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旅行記:オーストラリア(世界自然旅)

54.名所より穴場 (2003/3/29:曇時々晴

 無名の地

  昨日はブルーマウンテンズの「名所」を一通り巡ったので、今日は少し離れたウェントワース滝(Wentworth Falls)に向かうことにした。ここは日本のガイドブックではほとんど紹介されていないが、昔からの街とハイキングコースがあり、地元では人気なのだという(ちなみに、ここもロンリープラネットのガイドブックを参考にした)。

  さっそく、朝のバスに乗って入口に向かう。途中からは貸し切り状態になり、15分ほどでコンサベーション・ハット(Conservation Hut)に到着。朝早いだけに、まだ車が数台停まっているだけで、辺りは静寂に満ちていた。

  歩き始めは緩やかな階段状の下りが続き、ほどなくして分岐に差しかかった。ここを左折してオーバークリフ・トラック(Overcliff Track)に入ると、しばらくでレイアーバード展望台(Lyre Bird Lookout)が登場。ここからは断崖と広大なユーカリの森が一望でき、昨日以上に迫力ある景色が広がっている。喧騒とはかけ離れているので、朝陽に照らされる断崖もじっくりと観賞できる。が、この日の天気は下り坂で、午後からは雨が降るという予報だったので、観賞はほどほどにして急ぐことにした。

View from Lyre Bird Lookout
レイアーバード展望台より

  この先は、基本的に断崖の淵を歩いていくが、上も下も断崖なので、変化があって面白い。ただこの断崖も、よくよく見ると落書きだらけなので残念だ。仮にも世界遺産に登録されているのだが…

Overcliff Track
断崖の間をゆく

  30分も歩くとだいぶ景色が変わり、これまで遠かった断崖が近づき、奥で見えなかったウェントワース滝も視界に入ってきた(ただし水量が少ないので、遠くから見ると迫力に欠ける)。滝の展望台からは、ウェントワース滝の全貌と、この先下る道のりがはっきりと見てとれる。崖を下るだけあって、かなり急で厳しそうだ。

  展望台を過ぎて緩やかに下っていくと、まもなく滝の上部を横断する。そして、ここからすぐの展望台、ロケット・ポイント(Rocket Point)で東側からの景観を堪能したら、いよいよ断崖の下に下りていくのであった。

Cliffs at Wentworth
ウェントワースの断崖

View from Rocket Point
ロケット・ポイントより

Wentworth Falls
ウェントワース滝

 断崖急下降

  下り始めてしばらくすると、本格的な急下降となり、階段に取り付けられた鎖を頼りに慎重に下っていく。片側は視界が開け、完全に切れ落ちているだけに、高所恐怖症だったら絶対に通行できないだろう。

  ここを無事越えると、滝の中段を横切り、しばらく断崖の中腹を歩くようになった。ここも上下が断崖で、変化に富んだ迫力ある景色を楽しむことができる。本当ならこの中腹の道をずっと歩きたいところだが、この先は工事中で通行不能になっているため、分岐からは谷底に降りざるを得ない。昨日といい今日といい、なぜこんな時期に工事ばかりしているのだろう…

  分岐から谷底に下る道は、スラック・ステアーズ(Slacks Stairs)と呼ばれ、最も急で危険な箇所になっている。道には階段が取り付けられているが、あまりに急なため取っ手がアーチ上に設置され、頭の上でも支えられるようになっている。ここで踏み外すととても危険なのだが、折りしも雨が降り出し、階段が滑りやすくなってしまった。そこを慎重に下るが、1度踏み外しそうになった時は肝を冷やした…

  それでもどうにか下り終えると、正面にはローワー・ウェントワース滝(Lower Wentworth Falls)が姿を見せる。48mの高さから落ちる滝の姿は、迫力があるとは言えないが、なにか心落ち着かせるものがあり、休憩には最適の場所であった。

  ここからは森の中を歩くようになるが、ここで雨が本格的に降り始めてしまった。慌てて傘を出そうとするが、あいにく忘れてきてしまったらしい…仕方なく、森の中なのを不幸中の幸いと思いつつ歩いていく。

  あまり高低差のない森の道を行くが、ふと気づけば霧が出ていて、バレーは完全に隠れてしまった。そして30分ほど歩いたところでベラ滝(Vera Falls)との分岐に達するも、とても寄り道している余裕はないので、断崖を上がる道を進んでいく。

  この先は登りに差しかかり、渓谷に沿って滝が点在するが、雨のため滝に迫力が出ており、思わぬ誤算となった。フラット・ロック滝(Flat Rock Falls)、ロドレ滝(Lodore Falls)、シルビア滝(Sylvia Falls)などを眺めながら、着実に断崖を登っていく。この頃からだいぶ人の数も増えてきたが、よくこんな天気の時に下ってくるものだと感心した(というより呆れた)。

Sylvia Falls
シルビア滝

Lodore Falls
ロドア滝

  この登りはかなりキツイと思っていたが、実際にはそれほどでもなく、あまり体力を消耗することなく崖の上に到達できた。折りしも、その頃には雨が止み、バレーの景色も急速に回復してきた。そしてクィーン・ビクトリア展望台(Queen Victoria Lookout)から最後の展望を楽しんだら帰途につき、無事元の入口に戻ったのであった。

View from Queen Victoria Lookout
クィーン・ビクトリア展望台より

 その後、コンサベーション・ハットの先でバスを待っていると、ついに晴れ間が広がるようになり、天気が恐ろしいほど回復してきた。そんな時、中年の日本人女性が通りかかり、「日本人でここに個人で来る人って少ないのよねぇ」などと言いながら足早に通り過ぎていく。するとバスがやってきたので乗車し、カトゥーンバへと戻っていった。

 ついでの失敗

  こうして、カトゥーンバに着いたのは昼過ぎとなった。しかし、天気も回復してまだまだ時間に余裕があったので、ついでに宿から程近いルーラ・カスケード(Leura Cascades)に行ってみることにした。

  30分ほど車道を歩くと、目的地付近に到着。さっそくジャミソン・バレー方面の展望が開けるが、あまり感動できるような景色は広がっていない。これならウェントワースの方がよっぽど良いだろう。さらに断崖に沿って東へ歩いていくと、目的の滝、ルーラ・カスケードが見えてくるが、これもどうということはない…上から見ても水量が少なく、迫力に欠けるのだ。

Leura Cascades
ルーラ・カスケード

  このままではいけないと、さらに東に歩を進めていく。所々に展望台があり、ジャミソン・バレーの景観を眺めることができるが、もうこの手の景色は見慣れてしまったのか、感動を味わうことがない。さらに歩いて、コース終点のゴードン滝(Gordon Falls)までやって来たが、こちらも水量に乏しく、見るも無残な姿をさらしている。この選択は失敗だったなと後悔しつつ、ルーラの街を経由して宿に戻った。

Jamison Valley
ジャミソン・バレーの景観

  ところで、今日の前半はまずまずだったものの、ここまでどうもしっくりきていなかった。世界遺産にもなっているのに、この程度なのか…しかし、明日行く予定のブラックヒース(Blackheath)周辺はブルーマウンテンズ随一の大景観が広がっているというので、それに期待して足早に眠りについた。

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