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旅行記:アルプス(世界自然旅)

56.思いが報われた (2004/7/16:晴後曇時々雨

 感動の朝焼け

 今日でツェルマット滞在9日目。後の予定を考えると、これでもう立ち去らないといけないのだが、唯一の心残りがマッターホルンの朝焼けを見ていないこと。写真で見ると非常に綺麗なので、是非拝みたいと思っていたのだが、未だにこの眼では見ていなかったのだ(唯一のチャンスは、ミスミス逃してしまった…)。今日駄目なら仕方ないと腹をくくっていたが、夜明け前に起きてみると、しっかりとマッターホルンが姿をさらけ出している。これなら大丈夫だろうと、まだ暗いうちから出立して、撮影ポイントに向かった。

 マッターホルン自体は、もちろんツェルマットの街中からも見える。しかし、どうせなら綺麗に見えるところで拝みたい…そう思って、これまでのハイキング途中で、歩いていける鑑賞地点を探しておいたのだ。

  こうしてヴィンケルマッテンから坂を登り、橋も眺められる絶景ポイントに到着。ここで撮影準備を整えて、頂きに灯りがともるのを待った。

 しばらくすると空は明るくなり、やがて赤い炎がポッと山頂に灯され、それが次第に裾野へ広がっていく。何とも感動的で神々しい光景だ。しばし見惚れていると、光は徐々に色あせながらも、どんどん下界に下りていく。どう形容していいのかわからない感動を味わいながら、9日目にして思いが報われた安堵感とともに、その余韻に浸った。

Sunrise Matterhorn
麗しのモルゲンロート [→Flashスライドショー]

 この短い芸術鑑賞を終えて宿に戻ったら、身支度を整えて足早にチェックアウト。列車に乗って一路フィスプに向かい、ここで荷物をロッカーに預けて、再びサース・フェー方面に足を向けた。

Weissmies and Triftgletscher
ワイスミスとトリフト氷河

 時間に追われて

 フィスプからはバスに飛び乗り(結構混んでいたが、1人分の空きはあった)、サース・フェー手前のサース・グルントで下車。さっそくテレキャビンの駅に向かう。今日はサース・フェーの対岸に昇り、サース・フェーやミシャベル山群の展望を欲しいままにしようという魂胆だ。徐々に雲が増えてはいたが、これは期待せずにはいられない。

 真新しいテレキャビンでクロイツボーデン(Kreuzboden)に上がると、背後にはサース・フェーとミシャベル山群が見えている。が、ここはひとまず足を止めず、その先のホーサース(Hohsaas)に向かう。と言うのも、移動に時間を取られたのでもうすぐお昼休み…早くしないと移動もままならなくなってしまうからだ。

  今度は一転して古めかしいテレキャビンで上昇(まもなく建て替えるらしい)。次第にワイスミス(Weissmies:4023m)が迫り、そこから流れ出るトリフト氷河(Triftgletscher)も見えてきた。テレキャビンは非常にゆっくり動き、終点に着いた時にはもう昼休みの5分前。慌てて氷河の望める場所に移り眺望を楽しむが、これでは時間のゆとりがなさ過ぎる…時間に追われて、泣く泣く引き返すことになった。

 昼過ぎに無事クロイツボーデンに着いたら、しばしミシャベル山群とサース・フェーの景観を鑑賞。ただし、この辺りは家族連れでとても賑々しいので長居はせず、ハイキング・コースに入っていくことにした。

Saas Fee and Mischabel
サース・フェーとミシャベル山群

 花は咲いたか

 これから歩くのはアルペンブルーメン・プロムナード(Alpenblumen Promenade)と呼ばれるコースで、ミシャベル山群とサース・フェーの展望はもちろん、数多くの高山植物を眺めることができるという。道中には花の解説板が数多く設置され、どういう花が見られるか一目瞭然だ。

 道は岩がちの斜面を緩やかに登っていくが、花の数は…まずまずと言ったところか。今年の異常気象を物語っているのかわからないが、思ったほど多くは咲いていない。しばらくで尾根を越えるとサースタールの展望が広がり、気持ちの良い道が続く。

  だが、この先は崖の淵を歩くような箇所もあって、家族連れなどは苦戦している(慣れていないと怖いのだろう)。それを尻目に淡々と歩いていくと、やがて分岐に到着。ここをそのまま進めば南のサース・アルマーゲル(Saas Almagell)に行けるが、今回は右折して幅広の道をジグザグに下り、サース・グルントを目指す。

View of Saastal
サースタールの眺め

Saastal and dam
谷奥にはダムがある

Saastal flower (1)
Saastal flower (2)Saastal flower (3)
色とりどりの花が咲く

 この下りでエーデルワイスが見つかるはずなので、注意しながら歩くが、なかなか見当たらず、やっと見つけたと思っても蕾みのものばかり…どうやらまだ早かったようだ。やがて道は森の中に吸い込まれ、展望はほとんど効かなくなった。

  ここを粛々と歩いていくと、しばらくでトリフト(Trift)の集落が見えてくる。が、ここで小雨が降り始めてしまった。休む間もなくジグザグに下っていくと、また樹林帯に入り、雨の影響を受けなくなり一安心。後はずっと下り続けて、無事サース・グルントに到達した。

 街で若干の買い物をしたらバスに乗り込み、一路フィスプへ。フィスプからは鉄道に乗り換えて、フランス国境近くのマルティニ(Martigny)を目指す。道中は所々雷雲に覆われ、時にひどい雨にも降られたが、マルティニに到着すると、幸い雨は上がっていた。さっそく宿探しとなるが、ここにはYHAはないので、安そうなホテルを物色。ロンプラを頼りに、駅近くのRelais du Grand-Quaiに接触すると、まだ空きはあるとのことで、今日はここに泊まることにした(YHAと比べれば決して安くないが)。

 ともあれ、これでもうスイスとはお別れ。明日にはいよいよ最後の国、フランスに入る。残り半月弱、アルプス最高峰のモン・ブラン(Mont Blanc:4807m)がどんな感動を呼び起こしてくれるのか、楽しみになってきた。

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