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旅行記:オーストラリア(世界自然旅)

45.美しきビーチ歩き (2003/3/17:曇時々晴

 思いのほか崩れて

  フレシネに向かう日は、予報では晴れだったのに、ホバートでは昨夜から雨が降り続いており、重苦しい空気に包まれていた。そんな中、バスは8時半に出発し、北東へ走っていくが、周りは厚い雲に覆われたまま一向に回復する気配がない…途中、休憩を挟みつつ3時間近く走ると、ようやくフレシネ半島の近くに迫り、天気もやや回復の兆しを見せてきた。

  半島入口でバスを乗り換え、今度はひたすら南下してコールス・ベイ(Coles Bay)を目指す。晴れ間が覗くようになったとはいえ、まだまだ雲が多く、特に国立公園の周囲は分厚い雲に覆われたままだ。そしてコールス・ベイには昼前に到着し、とりあえずIluka Holiday CentreYHAにチェックインするが、いまだ雲が多い状態が続いていた。天気が良ければアモス山(Mt Amos:454m)にでも登ろうと思っていたが、思いのほか崩れていたので、この日は遠出しないことにした。

  ところが、夕方になって徐々に天候も回復し始め、山にかかっていた雲もだんだんと取れるようになってきた。西陽が当たって、山や海岸の赤茶けた岩肌が一層輝いて見える。さすがにパンフレットのようにはいかなかったが、夕暮れのコールス・ベイを見守り、明日への心の準備を整えた。

View from Coles Bay
コールス・ベイより

 岩峰からの絶景

  翌日になると、依然雲が残っているものの、天候も回復してまずまずであった。そこでさっそく支度を整えて8時過ぎに出発し、しばらくは延々と車道を歩く(コールス・ベイから公園入口までは5km、車があれば数分の道のりだが、バスは10時近くにならないと運行されないので、やむなく地道に歩いていく)。この道は単調で面白くないうえに、アップダウンがあって意外と疲れる。今回は1泊2日でテントも持参しているため、ここで思いがけず体力を消耗してしまった。

  結局1時間あまりで入口に到着。いちおうバスより30分以上の貯金ができたところで、記帳して園内に入っていく。予定では、分岐で右折して海岸沿いに歩いていくつもりだったが、せっかくなので、左折して昨日やり残したアモス山登山を敢行することにした。

  分岐の先に不要な荷物を置き、身軽になったところで歩行再開。ここは結構タフなコースと聞いているが、少し前に通り過ぎたカップルはサンダルであった。大丈夫なのか、と心配していると、まもなく大きな岩帯が現れ、この上を登るようになった。振り返れば早くもコールス・ベイが眼下に見られ、素晴らしい展望が広がっている。と同時に、アモス山の急峻な岩肌も見える。これからどうやって登っていくのだろう…

Coles Bay
コールス・ベイ

  ほどほどの岩歩きをこなし、30分ほど進むと、これまでよりも急な岩の斜面が出現した。足元に注意しながら登っていくが、振り返ればかなり怖い…ここは上だけ見てひたすら登っていくと、やがて緩斜面になって、頂上はもう間近になっていた。

  こうして、往復3時間と聞いていたが、結局1時間足らずで山頂に到達。急斜面を登ってきただけあって、ここからの展望は実に素晴らしい。有名なワイングラス・ベイ(Wineglass Bay)を眼下に一望できるのはもちろん、反対側のハザーズ・ビーチ(Hazards Beach)、正面にはフレシネ山(Mt Freycinet:620m)とグラハム山(Mt Graham:579m)が鎮座している。山頂にはサンダル・カップルがいたが、すぐに退散したので、1人でこの絶景を堪能した。

Wineglass Bay from Mt Amos
アモス山よりワイングラス・ベイなどを望む

  30分ほど休んでいると山頂が混雑してきたので、下山に取りかかる。しばらくは淡々と下れるが、先ほどの急斜面に出ると、下りは一層凄みを増した。一帯のグレート・オイスター・ベイ(Great Oyster Bay)を見下ろす景観はもちろん素晴らしいが、足のすくみそうな急降下で、よくこんなところを登ってきたものだと思ってしまう。ここは滑り落ちないよう慎重に足を運んでクリアし、後は眼下に海岸線を見ながら快適に下っていった。

Great Oyster Bay
グレート・オイスター・ベイ

 美しきビーチ

  昼前に下山すると、さすがにかなりの人だかりとなっていた。ここは速攻退散しようと思ったが、放置していたバックパックに蟻が大量発生していたので、この退治に躍起になって時間を費やしてしまった。ともあれ、おおよそ9割方片付いたところで、今度は西に向かって海岸線を歩いていく。

  道はアモス山の西、メイソン山(Mt Mayson:415m)を巻きながら海岸線に沿って作られている。アップダウンがあまりないので、かなり楽なところだ。時々開ける展望を楽しみながら進んでいくと、徐々に南に進路を変え、1時間あまりで山を巻き込み終えてレマナ展望台(Lemana Lookout)にたどり着いた。ここからは正面に島と岩が見えるが、それほど大した景色ではない。ただ時間が時間なので、ここで昼食を取ることにした。

View from Lemana Lookout
レマナ展望台より

  展望台から少し歩くとハザーズ・ビーチが視界に入り、道の横には美しいビーチが広がっているのが見える。すると、ちょうど横に入れる道があったので入ってみると、まもなく海岸線に出て、美しい光景が目に飛び込んできた。赤茶けた岩、エメラルドグリーンの海、それに森の緑、空の青と、美しいコントラストを描き出しているのだ。先の展望台よりもずっと素晴らしい。誰もいないので思わず足を止めて、しばらくこの景色に見入ってしまった。

Rocks at Hazards Beach
ハザーズ・ビーチ周辺の景観

Inlet at Hazards Beach
色彩の妙が素晴らしい

  元の道に戻ってビーチに下りていくと、こちらも白い砂浜とのコントラストが素晴らしく、美しい景色が広がっている。ここにはさすがに人がいたが、それほど騒がしいわけではない(泳いでいる人もいるが、かなり寒そうだ)。再び足を止めて、のんびりと時を過ごした。

Hazards Beach
ハザーズ・ビーチ

  そうこうするうちにだいぶ時間が経ってしまったので、先へ進むことにする。まずは美しい海を横目に見ながら、ビーチに沿って砂浜歩きを続けていくが、快適この上ない道のりだ。そして1時間ほど歩くとビーチの南端に到達し、ここからは森の中に入っていった。

  この森は単調で面白くなく、景色も良いわけではないので、淡々と歩いていく(せめてもう少し海岸線近くを歩ければ…)。すると、1時間あまりで森を抜け、クックス・ビーチ(Cooks Beach)が目の前に広がった。このビーチの南端にあるキャンプ場が今日の宿泊場所なので、最後の力を振り絞って30分のビーチ歩きをこなし、キャンプ地に到着したのであった(既に4つのテントがあった)。

Cooks Beach
クックス・ビーチ

  フレシネでは水が極めて少ないというので3Lを担いできたが、幸運にもここのボロ小屋には水があったので、食事(で使う水)の心配はなくなった。その後、テントの設営を終えてビーチに出てみるが、さすがにもう夕方とあって海は冷たく、足をつけるのが精一杯だ。ともかく久々の海岸歩きも良いものだと実感し、満足のうちに眠りについた。

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