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旅行記:パンタナール&アルティプラーノ(世界自然旅)

44.満月の谷 (2004/1/7:晴時々曇

 ツアー前のひととき

 サンペドロには、なぜか野犬が非常に多くて怖い…今朝は野犬の群れが吠える声で起きてしまったが、外に出てみると、すぐ近くを騒ぎながら右往左往している。こんな状態では、噛まれて狂犬病にならないかと心配だ。

 さて、この日は午後から月の谷に向かうが、それまでは久々に暇になったので、市内を散策する。と言っても、この街はごく小さく、観光するにもたかが知れている。とりあえずはアルマス広場に出て、真っ白なサンペドロ教会(Iglesia de San Pedro)を見送ったら、考古学博物館(Museo Arqueológico)に寄り道。こちらには周辺で発掘された30万点もの資料が保管されており、年代別に整然と展示されているが、特に目をひくのはミイラである。これは先住民・アタカメーニョ族(Atacameño)のもので、特に女性のミイラは保存状態も良く、見応えがあった(ちょっと不気味だけど)。

Iglesia de San Pedro
サンペドロ教会

Atacameño Mirra
アタカメーニョ族のミイラ

 その後、露店でちょっと土産物を物色したら、宿に戻って静養する。昼になると犬たちも静かで、のんびり過ごすには最適な陽気だ(ただし、日光は結構強い)。全体に埃っぽい街で、観光客が多いのは残念だが、アルティプラーノの荒野から下ってくると天国のようである。

  そして、ツアーは午後3時からなので、時間の少し前になったら出立した。

 脱線巡り

 ツアーは10名ほどで、ミニバンに乗り込んで出発。西に進むとさっそく奇岩帯に入るが、そこを越えたところで、車は不意に左折し、狭い道に入っていった。月の谷はまだ先だと思うが…すると、車はまもなく停車。目の前には月の谷が広がり、見晴らしの良い眺めとなっていた。さすがに世界有数の乾燥地帯だけあって、乾いた景色が続いている。ここで小休止となったので、周囲を散策して、この奇景をさまざまなところから望んだ。

Lookout of Valle de la Luna
月の谷を眼下に望む

Luna cliffs
乾いた崖

 各自思う存分楽しんだところで、再び車に乗って出発。すると今度は、少し下ったところで右に曲がり、未舗装路を走り出した。月の谷は左のはずだが…

  車はしばらく登ったところで停車し、ここから軽いハイキングとなった。ガイドが言うには、ここは死の谷(Valle de la Muerte)と呼ばれるエリア。見渡す限りの砂と岩の世界を、リカンカブール山などを遠望しながら、淡々と下っていった(登りだったら、文字通り死の谷だろう)。

Valle de la Muerte
死の谷

Muerte Rocks
荒々しい岩肌が続く

 すると、だいぶ下ったところで、ガイドが「普通の道を歩いても面白くないから、ここからちょっと脱線しよう」と言い出した。この人、ありきたりの展開ではつまらないと思う性格らしいが、これは望むところ。全員が賛同して、横の砂丘を登り始めた。

  これは道ではないので、決して歩きやすくはないが、砂漠の景色は変化に富んで素晴らしい。月の谷一帯は、かつて海底だったものが隆起し、海水が干上がってできたものなので、岩塩がそこら中で見られる(白く見えるのはまさにそれだ)。小砂丘を登りきると、今度は駆けるように砂地を下り、元の道に戻っていったが、やはりこういう方が楽しいものである。

Muerte Dune
砂丘をゆく

Muerte exit
出口はもうすぐ

 満月の行方

 少し歩くと車が待っていて、いよいよ月の谷の核心部に迫っていく。先の舗装路から左に入り、しばらく走っていくと、左手に3体のマリア(Las Tres Marias)と呼ばれる岩像が登場。これは自然にできた岩の造形だが、少し前に1体が折れてしまったらしい…壊れてしまうと元に戻せないだけに残念である。

Las Tres Marias
3体のマリア

  周囲を少々散策したら、さらに南に車を走らせ、やがて大きな砂丘が見えてきた。たくさんの人と車が見えるが、ここはいったん通過。その先の奇岩帯で下車し、再びの散策となった。

  最初のうちは砂丘を下るが、風がかなり強くて苦戦するものの、風紋の美しさには心奪われる。そして、谷間に下りると、両側から奇妙な岩の造形が迫ってきた。何ともおどろおどろしいが、ここを抜けると、道路に出てあっさり終了。もう日没も迫ってきたので、満を持して例の砂丘に向かった。

Lune sand
風紋が美しい

Strange rocks
変てこな岩だらけ

 月の谷ツアーの定番は、この砂丘に上がって、夕焼けに染まる谷の風景を眺めることにある。おまけに、今日は満月なので、日没後には東の空に月が現れるはずだ。それを楽しみにツアーを申し込んでいたので、期待は高まるばかりである。

  砂丘への登りは混雑していた上、意外に急で、思うようには進めない。意地とプライドで黙々と登っていく(ここで有名なキャメロン・ディアスとすれ違っていたらしいが、全く気づかなかった)と、大混雑の丘の上にやって来た。西も東も混んでいたが、我々は東の丘をさらに登り、その先まで足を延ばして、夕焼けを待った。

View from Dune
砂丘から振り返り見る

Sunset view from Dune
夕焼けも近い

 砂丘上は相当な強風が吹き荒れていて、目を開けているのも大変なくらいだったが、まもなく周辺が赤く染まり、美しい夕焼けとなった。しかし、東の空には分厚い雲がかかっていて、満月の姿は一向に見えない…30分あまり待ったものの、月は現れないものだから、多数決で下山することになった。個人的には意地でも見たかったが…仕方なく稜線をそのまま下って帰途についた。

  満月が見えたのは、それからさらに2時間後のことである。

View of Valle de la Luna
月の谷の眺め

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