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旅巧館旅行記オセアニアNZ Walking Journey 2001-2002
ニュージーランドの国旗

旅行記:ニュージーランド (NZ Walking Journey)

8.迫る氷河峰 (2001/12/30:晴

 ルート・ファインディング

 この日はリーズ&ダート・トラックのハイライトであるが、朝起きると早くも晴れ間が覗いており、小躍りせずにはいられなかった。フォックス氷河でツキがなかった分、こちらに運が回ってきたのだろうか。

 食事を終え、8時半過ぎに宿を出発すると、まずはリーズ川(Rees River)の上流脇を進んでいく。ところが、途中でルートを間違えたらしく、やけに険しい道に変わっていった。それでも道を見つけながら無理やり進み、渡渉をしながら歩いていくと、やがてどうにもならない森に入り込んでしまった。そこでやむなく元に戻り、今度は慎重にルートを選びながら進んでいった。

  ここから20分ほどのロスを挽回しようとするが、早くもかなり体力を消耗してしまい、おまけにこの日は快晴なので、さらに体力を奪われていく。しかし、振り返れば昨日見られなかったアーンスロー山(Mt Earnslaw:2820m)が美しい姿をさらしている。そして、前方にはリーズ・サドル(Rees Saddle:1447m)も現れた。それを励みに、緩やかながらも着実に登っていく。

Far view of Mt Earnslaw
アーンスロー山が覗く

 しばらく進むと、やがて前方をゆく本間さんらとルートが違っているのに気づいた。この区間は本当に道がわかりにくいが、どうやら他の人も間違えているらしい。これでロスタイムを挽回すると、いよいよサドルへの直登が始まった。

  大した距離ではないものの、かなりの急勾配であるため、なかなか思うように足が進まない。無理をしても仕方ないので、ゆっくり着実に進んでいくが、振り返ればクラーク山(Mt Clarke:2285m)が大きい。そして、20分ほどで(意外にあっさりと)登り切り、リーズ・サドルに到達した。

Mt Clarke
クラーク山

 別世界の眺望

 サドルからの眺望は、これまでとは別世界のようであった。氷雪を戴くアスパイアリング山系の山が迫り、これから下る谷の向こうには、これまで見たことのないような大きな氷河峰が連なっている。すなわち、右にマリオン・タワー(Marion Tower:2343m)、左にリディア山(Mt Lydia:2517m)が望めるのだ。

Rees Saddle
リーズ・サドル

  しかし、峠は思いのほか狭く、視界もかなり制限されている。もう少し上がれば、眺めは一層良くなるはずなのに…と思っていると、左手に踏み跡を発見。さっそく小高い丘に上がれば、予想通り素晴らしい展望となり、リディア山、マリオン・タワーに加えて、エドワード山(Mt Edward:2620m)が頭を覗かせるようになった。切れ込んだ谷とともに、実に美しい景色である。

Great view from Rees Saddle
リーズ・サドル上部からの眺望

Snowy Creek
スノーウィ・クリークより

  この景観を堪能していると、しばらくして本間さんが追いついてきた。彼もさすがに感動しているようで、満足そうに腰を下ろし、昼食をほおばり始めている。あいにく秘密の展望地に来る気はないようなので、私は別途昼食を取るが、こんな絶景を独り占めしながら食事ができ、何とも幸せなひと時である。

  食事を終える頃には峠も混み出し、次第に賑やかになってきた。ここは離れ難い場所だが、この調子では満喫できなくなりそうだし、この先はさらなる絶景が待っているはずだと思い、下山を決意。一路ダート・ハット(Dart Hut)を目指して、谷間を下っていった。

 氷河展望の道

  ここからは、最初やや厳しい岩盤の下りだったが、それを越えると緩やかな谷歩きとなり、先ほどは遠かった氷河峰が徐々に迫ってくる。その風景たるや圧巻で、ただただ「すごい」と言わずにはいられない。とりわけエドワード山が美しく、所々でマウントクック・リリーも咲いていたりと、絵に描いたような景色が広がっている。

  しかも、これが(ちょうど間隔が空いていて)まるで1人だけで味わっているように感じるのだから、喜びもひとしおだ。途中の橋では、思わずスノーウィ・クリーク(Snowy Creek)に下り、水浴びをしてNZを満喫。これだけでも来て良かったと思えるひと時であった。

Mt Edward
エドワード山とお花畑

  この先、道はまた徐々に下りが厳しくなるが、それに伴い、これまで右側(カスケード・サドル側)の氷河峰が迫ってきていたのが、今度は左側(ダート・トラック側)の展望も開けてきて、イアン山(Mt Ian:2502m)やダート渓谷も望めるようになってきた。空は相変わらずの快晴で、何も言うことがない。この美しい景色に感銘を覚えつつ、適宜休みながら展望を楽しみ、ゆっくりと下っていった。

Mt Lydia and Mt Ian
リディア山とイアン山

 こうして谷底にたどり着くと、まもなくダート・ハットに到着。この小屋は混み合うことが多いと聞いていたが、私が到着した時点でも空きはわずかで、後から来た人の中には階段のない2段ベッドに寝る人まで現れる始末…それでも、これ以上ない天候の中でハイライトを満喫できたことに満足で、夕方になってやや雲が出てきたものの、明日も期待せずにはいられなかった。

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