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旅行記:アンデス&アマゾン(世界自然旅)

11.やられた! (2003/11/10:晴時々曇

 欲張り観光

 太陽の島観光を終えたところで、今度こそラパスに向かおうと思ったが、昨日レアル山群を見てしまったせいで、急にソラタ(Sorata)に行きたくなってしまった。ここはレアル山群を巡るトレッキングの基地。もともと雨季で駄目だろうと思っていたが、今の状況を見る限り、まだ何日かは大丈夫そうだ。

 そこでツアー会社の人に相談してみると、途中のウアタハタ(Huatajata)で乗り換えるのが近いが、それだとソラタ行に乗れるか怪しいので、いったんラパスに行って、そこでバスを捕まえた方が確実だという。確かにその通りで、ソラタ行のバスはシーズン中かなり混み合うそうなので、まずは予定通りラパスに赴くことにした。

  やがて昼過ぎとなり、ラパス行のボロバスに乗り込み出発する。チチカカ湖を望みながら山道を走っていくと、1時間ほどで港に到着し、ここでバスから降ろされた。何事かと思いきや、ここはボートに乗り換え、ティキーナ湖峡(Estrecho de Tiquina)を渡るのだ。バスも専用の船で渡り、対岸でまたバスに乗って先に進んだ。

  ウアタハタで右折し、幹線道路をラパスへと走っていくが、今日は日曜日ということで、次第に混み出し、大変な渋滞となった。そして、片側1車線しかないのに、いつの間にか車の列が増えて、路肩も含めて3車線となった。では対向車はどうするのだろう…と見ていると、なんと反対側の路肩を走っているではないか。恐ろしい運転マナーである。

  やがてバラック式の住宅が連なるようになったが、この辺りはエル・アルト(El Alto)と呼ばれる地域で、見るからに貧しいエリアである。混雑も相当なもので、とても1人で歩く気にはならないところだ。バスはそんな中を走りぬけ、突然、すり鉢状の街並みが見えてきた。これが世界最高所の首都、ラパスだ(標高は3650m)。

View of La Paz
ラパスの街並み

  そこを下って、まもなく街の中心部に入ると、バスは旅行会社のオフィス前で停車してしまった。どこだかわからず、一瞬あせったが、手元の地図を頼りに歩き、無事Hotel Alemにたどり着いたのであった。

 罠にはめられ…

 そして翌10日、満を持してソラタを目指す。坂道を歩いてバスターミナルに向かうが、そこにはソラタ行の看板がない…不審に思って訪ねると、バスはセメンテリオ(Cementerio)という場所から出発するらしい。そこでさっそくタクシーに乗って、出発地に向かった。

 今日は天気が良く、車窓からはイリマニ山(Nevado Illimani:6439m)も見えている。だが、目的の場所に近づくと、雰囲気が怪しくなってきた。街にはゴミが散乱し、汚水も流れている。人々の様子も、どことなく危険な匂いがする。これは気をつけなければ。

Nevado Illimani
イリマニ山

 オフィスの前で降り、ソラタに行きたいと告げると、バスは1時間おきに出ていて、次の10時発に乗れるとのこと。まだ30分ほど時間があったが、外に出るのは嫌だったので、出発までオフィスで過ごさせてもらった。

  そして、出発10分前になったところでバスが登場。重いバックパックを屋根上に預け、ちゃんと括られたのを確認して車内に乗り込む。指定された座席に座り、後は発車を待つだけとなった。

  すると突然、外から見知らぬ男が近づいてきて、私の横の窓をたたき、すごい剣幕で言いがかりをつけてきた。スペイン語でまくし立てられても訳わからないので、とりあえず仕草でアピール。しかし、男は構うことなく怒鳴り続け、降りてこいとジェスチャーしている。意味不明だが、仕方なく外に出た。

  男はバスの裏に周り込み、ここで立ちションしただろう、というようなことを言っている。そんなわけないので、必死でアピールするも、周りには野次馬も集まって一騒ぎになってしまった。すると、男はもういい、という感じで怒ってその場を去り、他の人間もいなくなった。意味がわからないが、これで一件落着のようだ。

  ところが、席に戻ってみると、三脚だけ置きっ放しで、横に置いておいたデイパックが消えている…慌てて周囲を見まわすも、車内にはなく、外に出ても、彼らの姿はない。しまった、まんまとやられてしまった!

  一瞬夢であることを願ったが、デイパックはもう跡形もない。車内には他の乗客もいたのに、誰も気づかないとは…見事に罠にはめられ、教科書のように盗まれてしまった。

 後始末

 考えてみれば、明らかにおかしな状況で、手荷物を置きっ放しにしたのは完全なミスであった。車内にいたので、心の隙があったのだろうか…それに、これは完全なグルだ。おそらく、最初から客のフリをした人間が車内にいて、私を外に引っ張り出し、野次馬ともども目をそらしている間に盗み去ったのだろう。嫌な予感は、見事に的中してしまった。

 さすがに最初は慌てて、半パニック状態だったが、もう半分は妙に冷静で、すぐに後始末のことを考えていた。と言うのも、南米ではこういうことも起こるだろうと思っていたからだ。

 もう盗まれたものは仕方ないので、バックパックを降ろしてもらったら、警察に連絡を取り、事情を簡単に説明して、タクシーで警察に向かう。ところが、このタクシーも悪質で、着いたら相場の倍以上の金額を請求してきた。最初に料金を確認しなかったのも悪いが、オフィスの人が止めてくれたので、つい油断してしまったのだ。とりあえずは渋々お金を払い、2人で署内に入った。

  警察の人は親切に(英語で)対応し、事情を聞いてくれる。盗まれたもの…ノートPC、サブのデジカメ、帰国用航空券、ガイドブック、スペイン語の辞書、メモ帳、黄熱病のイエローカード、現金US$100、目覚まし時計、ウロス島のお土産、日焼け止め、サングラスなどなど。幸い、パスポートやカード類、一眼レフデジカメなどは身に着けていたので大丈夫だったが、これは痛い…

  こうして盗難証明書を作成してもらったのだが、ふとした流れでタクシー代も聞かれたので、正直に話す。すると、悪徳運転手は事情聴取を受け、さんざん揉めた挙句、相場以上の分は返還された。ありがとう、警察の皆さん。

  傷心の中を街に戻り、Hotel Austriaにチェックイン。が、こうなるともうボリビアを旅する気になれない…ので、脱出をしようと、まずは帰国用航空券の再発行を試みる。今回はコピーを用意していたので、さっそく再発行の手続きを開始。アメリカン航空は即時発行、アルゼンチン航空は1週間以上かかるので先で構わないとのことだが、ヴァリグ航空は日本のオフィスに確認を取ってからでないと発行できないという。それなら止むを得ないので、翌日再訪問することになった。

  続いては、うろ覚えの日本人会館(Sociadad Japonesa de La Paz)を探し当て、大使館に連絡を取ってもらう。すぐに日本大使館に出向き、イエローカードのことについて相談すると、やはり本物でないと通用しないらしい。コピーは持っているのだが、ここでもう一度注射しないといけないのか…しかし、非合法で発行してもらえる方法があると聞き、教わった旅行会社に急行。そして、US$20を払って本物のカードを入手することができた(安全性を考えると、たとえ違法行為でも、その方が良いのだ)。

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