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旅行記:カナディアン・ロッキー(世界自然旅)

60.行けるところ (2003/8/1:晴時々曇

 天使の翼

 今日から8月。空を見るとまた晴れているようだが、山火事の煙でかなり霞んでいる。まさかこんな事態になるとは思いもしなかったが、とりあえず行けるところに行くしかない。

 と言うことで、いつも通り早起きして宿を発ち、一路キャベル・メドウ(Cavell Meadows)を目指す。ここはジャスパー近郊で最も訪れたいと思っていた場所で、天使の翼のようなエンジェル氷河(Angel Glacier)と、屹立するエディス・キャベル山を間近に望もうという魂胆である。

 アイスフィールド・パークウェイを右折し、舗装された山道を15kmほど走ると、眼前にエディス・キャベル山が視界を遮るように現れた。想像していた以上に大きく、美しい山だ。ここは人気の場所なので、非常に混雑する(時間帯によっては一方通行になってしまう)と聞いていたが、特に問題なく駐車場にたどり着くことができた。

Mt Edith Cavell
エディス・キャベル山

Angel Glacier
エンジェル氷河

Angel Glacier and Cavell Pond
エンジェル氷河とキャベル池

  既に十数人の先客がいたが、まだそれほど混雑していない。正面に大きなエディス・キャベル山を見ながら歩き始め、分岐を左に入ってモレーン脇を緩やかに登っていく。この辺りは岩場になっているので、ナキウサギがちょこまか動き回る姿が見える。するとエンジェル氷河が右手に見え始め、直下のキャベル池(Cavell Pond)とともに全貌があらわになってきた。天使が羽を広げたような懸垂氷河で、なかなかの景観だ。

  樹林帯の中をしばらく登っていくと、次第に氷河の見晴らしが良くなり、やがて視界の開けたメドウに出た。ここがキャベル・メドウで、マウンテン・ヘザーやパートリッジ・フット(Partridge Foot)などの花々も見られる。エディス・キャベル山はいよいよ覆いかぶさるように迫り、氷河も目の高さになってくる。ここは周回コースになっているので、半時計周りで気軽に歩いていった。

 展望と喧騒

 気持ちよくメドウを歩いていると、半分ほど周ったところに分岐があり、ここから稜線を登れるようなので歩いてみる。こちらは一転して岩場の不毛地帯となり、風もかなり強い。意外にきつい登りだが、段々とエディス・キャベル山の眺めが良くなってきた。さらに頑張って、人の集まる展望地まで登れば、神々しいまでのエディス・キャベル山の姿を望むことができ、素晴らしい眺望が得られる。これは登ってきた甲斐があった。

Mt Edith Cavell and Angel Glacier
エディス・キャベル山とエンジェル氷河を望む

 しばらくここでゆっくりしたいところだが、風が非常に強いので長居は難しい。先に訪れていた日本人の中高年グループがちょうど帰っていったが、私もそれほど遅れることなく下山の途についた。

  快調に下っていくと、途中で先の日本人グループが休んでいる。あっさり追い抜こうとすると声をかけられたので、今3ヶ月ぐらい旅行しているんですよ、などと話をした。「それは良いね~」などと言いながら「でも、ちゃんと働いて年金も払ってくれないと困るよ、俺たちのために」なんて言い出す。そんなこと言われても…

Partridge Foot
パートリッジ・フットの花

  メドウに戻ったら、モレーンまで一気に下っていく。この頃にはもうかなりの人手となっていたが、ここのナキウサギはそれに負けず劣らず活発で、かなり機敏に走り回っている。こんな元気なナッキーは初めてだ。

  分岐に戻ると、ここからは時計回りの一方通行なので、左折してキャベル氷河(Cavell Glacier)とキャベル池の畔まで歩く。こここそ異常なまでに混んでいて閉口したが、ちゃんと周回して、11時前には歩き終えることができた。

Cavell Pond
キャベル池

  こうして駐車場に戻り、新設されたばかりのトイレに入ると、ドアに「ロッキー最高!」と日本語で落書きされていた。ご丁寧に名前と日付まで書いてある…私は言いたい。「ロッキー最高、お前は最低!!」

 霞むマリーン・レイク

 帰路は多少混んでいたものの、大した混乱もなくジャスパーに戻ることができた。今日はこの後、午後3時からマリーン・レイクのクルーズを予約しているので、街中を散策し、久々にインターネットをしたりして暇をつぶす。この街は、ロッキーでバンフに次ぐ大きな街らしいが、ずいぶん雰囲気は違って、のんびりして過ごしやすい印象だ。空がもっと澄みきっていればなお良いのだが…

 少し早めに着いておこうと、1時過ぎにはジャスパーを出立し、アサバスカ川を渡って東へ走る。マリーン川(Maligne River)に沿って遡上し、途中のメディスン・レイク(Medicine Lake)で小休止。ここものどかで良いところだ。さらに奥へと走っていくと、やがて終点のマリーン・レイクにやって来た。

Medicine Lake
メディスン・レイク

 まだ出発まで1時間近くあったが、遅めの昼食を取ったりして時を待つ。もっと騒々しいのかと思っていたが、湖畔は思ったより静かだ。そして、時間が迫るとともに人も増えてきて、ほぼ定刻に出発した。

  家族連れで結構混み合う中、湖を奥に向かうが、進むにつれて湖の色が鮮やかになり、氷河湖らしい風情となる。色合いと周囲の眺めは素晴らしいが、ここでも空が霞んでしまっているのが残念だ。なんて不運なこと…

View of Maligne Lake
マリーン・レイクをゆく

  1時間ほどの航行で、急に湖の幅が狭くなり、まもなく小さな船着場に泊まった。ここで10分ほどの猶予が与えられ、外に出て写真を撮ってよいとのこと。さっそく降りて湖畔を歩くと、すぐに理由がわかった。先ほどまで気づかなかったが、湖畔の先には有名なスピリット島(Spirit Island)があり、島越しに湖の眺めが得られるのだ。これこそマリーン・レイクの、いや、カナディアン・ロッキーの代表的な景色。霞空が返す返すも残念だが、とにかく夢中で写真を撮った(もっと時間があっても良いと思うが…)。

Spirit Island
スピリット島越しの景観

  ぎりぎり船に戻ったら、後は元来た航路を引き返し、5時頃に湖畔に到着。既にすっかり人気がないが、おとなしくジャスパーの宿に戻っていった。

  宿に着いて、スタッフに荷物の行方を確認してみると、今はレイク・ルイーズにあるとの情報を得た。なんだ、元に戻ってしまったのか…まぁでも、なくなったわけではないので良しとしよう。明日必ず送ってもらうようお願いして、この場は引き下がった。

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