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旅行記:カナディアン・ロッキー(世界自然旅)

53.最高の誕生日 (2003/7/23:晴時々曇

 念願のオハラ

 昨日の「奇跡」を経て、いよいよ念願のレイク・オハラに入る。このところ好天に恵まれていたが、今朝も快晴で、絶好のハイキング日和。実は今日が30歳の誕生日なのだが、これは楽しみになってきた。

 駐車場に車を置き、8時のバスに乗車。当然満員だが、皆とても楽しそうである。未舗装路をノロノロ進み、終点に到着したら、さっそくレイク・オハラの湖畔に出てみる。美しいエメラルド・グリーンで、とても綺麗な湖だ。ラッシュには巻き込まれたくなかったので、まずはウォーミングアップを兼ねて、この湖の周りを歩くことにした。

 湖の西を周り込んで北岸を歩き始めると、しばらくは後続が追いかけてきたが、オエサ湖(Lake Oesa)への分岐を過ぎると誰も付いて来なくなった。作戦通りだ。湖面に映るシェーファー・リッジ(Scheffer Ridge)を眺めながらのんびりと歩いていくが、限られた人しか入れないので、とても静かであった。

Lake O'Hara
レイク・オハラ

  楽々一周したところで、ここからが本番。またも西岸を周り込んだら、次の分岐を左に入り、急坂を登っていく。これは一般向けのコースではないので、のっけから非常に厳しい登りが続くが、樹林帯の上まで来ると、眼下にレイク・オハラが広がって素晴らしい。やがて崖の張り出した展望地が現れるが、これこそ現地のガイドブックの表紙を飾っていた絶景。カメラをセットして撮影を試みる…が、なぜかうまくシャッターが切れない。こんな時になぜ…

  原因不明につき、ここは断念してさらに急登をこなしていく。まもなく傾斜がやや緩み、ウィワクシィ・ピーク(Wiwaxy Peaks:2703m)の斜面をトラバースするようになると、レイク・オハラが遠ざかり始めたので再撮影。すると、ここでスローシャッター・モードに勝手に変わっていたのに気がついた。これでようやく、素晴らしいオハラの姿を捉えることができた。やれやれ…

Wiwaxy view of Lake O'Hara
レイク・オハラとシェーファー・リッジ

  そのまま岩がちの斜面を登ると、まもなくウィワクシィ・ギャップ(Wiwaxy Gap)に到達。ここから北方の展望が得られるようになるが、いかんせん風が強く、まともに立っていられない。長居は危険なので、体力が回復したら先へと進み、ヒューバー山(Mt Huber:3368m)の斜面をトラバースし、オエサ湖を目指した。

Wiwaxy Gap
ウィワクシィ・ギャップより

 絶景の嵐

 このトラバース道は展望が良く、眼下にヤクネス・レイク(Yukness Lake)、ビクトリア湖(Lake Victoria)、リフロイ・レイク(Lefroy Lake)といった小さな湖が見える。高度を下げるようになると、麗しのオエサ湖がいよいよ近づき、まもなく湖岸へと下り立った。湖畔からはグレイシャー・ピーク(Glacier Peak:3283m)が覆いかぶさるように迫り、重苦しいほどの眺めだ。

Lake Oesa
オエサ湖

 ここで少し休んだら、今度はヤクネス・リッジ(Yukness Ridge)を周り込み、オペービン・プラトー(Opabin Plateau)に向かう。沢を渡り、西側の岩場に取りつくと、やがてレイク・オハラが真下に見え、周辺の山々も一望のもととなる。ここはポピュラーな道なのか、道中には結構な数のハイカーがいるが、皆感動しきりのようだ。

Lake O'Hara from Yukness Ridge
レイク・オハラが真下にある

 右に素晴らしい眺めを見ながら歩いていくと、次第に左へ曲がるようになり、まもなくオペービン・プラトーが右手に展開するようになってきた。ムーア・レイク(Moor Lakes)などを眺めながら下っていくと、たどり着いたのはハンガビー・レイク(Hungabee Lake)。ここも悪くないが、もう一つ先のオペービン・レイク(Opabin Lake)が最奥なので、ひとまずそこまで歩いていく。

Hungabee Lake
ハンガビー・レイク

  湖にやって来ると、正面にハンガービー・マウンテン(hungabee Mountain:3493m)が屹立し、振り返ればハンガビー・レイクと山々が望めて、なかなかの眺めだ。が、ちょうど昼時とあって多くのハイカーであふれているので、ここはそそくさと後にし、西側の道を下っていった。

Opabin Lake
オぺービン・レイク

View of Opabin Plateau
オペービン・プラトーを望む

  いくつかの湖を横目に下山し、今度は分岐を左へ、左へと進んでいく。そして、レイク・オハラへ本格的に下り始める手前で左に入り、シェーファー山(Mt Schaffer:2692m)の斜面を登り始めた。

  ここも岩場の急登となるが、まもなく眼下にレイク・オハラやメリィ・レイク(Mary Lake)が望めるようになる。色の違いがよくわかって見事。さらに進めば、屏風のようなヒューバー山、ビクトリア山まで現れた。ここまで来るともう、絶景の嵐だ。大感動に包まれながら登りきると、知る人ぞ知る展望地、オール・ソールズ・プロスペクト(All Souls' Prospect)に到着。ここは素晴らし過ぎるので、じっくりと眺望を楽しむことにしよう。

All Souls' Prospect
オール・ソールズ・プロスペクトの絶景

 蒼い湖へ

 こんな絶景の地でも、他に誰もいないのだからたまらない。来し方のオペービン・プラトーの眺めも良いし、行く手のシェーファー・レイク(Schaffer Lake)もよく見える。この一帯の景観を一望しているわけで、しかも独り占めしているのだから何という贅沢だろう。

 30分以上はゆっくり過ごしたが、風が強く、残り時間も気になってきたので、適当なところで下り始める。ここからシェーファー・レイクまでは相当きつい急斜面を下る(逆だったら大変!)が、ハードコース続きなのでさすがに疲れてきた。無事下りきって湖畔に出たら、小休止の後、さらに奥の湖、マッカーサー湖(Lake McArthur)を目指した。

Schaffer Lake
シェーファー・レイク

 湖岸を周り込んだら、岩がちの道をトラバースしながら登っていく。シェーファー山を巻き込むように進むと、前方の視界が開けてきて、まもなくマッカーサー湖が見え始めた。湖岸まではもう少しだ。

  ここを快調に下っていけば、マッカーサー湖と、その奥に聳えるビドル山(Mt Biddle:3319m)を望むことができる。この辺では珍しく、湖は深い蒼色をして、吸い込まれそうだ。最初から最後まで、実に変化に富んだエリアであった。

Lake McArthur
マッカーサー湖とビドル山

  帰路は西側のコースを採り、マッカーサー・パス(McArthur Pass)経由で下っていく。シェーファー・レイクから先は林の中の下り道となり、黙々と歩くが、1時間ほどで無事終バス前に戻ることができた。それにしても本当に絶景の連続で、これまで歩いたトレッキング・コースの中でも一番と言って良いだろう。生涯忘れられない、最高の誕生日となった。

Lake O'Hara again
再びレイク・オハラ

  もう大方の人たちは帰ったとみえて、帰りのバスはガラガラであった。車に乗り換えてレイク・ルイーズに帰ったら、今日は記念すべき30歳の誕生日なので(でも、周囲に知っている人はいない)、一路Chateau Lake Louiseに向かう。貧乏者なのでレストランには入れないが、軽食コーナーで精一杯の贅沢を試みる。完全に自己満足だが、それでもう、今日という日は十分であった。

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