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旅行記:カナディアン・ロッキー(世界自然旅)

58.アイスフィールドのハイライト (2003/7/29:晴

 最難関の登り

 3日目はいよいよハイライト、峠を越えてジャスパー国立公園(Jasper National Park)へと入っていく。道中、最大の急勾配あり、氷河ありと、見所の多い区間だ。

 今日も晴天の中をスタートし、左にアメリー山(Mt Amery:3334m)、サスカチュワン山(Mt Saskatchewan:3341m)、右にコールマン山(Mt Coleman:3125m)、シラス・マウンテン(Cirrus Mountain)などを見上げながら走っていく。渓谷沿いの緩やかな登りで、快適な出だしであった。

Mt Amery
アメリー山

 15kmほど進んだところで徐々に勾配がきつくなり、ビッグベンドを周り込んだら、ついに最難関の険しい登りが始まった。ギアを落とし、少しずつ登っていくが、さすがに厳しい(すんなり通過する車が恨めしい)。歩くようなペースで漕ぎ進んでいくと、やがて展望台が見えるようになり、右手に素晴らしい展望が広がってきた。もう少しだ。

  なんとか展望台まで登ったら休憩。一般観光客の奇異な視線を気にしつつ、この雄大な眺めを楽しむ。そして、体力が回復したら再び登り始め、ようやく急登が終わった。尾根を周り込むとアサバスカ山東面が見えるようになり、まもなくパーカーズ・リッジのトレイルヘッドに到着。今日は絶好の天気なので、先日のリベンジといこう。

Mt Athabasca East
アサバスカ山東面

 後退著しい氷河

 自転車を置いて登り始めるが、先日歩いているので余裕綽々。30分足らずで尾根に出ると、後は右手にサスカチュワン氷河を見ながら展望地へと下っていく。当たり前だが、晴れていると美しさは段違いで、先日とは別物のように見えてしまう。それでも、この氷河の後退していった跡が痛々しい…ロッキーの氷河は迫力に欠け、後退著しいものが多いのは残念だ(その代わり、氷河湖は素晴らしい)。

Saskachewan Glacier
サスカチュワン氷河

Parker's Ridge
氷河後退の跡が痛々しい

 駐車場に戻り、再び漕ぎ始めると、まもなくサンワプタ・パスに到達。ここから下ってコロンビア大氷原に向かうが、途中で例の親子づれに追いついた(寄り道している間に抜かれたらしい)。なおも下って分岐を左折したら、そのままアサバスカ氷河の末端を目指した。

View of Athabasca Glacier
アサバスカ氷河

Mt Athabasca North
アサバスカ山北面

 ここは氷河からの吹き降ろしの風が強く、自転車のバランスを保つのが難しい。後ろから自動車がプレッシャーをかけてきたので、不安に思いながらも、スピードを落とさず走り続ける。すると猛烈な横風を受け、ついに転倒してしまった! 一瞬ひき殺されるかと思ったが、車は止まり、「大丈夫か?」と声をかけてくれる。右の肘と膝を打ってしまい、結構出血もしていたが、大事には至らずに済んだ(ちなみに、ヘルメットは支給されていなかった)。

  痛む体を引きずりながら駐車場まで下り、ここからアサバスカ氷河の末端部を歩く。道中には年代ごとの氷河末端の位置が示されているが、ここも後退ぶりが著しい。ほんの10年でも恐ろしく後退しており、地球温暖化の威力を思い知らされてしまった(50年前には車道まで延びていたらしい)。

Mt Andromeda
アンドロメダ山

  氷の上は滑りやすいが、気をつけながら普通の靴で登っていく(途中で諦めて引き返す人も多い)。氷の上だけあって涼しいが、ここでも多くの氷が溶け出しているのがわかる。アサバスカ山とアンドロメダ山(Mt Andromeda:3450m)を横目に見上げながら斜面を登っていくと、やがて行き止まりのロープが登場。奥には氷河ウォーク・ツアーの人たちが見えるが、一般人はここまで。氷河をじっくり眺めたら、さらに注意を払って下っていった。

On Athabasca Glacier
アサバスカ氷河上より

Mt Athabasca and Andromeda
アサバスカ山とアンドロメダ山

Tangle Falls
タングル滝

 山場を越えて

 腹ごしらえを済まし、再び漕ぎ出すと、しばらくはサンワプタ川(Sunwapta River)に沿ったアップダウンが続く。振り返ればアサバスカ山とアンドロメダ山が秀逸で、次々と変化する景観に飽きることはない。

 ここからはまた一気に高度を落としていく。左手にはキチナー山(Mt Kitchener:3505m)やスタットフィールド氷河(Stutfield Glacier)が望まれ、右手にはタングル滝(Tangle Falls)も現れる。サイクリング最大の醍醐味で、実に気持ちいい! やがて傾斜が緩くなると、サンワプタ川に沿ってほぼ平坦な道を走ることになる。やや下り気味のはずなのに、この走りの悪さは何だろう…そんな疑問を抱きつつも、ほどなくして本日の宿、Beauty Creek Hostelに到着。振り返れば川越しにスノードーム(Snow Dome:3520m)が大きい。今日は50kmあまりだったが、まだ昼下がりで、余裕のゴールであった。

 この宿はアットホームな雰囲気で、宿の人は皆親切にしてくれる(そのためか知らないが、結構混んでいる)。また、ここにはシャワーがあるので、お願いして3日ぶりに清潔な体を手に入れることができた。

  残り2日とはいえ、もう山場は越えてしまい、後はほとんど下りだ。そう思うと、だいぶ気が楽になった。

Snow Dome
サンワプタ川からスノードームを望む

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