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旅行記:オーストラリア(世界自然旅)

66.原野を感じながら (2003/4/17:晴時々曇

Hunter at Ubirr
ハンターの絵

 アボリジナル・アート

  ツアー最終日は、昨日の雷雨が嘘のように朝から晴れ渡り、快適な陽気であった。そこで簡単な朝食を平らげ、後片付けを終えると、一向は再びウビルーに向かう。そして、昨日素通りしたロックアートの鑑賞と相成った(ウビルーは、ノーランジー・ロックとともにアボリジナル・アートが残る名所として知られている)。

  「X線画法」と呼ばれる細い線で描かれた絵は、なかなかの見応えである。メイン・アートギャラリー(Main Art Gallery)などでは、カメ、トカゲなどアボリジニの生活と縁のある生き物が多数描かれ、その数の多さ、絵の鮮やかさには驚かされる。岩の突き出た部分にも絵が描かれており、どうやってあんな場所に絵を記したのか不思議だ。

  この一帯は昔からアボリジニが住んできた土地で、2万年前から、狩猟採集の知恵を伝えるために、こうした絵が描き続けられてきたという。イギリスなどから入植してきた白人たちは、アウトバック一帯を「不毛の土地」として住もうとしなかったが、彼らはこの過酷な荒野で生きる術を身につけ、これまで生活してきている。その歴史のスケールを考えると、アボリジニの「偉大さ」が良くわかるというものだ。

  こうして、およそ1kmの散策路を歩き終えると、昨日夕陽を眺めた展望地には行かず、駐車場に引き返してウビルーを後にした。

Turtle at Ubirr
カメの絵

Main Art Gallery
メイン・アートギャラリー

 奇岩展望台

  南下する車中で、ガイドは、次に寄る場所として、昨日行きそびれたノーランジー・ロックとボワリ・ビジターセンター(Bowali Visitor Centre)のどちらにするかと尋ねてきた。しかし私も他のメンバーも思いは1つ、全員一致でノーランジー・ロックを目指すこととなった。

  やがてノーランジー・ロックへの道に入ると、前方の奇岩が徐々に近づいてきた。あれが目的のノーランジー・ロックのようだ。しかし、車はその岩の手前で右折し、細い道に入ってまもなく停車。ここからノーランジー・ロックを望むナウランジャ(Nawurlandja)展望台に登ることとなった。

  やや急な岩盤を淡々と登っていくと、600mほどで展望地に到達した。振り返るとノーランジー・ロックと広大なカカドゥの原野が広がっていて、なんとも心地よい。この荒涼とした景観こそ「カカドゥらしさ」と勝手にイメージしているものだ。できることなら時間を気にせず、心ゆくまで楽しみたいが、ツアーではそうもいかない…他の観光客が増えてきたところで退散となり、足元に注意しながら駐車場に下っていった。

Nourlangie Rock from Nawurlandja
ナウランジャ展望台より

  続いてはノーランジー・ロックに向かうのだろう、と思いきや、車は来た道を引き返し、帰途についてしまった。ビジターセンター横を通過してからは西に向かい、アーネム・ハイウェイを飛ばしていく。辺りには広大な湿原が広がり、景色は見ていて飽きないのだが、いかんせん猛スピードで通過していくので、景色を「味わう」までには至らないのが残念だ。

  やがて南アリゲーター川を渡り、Kakadu Resortで遅い昼食にありつく。食後はプールでしばしノンビリ…だったのだが、イグアナのような生き物を見物しているうちに時間がなくなり、プールに着いた時には他のメンバーが出るところであった(それでも悔しいので、カラスの行水並みに素早く泳いで汗を流す)。

 ワニ探しの夕べ

  再び西へ走り始めると、しばらくでカカドゥ国立公園の出口を通過。明日戻ってくるとは言え、さらばカカドゥ…と感傷に浸っていると、まもなく右折し、未舗装路を延々と北上し始めた。最後はワニ探しをすると聞いていたが、いったいどこに連れていかれるのだろう…

  やがて、車はマリー川(Mary River)の畔に停車。ここで同じ会社の別ツアーの人たちとともに、何艘かの小型ボートに分かれて川へと乗り出していった。

Mary River
マリー川

  この川は非常にゆったりとした流れで、転覆の恐れなどはまるで感じられない。川岸にワニを探しながら、ゆっくりと上流に遡っていく(途中では私も操縦)が、もう陽は西に傾き、広大で美しい空が躍動し始めているようであった。

  すると、前方でワニ発見の朗報があった。ただちに向かうが、草むらに隠れて少々わかりづらい…しかし、その先でもまた発見。今度のはこちらに睨みをきかし、威嚇しているようだ。その姿が何ともユーモラスで笑ってしまう。

Crocodile at Mary River
ワニ

  広大な湿地帯の中、美しい水草、辺りを飛び交う水鳥の姿、それに赤く染まろうとする夕闇の空と、ツアーのフィナーレにふさわしい風情が広がっている。そして辺りが暗くなりかけたところで引き返すが、西に沈む夕陽がことのほか美しい。この幻想的な風景を心に焼き付けて、カカドゥ・ツアーは終了となった。

Sunset at Mary River
沈む夕陽

Red Mary River
マリー川での夕暮れ

  そして暗闇の中、車はダーウィンへと疾走し、11時過ぎにようやく帰還した(夕食なし)。最後になって、ツアー・メンバーで翌日打ち上げをすることになったが、私は再びカカドゥに舞い戻るので、あいにく参加できない。明日からの2日間で、今回のツアーでは周りきれなかったところを中心に、カカドゥの奥深さをさらに掘り下げようというわけである(それを聞いたガイドは、やや怪訝そうな顔をしていたが)。

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