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旅行記:オーストラリア(世界自然旅)

73.聖地巡礼 (2003/4/25:晴

 皆が早起き

  ウルル・カタジュタも2日目(最終日)になったが、まずはウルルの日の出を見るため5時頃起床し、静かに準備を進める。外はまだ薄暗く寒いが、車は6時前に迎えにやって来て、ビューポイントまで連れていってくれる。偶然にも、名古屋の彼とは今日も一緒であった。

  ところが、ビューポイントには既に多くの人が待機しており、その数は増える一方であった。これだけ多くの人が、日の出を見るために早起きしているとは…凄いとしか言いようがない。

  しばらく待っていると、徐々に空が白み出し、やがてウルルに光が差し始めた。岩の形は正直イマイチだが、昨日の夕陽よりも赤く染まり、鮮やかで美しい光景である。少しずつ赤みを増すウルルの姿を見ていると、時が経つのを忘れてしまいそうだ。

  そしてショーが終わると、車は登岩口まで客を運ぶのであった。

Sunrise Uluru
朝焼けのウルル [→Flashスライドショー]

 登岩ではなく周回

  ところで、ウルルを訪れる観光客のおよそ7割は登岩するらしいが、私はアナングの意思を尊重し、もともとウルルに登る気などなかった。むしろ聖地が点在する周回コース(1周約9km)を歩く方が、ウルルの様々な表情を見ることができるし、文化の理解にも役立つ。よって、今回はウルル・ベースウォーク(Uluru Base Walk)を歩くことにした。

  それゆえ名古屋の彼とはここでお別れ…のはずだったが、登岩口は強風のため閉鎖されているではないか。そこで彼も周回コースを歩くこととなり、まずはマラ・ウォーク(Mala Walk)から歩き始めた。

  登岩口が閉鎖されているためか、ここは思いのほか人が多い。なかには日本人団体客もいて、登れないと不満を漏らしている人もいる。しかし頭上を見上げると、ウルルが実に表情豊かな顔を見せている。遠くから眺めているのでは決してわからない、岩の模様や穴、亀裂、それに洞窟など、実に様々な表情だ。

  聖地マラ・プタ(Mala Puta)を過ぎてカンジュの水場(Kantju Gorge)まで足を延ばすと、早くも人の数はまばらとなり、じっくりゆっくり鑑賞できるようになった。そして、ここから少し戻って先へ進むと、人の数はさらに減り、ついには誰もいなくなってしまった。

Uluru from Mala Walk
マラ・ウォークにて

Uluru wave
えぐれた部分

View of Kantju
カンジュの水場近くの溝 (水が流れた跡)

  北側の聖地、ワラユキ(Warayuki)、ンガルタワタ(Ngaltawata)、チュカチャピ(Tjukatjapi)を過ぎると、広々とした景観の中を歩くようになる。聖地は撮影禁止なので目に焼き付ける以外にないが、これらは確かに独特の形をしており、目を引くものばかりである。

Wide view of Uluru
視界が開けてきた

  それにしても、これだけ見応えのある道なのに、ほとんどすれ違う人がいないのは何故だろう…やがてタプティ(Taputji)という小岩を左に過ぎると、クニヤ・ピティ(Kuniya Piti)が現れ、道が西側に周り込むようになる。ここでおよそ半分だが、この先も奇景の連続で、直接ウルルに触れられる場所もあり、聖地ではないものの不思議な景観が展開していた。

Uluru view
線のような窪みあり

Ikari
イカリと呼ばれる亀裂

  しばらくして人が多くなり始めると、ムティジュル(Mutitjulu)への分岐が登場。この辺りはアボリジナル・アートもあるので観光客が多く、先ほどまでの静寂とは打って変わって賑やかである(絵自体はカカドゥの方が綺麗に残っている)。ここの水場をしばし鑑賞すると、時間の関係もあって、名古屋の彼は先にカルチュラル・センターに向かうと言い出した。私は一周した後に参じることにして、ここでしばしのお別れとなった。

View near Mutitjulu
ムティジュル近くの亀裂

  聖地プラリ(Pulari)を過ぎてからも、ウルルは変幻自在の姿を見せてくれる。そして、3時間ほどかけてようやく聖地巡礼達成! するといつの間にか登岩口が開いていたようで、多くの観光客が登岩に精を出していた。「足ガクガク!」なんて日本語を話しているオジサンもいて、なんだか複雑な気分だ。

  しかし、気がつけばもうあまり時間がないので、急ぎリル・ウォーク(Liru Walk)を歩き、カルチュラル・センターに向かった。

Uluru cut
不思議な凹み

Uluru holes
奇妙な模様

Climber view of Uluru
登岩に精を出す人々

  センターにはアナングの人々の生活や文化、伝統や自然の成り立ちなどが紹介されているので、是非見たいと思っていたが、着いたのはピックアップの15分前、しかも館内は大混雑で、とてもじっくり拝見する余裕はない。仕方ないのでさらっと様子を見、関連する資料を購入して後で勉強することにした。

  こうして無事車に乗り込んだが、名古屋の彼に登岩口が開いた旨伝えると、彼は神妙な面持ちでそれを聞いていた。まだ明日も時間があるので登るのかと思いきや、センターの展示を見て、登るのが申し訳なくなったという。そう、それが正しい姿だと思う。相手の思いを知れば、そう安易に登ろうとは思うまい。これから登ろうという人たちも、せめてこのカルチュアル・センターに足を運び、アナングの人々の願いを十分に理解した上で登岩の是非を判断して欲しいものである。

Mutitjulu
ムティジュルの水場

 ヘソを後に…

  宿に戻ると、後20分ほどで次のツアーが控えていた。慌しく荷物を持ち出し、昼食を口にしてギリギリセーフ。どうにか最後の訪問地、キングス・キャニオンに向かうツアーに間に合った。

  このツアーは元々2泊3日だが、今回は後半の1.5日分だけ参加させてもらう(こうするより他になかった…)。ややお高いツアーのためか、年齢層が高いで、しかも早朝から動き回ってお疲れのようで、車中では多くの人が眠りについていた。しかし、いろいろな人からキングス・キャニオンが一番良かったと聞いていたので、個人的には楽しみで寝るには及ばなかった。

  途中、何度かの休憩を挟みながら、またキャンプファイヤー用の枯木集めなども行いながら、一行は今日の宿泊地、キングス・クリーク・ステーション(Kings Creek Station)に向かう。そして夕方前に到着すると、このツアー会社独自の常設テントが用意されており、快適に過ごすことができる。しかも、食事はご丁寧にもガイドが全て準備してくれる(簡単な手伝いはするものの、これまでのツアーでは主に参加者が料理していた)ので楽チンだ。

  そうなると当然暇なので、他のメンバーが私に気を遣ってか、東洋人が珍しいのか、妙に質問を浴びせてきた。どこ出身か、どこをどれだけ旅行しているのか、食事はどうしている、オーストラリアの印象は、などなど…ネイティブの人たちと張り合えるような会話力は持ち合わせていないので、相当苦戦しながらも、どうにかその場は繕った。

  そして食事を終えると、キャンプファイヤーを囲んでの会話となり、やがてシャワーを浴びて就寝となった。しかし見上げれば空は満天星なので、横になって星を眺め、流れ星を探したりして過ごしたのであった。

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