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旅行記:オーストラリア(世界自然旅)

64.荒野の大地へ (2003/4/15:晴時々曇

 熱帯の街

  ノーザンテリトリー(Northern Territory)の州都・ダーウィンに降り立ったのは夜の8時過ぎだったが、この時間でもまだ熱帯特有の蒸し暑さに支配されていた。ケアンズですら暑いと思っていたが、明らかにそれ以上だ。バス待ちをしているだけでも汗が噴き出してきて、この先が思いやられるばかりであった。

  空港から30分ほどで市街に到着したら、さっそくYHAにチェックインして、明朝からのツアーに備えて支度を始める。ところが、このところ機嫌の良かったパソコンが再び調子を崩し、極めて不安定な状態に逆戻りしてしまった。慌てて暗闇の部屋でリハビリを行い、結局就寝できたのは27時過ぎ。一眼レフデジカメは、ケアンズでメール・チェックした際に手がかりをつかんで復活したものの、パソコンの方はもう怖くて、下手に触れない…

  そして翌朝は6時前に起床し、6時半のピックアップに間に合うよう準備を整える。今日からは220kmほど東にあるカカドゥ国立公園(Kakadu National Park)を3日間で廻るツアーに参加するのだ。

  カカドゥは奥の深そうなところなので、もともと時間をかけて廻るつもりでいたが、これまでの経験上ツアーには辟易していたので、レンタカーでも借りて周遊しようと思っていた。ところがケアンズで相談した旅行会社の人が、カカドゥはツアーで廻った方が良いと強く勧めるもので(かつてカカドゥのツアー案内をしていたらしい)、その気迫に押されてツアーに参加することにしたのであった。

  慌しく準備を整えたら、宿の前で迎えの車を待つ。しかし目的の車は一向に現れず、他の人たちはどんどん旅立っていく。そして7時を回ると待ち人はいなくなり、ついに私だけになってしまった。大丈夫だろうか…不安に駆られながら待っていると、50分遅れでようやく車の登場と相成った。

  このツアーを5日前に申し込んだ時には、申込者が少なく催行が確定していなかったが、なんと定員9名に既に8名が乗車しているではないか。これには驚かされたが、ともあれ書類の確認をして、すぐさまダーウィンを離れることとなった。

 公園までの長き道のり

  買い出しを済ませたところで、車はアーネム・ハイウェイ(Arnhem Highway)を東に走る…と思っていたが、行けども行けども太陽の位置が変わらない。変だなと思っていると、途中休憩の際、ガイドより、このまま南下しパイン・クリーク(Pine Creek)からカカドゥ・ハイウェイ(Kakadu Highway)経由で公園に入るとの説明があった。通常は東に走って折り返すのだが、今回は南のカカドゥ・ハイウェイから入ってアーネム・ハイウェイを抜けることになる。この方が重複は少ないので、何となく得した気分であった。

  その後は潅木の林にアリ塚が点在する光景が延々と続くが、これが思いのほか長い…途中2回の休憩を挟んだものの、それでも公園入口には到達していないのだ。まだかなぁ、とぼんやり外を眺めてやり過ごすしかなかった。

  すると突然、車が停車した。何事かと思ったら、あのエリマキトカゲが現れたようだ。さっそくガイドが降りて捕まえにいき、その姿をさらし者にしてくれる。もう十数年も前にCMで見ただけだったので、姿を見られたのは光栄であったが、捕まえられた姿はどこかもの悲しげで、可哀想であった。

Frilled Lizard
エリマキトカゲ

  それからしばらく南へ走ると、今度は突然未舗装路を左折し、揺れながらしばらく進んでいく。何事かと模様眺めしていると、途中で土を集め、先の水場で停車。ここで砂金採りを行うとのことで、ガイドが見本で、先ほどの土を水で濾し始めた。

  ところが、採れた金はごくごく微量でしかなかった。続いて希望者が土を集めて濾過作業を行うが、3人とも報われず、再びガイドが挑戦するも、収穫は皆無であった。これがガイドのプライドに火を付けたのか、再び土を集めて作業開始。炎天下の中、もういい加減先に急ぎたいところなのだが…結局3度目も報われず、徒労の末にその場を後にした。

  ハイウェイに戻ってしばらく南下していくと、ようやくカカドゥへの分岐点にたどり着き、ここを左折してカカドゥ・ハイウェイに入っていく。そして、しばし走ったところで右折し、小さなピクニック・エリアで遅い昼食となった。

 滝壺水泳

  食事を終えると再び動き始め、ようやく公園のゲートに到着。既に時計は午後3時になろうとしていたが、ここを通過するとまもなく、右折して未舗装路を疾走していく。そして今日宿泊予定のカンボルジー(Kambolgie)キャンプ場に入り、場所取りと荷物整理を行った。

  その後、車は再び東に進路を取り、カンボルジー・クリークや南アリゲーター川(South Alligator River)を越えていく。この辺りからは奇岩帯も見られるようになり、いよいよ公園内に入ってきたのだという実感が湧いてくる。途中では野焼きが行われていて、一帯の草は燃えていた(山火事防止のためらしい)。

  突き当りを左折してしばらく進むと、やがて大きなキャンプ施設が登場。ここで下車して岩壁に近づいていくと、まもなく流れ落ちる滝が見えてきた。ガンロム滝(Gunlom Falls)である。ここは大きな滝壺になっているので、さっそく水着に着替えて泳ぎ始めた。

  滝壺は透き通るような緑色をしていて、とても綺麗だ。幸い他に誰もいなかったので、皆思い思いに泳いでいく。滝の真下まで近づくと迫力満点で、これまでの蒸し暑い移動を忘れるような清涼感であった。

Gunlom Falls
ガンロム滝

  滝壺から上がると、今度は滝の上までトレイルを登っていく。100mほどの高低差だが、思いのほか辛くはない。これをこなすと、西にはカカドゥの広大な台地が見渡せるようになった。滝の上部にも、小規模だが滝壺ができており、再び汗を流すには最適だ。

  やがて陽が暮れて、大地の先に太陽が沈み始めた。野焼きの煙が邪魔だったものの、この荒野のショーにしばし酔いしれたのであった。

View from the top of Gunlom Falls
ガンロム滝上より

  夕暮れをしかと見届けたら、注意深くトレイルを下って車に戻り、元来た道を翻っていく。辺りはすっかり暗くなってしまったが、これからが野生動物たちの出番。道すがら、カエルをはじめとした様々な動物が姿を現し、ガイドが捕まえて見せてくれたりするが、正直あまり嬉しいものではない…

  ともあれ、こうしてカンボルジー・キャンプ場に戻ると、こちらは早くも大賑わいで、ディジュリドゥを吹いたりしながら、多くの人たちが荒野のキャンプを楽しんでいた。私たちはBBQ形式のディナーで、バッファローやカンガルー、ワニの肉までご馳走になる。特にカンガルーの肉は想像以上に食べやすく、牛肉と大差ないほどの出来だ(かわいそうな気もするが)。そしてハエ除けのテントに入り、快適な眠りに誘われたのであった。

Kakadu flog
捕獲されたカエル

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