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旅行記:カナディアン・ロッキー(世界自然旅)

43.遥かなるアシニボイン (2003/7/11:曇時々晴

 名峰に迫る

 名峰・アシニボインは、是非とも訪れたいと思っていた山だ。通常ここに向かうには、ヘリコプターを使ってアクセスする(日本人のツアー客はほぼこれ)か、シャーク山(Mt Shark)登山口から歩くか、サンシャイン・メドウから歩くかである。金欠の身にヘリコプターなどもってのほかだが、キャンモア~シャーク山登山口のアクセスも、シャトルバスで通常$40のところ、1人だと倍になるというので、往復となれば$160…ただ、サンシャイン・メドウからの往復では相当しんどいので、ここは間を取って、サンシャイン・メドウからシャーク山登山口まで縦走することにした。

 まずは昨日同様シャトルバスに乗り込み、サンシャイン・メドウを目指す。10時頃到着したらさっそく歩き出し、右手にロック・アイル・レイクへの道を分け、しばらくは広々とした草原を進んでいく。重いバックパックを背負った人は1人だけだが、この日は他に2組の老夫婦が前後に歩いていて、思ったより賑やかであった。

 道はやがて登りとなり、クオーツ・ヒル(Quartz Hill)に向けてて高度を上げていく。登りきると、前方の視界が一気に開けて、足元にハワート・ダグラス・レイク(Howard Douglas Lake)とシチドー・ピーク(Citadel Peak:2607m)、そしてその先にアシニボイン山が見えてきた。期待通りの光景に、胸躍る思いであった。

Quartz Hill
クオーツ・ヒルからのアシニボイン山

Howard Douglas Lake
ハワート・ダグラスレイクとシチドー・ピーク

 ここからハワート・ダグラス・レイクまで下っていくと、しばらくは広大なメドウの中、緩やかな道が続く。やがてシチドー・ピークが邪魔して展望がきかなくなるが、ここを周り込んでいくと、ほどなくしてシチドー・パス(Citadel Pass)に到達し、再びアシニボインの雄姿が目に飛び込んできた。ちょうど昼時だったので、ここで昼食を取って一休みした。

Citadel Pass
シチドー・パスより

 苦難の道

 この先は、さすがに日帰りで訪れるのは困難なので、完全に私の独壇場となった。アシニボイン山州立公園(Mt Assiniboine Provincial Park)に入り、少し下って湖沼群を抜けると、ここから一気に谷間を下り、森の中に突入していく。それでも、木々の切れ間から覗くシンプソン・レンジの山々は美しく、途中の開けた場所で少々休んで景色を楽しんだ。

Simpson Ridge
シンプソン・レンジ

 少し下ると分岐が現れたので、ここを左に入ってゴールデン・マウンテン(Golden Mountain:2902m)の裾を歩いていく。あまり歩かれていないのか、この辺りは草木が生い茂っていて歩きにくい(花はそこそこ咲いている)。緩やかに登るとゴールデン・バレー(Golden Valley)に出て、谷からの道と合流。やや岩がちになってきたが、本日の宿泊地、オグ・レイク(Og Lake)まではもう少しだ。

 地図を見ると、ここからはさほど高低差がないように見えたが、実際には結構な登りが続く。この辺りは"Valley of the Rocks"と呼ばれる岩の崩落地帯で、意外に歩きにくいところだ。湖まではたかだか6km、普段のペースなら1時間半ほどで着くはずだが、なかなか見えてこない。どうしたのだろう…

Valley of the Rocks
岩の崩落地帯をゆく

  久々のバックパッキングで体力を消耗してきたので、一刻も早くたどり着きたいのだが、気持ちとは裏腹に足が進まない。だいぶ陽も陰ってきて、少々心もとない状況になってきた。まだか、まだか…苦難の道は続く。

 一人キャンプ

 すると、岩場を周り込んだ所で、前方に神々しいまでのアシニボイン山が再び姿を現した。おぉ…感動で言葉が出ないが、ここまで来れば本当にもう少し。気を入れ直して駆けるように進んでいった。

 こうして、どうにか無事Og Lake Campgroundに到着。湖越しに見るアシニボインもまた素晴らしい。もう疲労困憊だったが、苦労して歩いてきた甲斐があったというものだ。

Assiniboine from Og Lake
オグ・レイクから望むアシニボイン山

 通常、カナダのキャンプ場は事前に予約をしなければならないが、ここは州立公園なので先着順となる。一杯だったらどうしよう…と思っていたが、なんと誰一人いないのだ。ここまで人がいないとかえって不気味だが(クマも多いらしいし)、この場を独り占めできるとは、何という贅沢だろう。

  とりあえず荷物を置いたら、何はなくとも腹ごしらえ! アシニボイン山を見上げながら、湖の畔で食事をする。食後バックのもとに戻ると、食料が荒らされた跡があった。リスか何かだろうか…あまりに疲れていて外に置きっ放しにしていたのだが、反省だ。

  それからテントを組み立てるが、いつの間にか蚊が多くなり、とても外でのんびりしていられなくなってしまった。やむなくテント内に逃げ込み、網目越しに外を眺めていると、次第にアシニボイン周辺の雲が消え、みるみる美しい姿になっていった。これならきっと明日は大丈夫だろうと信じて、この日はぐっすりと眠りについた。

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