれない。

 ともあれ、これでようやく出立の準備ができた。林さんらは、完全に治してから出かければ良いのにと心配してくれるが、これ以上お世話になるのは申し訳ないし、そもそも私に沈没型の旅は似合わない。もともとは陽朔から日帰りで訪れようと思っていたぐらいだから、もう十分に滞在したと言える。明朝大丈夫なようなら、陽朔に戻ると固く決意して眠りについた。

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