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旅行記:アルプス(世界自然旅)

58.有名展望台巡り (2004/7/18:晴後曇一時雨

 モン・ブランに迫る

 今日は予報で晴天となっていたので、早起きして有名な展望台、エギュイーユ・デュ・ミディに向かうことにした。7時頃が穴場だと聞いていたので、6時半頃に宿を出てロープウェイ乗り場に向かうが、それでも結構、クライマーと観光客で混雑していて、満員に近い状態だ(ちなみにこのロープウェイ、トラブルのため、春先から1週間ほど前までずっと運休していた)。

 ロープウェイはプラン・ドゥ・レギュイーユ(Plan de l'Aiguille)で乗り換え、さらに急上昇して、岩をくり貫いたようなエギュイーユ・デュ・ミディ駅に昇り詰める。クライン・マッターホルンもそうだが、よくもまぁこんなところにロープウェイを造ったものだ(今なら、環境保護の観点から許されないだろう)。

  乗客は一斉に有料の展望台へ向かうが、私はひとまず無料の展望台に足を向け、誰もいない中でモン・ブランを見つめてみる。今日は幸運にも山頂がちゃんと見えていた。辺りを見渡せば、鋭い頂きを持った針峰群が林立し、氷河が至るところに横たわっている。実に荒涼とした光景だ。

Mont Blanc from Aiguille du Midi
女王モン・ブランの迫力

View of Aiguilles de Chamonix
針峰群の眺め

 ひとしきり景色を眺めたが、やはり有料の展望台に昇った方が良さそうなので、渋々お金を払ってエレベーターに乗り、山頂に築かれた展望台に昇る。到着してみると、まだ思ったほど混雑しておらず、それでいて展望は抜群だ。ここからならモン・ブランが迫って見えるのはもちろん、針峰群、シャモニの街並みまで見通すことができる。備え付けの双眼鏡を覗けば、たくさんのクライマーがモン・ブランを目指して歩き、あるいは登頂を果たして喜んでいる姿が見える。これは来た甲斐があった。

Grandes Jorasses from Aiguille du Midi
グランド・ジョラスの山塊

Val Chamonix
シャモニははるか下

 しばらく景色を眺めていると、後続隊が現れ始めたので撤収。乗り場のレストランで朝食を食べ終えたら、ほどほどで降りることにした。

 屹立する針峰群

 まだガラガラのロープウェイで下山し、プラン・ドゥ・レギュイーユに着いたら、ここからシャモニ針峰群(Aiguilles de Chamonix)の山腹を歩くハイキングに出かける。

  ロープウェイに沿ってしばし下り、まもなく右折して台地上の伸びやかな道をゆく。右手にはシャモニ針峰群が屹立し、左手にはシャモニの谷(Vallée de Chamonix)と赤い針峰群(Aiguilles Rouges)の展望が広がっている。逆光なので見難いが、この針峰群の山容は印象的。日本では見ることのできない、荒々しい風景だ。何度か沢を渡りつつ、なだらかに下っていくが、景色も良いし、快適そのもの。実に気持ちが良い。

Aiguilles de Chamonix
頭上に聳えるシャモニ針峰群

 やがて分岐で右折すると、今度は一転してジグザグの急登となった。ここをこらえて進むと、登りきってまもなく、正面にドリュ(Aiguille du Drus:3754m)が登場。鋭く尖った姿が目に焼きつくようだ。さらに、ここから少し南に向かうと、眼下に美しいメール・ドゥ・グラス氷河(Mer de Glace)、そして奥にはグランド・ジョラス(Grandes Jorasses:4208m)が一望のもとになった。ここは絶好の休憩ポイント! まだ歩き始めから1時間あまりしか経っていなかったが、ここでのんびりと時を過ごすことにした。

Aiguille du Drus
ドリュ

Mer de Glace
メール・ドゥ・グラス氷河とグランド・ジョラス

  周囲の絶景を見渡しながら眼下に目を向けると、次第にハイカーの数が多くなり、どんどんこちらに向かって登ってくるのが見える。それもそのはず、ここから下ったモンタンヴェール(Le Montenvers)までは登山鉄道が通じており、気軽に訪れることができるのだ。ここを去るのは惜しいが、徐々に雲が増えてきたし、観光客で賑やかになり始めたので下山開始。苦しそうに登る人たちを尻目にどんどん下り、あっけなくモンタンヴェールに下り立った。

 予想通りの停滞

 モンタンヴェールは有名な展望台だけあって喧騒そのもので、私の居場所ではないと即断。足早に立ち去ることにする。

  ここからは樹林帯を下り、線路をくぐって氷河沿いの道に入っていく。ここは楽々…かと思いきや、結構急な下りが続き、時には梯子や急な階段を下ることになる。ひとしきり急下降を終えると視界が開け、まもなくモッテ小屋(Chalet du Mottets)が見えてきた。ここからはドリュが良く見え、休憩には良いところなので、手前の岩でしばしのんびり。この景観を十二分に堪能させてもらった。

 小屋を後に再び下り始めると、この先は樹林帯の幅広道になり、視界もたまにしか開けないので面白くない。粛々と下っていくとテーマ・パークのようなところに出て、まもなくシャモニに帰着。手軽なコースにしては見所が多く、満足であった。

Les Drus from des Mottets
モッテ小屋からのドリュ

 シャモニに着いたら観光案内所に出向き、この先歩くツール・デュ・モンブラン(Tour du Mont BlancTMB)の宿の予約を頼もうと思っていたが、日本語担当のデスクは常に行列ができていたので、この日は諦めて宿に戻った。

 そして翌日、この日で追加2泊分が終わったので、いったん形式的にチェックアウト。天気が悪いのでハイキングは取り止め、宿内でのんびり過ごす。そして、午後になって観光案内所に向かい、今度こそ宿の予約をお願い。幸いまだ空きがあって、無事に1週間分の宿を手配できた。これが旅のフィナーレを飾る予定なので、これで一安心だ。

 その後、宿に戻って再チェックインを済ませ、新しい部屋に入ると、同室にはあの貞包さんがいた。彼は1ヵ月あまりの長期滞在で、ガイドを伴って周辺の4000m峰を登っているとのこと。今年は異常気象のためコンディションが悪く、なかなか思うようにいかないそうだが、今日明日も予報が悪いので待機中だという。案の定、その翌日も雨で、私と貞包さんは部屋で停滞を余儀なくされてしまった。ある程度予想していたとはいえ、今年は天候が一向に安定せず、なかなか晴れてくれない(去年は逆に、ほとんど毎日快晴だったらしい)。ヨーロッパでは泣かされっぱなしだが、果たして最後までそうなってしまうのだろうか。

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