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旅行記:オーストラリア(世界自然旅)

48.雨後の滝計画 (2003/3/22:雨後曇時々晴

 荒野のドライブ

 メルボルン到着の翌日、普通なら市内観光でもするところだろうが、今回はレンタカーを借りて早々に街を後にした。メルボルンは、おそらくオーストラリアの都市の中では良い所だと思うが、旅の終わりまで1ヵ月ほどとなり、時間的余裕がなくなってきたのだ。

  当初は、まずグレートオーシャンロード(Great Ocean Road)を観光してから北上し、ザ・グランピアンズ(The Grampians)に立ち寄るつもりであった。ところが天気予報によると、ここ数日は低気圧がタスマニア付近に停滞するため、南ほど天気の回復が遅れるという。おまけに週末を迎えるため、グレートオーシャンロードは大混雑になるだろう。それなら順序を逆にしてしまえ!ということで、まずは北西のザ・グランピアンズ国立公園に向かった。

  レンタカーの担当者が違う道を教えてくれたので30分ほど迷ってしまったが、その後どうにかリカバリーして、順調に走っていく。そして30分ほどで市街を抜けると、広大な荒野に1本道が延びていた。こういうのを見ると、何となくオーストラリア本土に来たという実感が湧いてくる。

  天気は一進一退で、雨が降ったかと思うと晴れ間が覗き、また雲が厚くなって大雨が降り出したりと、訳がわからない。予報では回復に向かうはずだ…と思いながら運転していると、今度は強烈な睡魔が襲ってきた。単調な道だけに、かなり辛い。それでもどうにか耐えて、112km走ったバララット(Ballarat)で休憩も兼ねてビジターセンターに立ち寄り、観光資料の収集などを行った。

  それから、再び荒野のドライブが始まった。天気は相変わらず不安定で、雨が降ったり止んだりする中を進んでいく。途中、アララット(Ararat)でグランピアンズへの道に入り損ねたものの、先のストーウェル(Stawell)で左折し、やがて起点となるホールズギャップ(Halls Gap)に到着。ちょうど昼時で結構賑やかだったが、目の前にはワンダーランド・レンジ(Wonderland Range)の奇岩壁が迫っていた。

Wondarland Range from Halls Gap
ワンダーランド・レンジ (ホールズギャップより)

 雨後の滝なら…

  ここで昼食を取った後、ビジターセンターに寄ってみると、中には日本人の若者3人組がいた。これからどこに行こうか相談しているようだったが、そのうちの1人が「グランピアンズは、バルコニーズとピナクルズとマッケンジー滝がメインなんだろ」と言い放った。なんと恐ろしいこと…

  この3つは、『地球の歩き方』で「誰でも楽しめるポピュラーなコース」として紹介されているに過ぎないのだが、著者の意図を超えて「この3つさえ周っておけばOK」というように解釈されてしまったようだ。しかし、この国立公園はアイルランドの半分にもなる広大な面積を有しており、他にも数々の見所がある(と言うより、他の所の方が魅力的)。結局、3人はまもなく出ていってしまったが、充分に堪能できるのだろうか…

  気を取り直して、私もどこに行こうかと検討を始める。展望の良いコースならいくつか知っていたが、今日は天気がイマイチなので、その方向は避けた方が良さそうだ…と思っていたところ、パンフレットに美しい滝が掲載されていた。それはビーハイブ滝(Beehive Falls)というところで、雨が降った後に現れるのだという。この辺りでどれほど降ったかわからないが、この天候にはちょうど良いだろうと判断し、さっそくダートを北上し始めた。

  奇岩を横目に見ながら30分ほど走り、滝への入口、ブリグス・ブラフ(Briggs Bluff)の駐車場に到着。ここに車を置いて歩き始めるが、滝までは30分ほどのお気楽な道なので、のんびりと歩いていく。進むにつれてブラフの姿が露わになり、さらに進むと道が左に折れ、岩壁に迫っていった。

  すると、まもなく正面に谷間が見え、水の流れる音が聞こえてきた。が、滝は見えない…まさかと思って写真を確認すると、確かに滝のある場所に来ているのに、スズメの涙ほどの水量しかなく、滝になっていないのだ。あまりに悲しい結末に落胆したが、この先に行っても展望は期待できないので、ここはすんなり引き返すことにした。

Briggs Bluff
ブリグス・ブラフ

  ところで、帰路の途中、赤い鳥が現れたので撮影を試みたところ、なんとカメラの電源が入らなくなってしまった。別に移動中に落としたりはしなかったが…しかし何度やっても起動せず、サブカメラの電池と入れ替えてもダメだ。故障か? 嫌な予感がしたが、このまま手をこまねいていても仕方ないので、サブカメラで撮影を続行することにして先を急いだ。

  今度は舗装路を南下し、ディフィカルト山(Mt Difficult)の奇岩帯を眺めながら快調に進んでいく。やがて西に進路を取ると、奇岩帯から一転して草原帯に変わり、遠くの奇岩との対比が絶妙だ。そして突き当たりを左折して再び南下を始めたところ、突如目の前をカンガルーが横断した! 結構なスピードだが、もう少し車間距離(?)を空けて欲しいところである。

  ちょっと焦りつつ進むと、やがて山道にさしかかり、くねくねとアップダウンを繰り返す。するとマッケンジー滝(McKenzie Falls)の標識が現れたので、ここで寄り道してみることにした。

McKenzie Falls
マッケンジー滝

  駐車場にやって来ると、夕方にもかかわらず、かなりの車両が停車していた(観光バスも停まっている)。そんな中、引き返してくる人たちを尻目に歩き始めると、まもなくブロークン滝(Broken Falls)が現れるが、大したことはないので先へ進む。すると今度は前方に展望が広がり、まもなくマッケンジー滝直下に向けての急下降が始まった。ここは階段状になっているので問題ないが、下から上がってくる人は辛そうだ。

  滝の音を聞きながら下りていくと、すぐ横の滝の姿が露わになり、下まで下るとその全貌を窺い知ることができる。落差が100mほどなので思ったより迫力があるが、いかんせん水量が少ないので物足りない…ほどほどに休んだら引き返し、楽々上まで上がって帰路についた。

 フレンドリーということ

  その後、しばしの山間ドライブでホールズギャップに戻り、tim's Placeにチェックイン。ここはホステルの中でも比較的安い上、朝食も付いてくる。マウンテンバイクも無料で借りられるし、スタッフもフレンドリーでなかなかだ(おまけに、久々に日本人がいない宿だった)。

  さて、部屋に荷物を置いて夕食を済ませたら、再び一眼レフカメラをチェックするが、相変わらず動いてはくれない。電池切れかと思い充電を行っても、ウンともスンとも言わないのだ。やはり故障したのだろうか…いずれにしても、日本に戻らないと診てもらえないので、それまでは封印せざるを得なくなったようである。

  そうこうするうちにキャンプファイヤーが始まったらしく、スタッフが参加するよう促してきた。しかし、もともとこの種のイベントに参加するのは好きではないし、今はとてもそんな気分ではない。そこでしばらく動かずにいると、今度はそのスタッフが、以前日本に住んでいたというオージーを連れてきた。とりあえず取りとめのない話をするが、彼はどうしても参加させたいらしく、その後も執拗に勧誘してくる。フレンドリーなのは有り難いことだが、必要以上にフレンドリーなのも問題だ(向こうはそんなつもりはないだろうけど)。なんだか落ち着かぬまま、グランピアンズ初日は過ぎていった。

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